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HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.68 News Index
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・2-ELEVEN Cupは上記の全6大会。
・ELISE S Cupは8月2日を除く5大会。
Lotus Cup Japan 2009
イギリスの名門・ロータスによるワンメイクレースシリーズ「Lotus Cup JAPAN」。
2007年の発足からナンバー付きのN-0車両によって盛り上がりを見せてきたシリーズは、3シーズン目となる2009年に大きな飛躍を遂げることとなりました。

その象徴が、従来のエリーゼSカップカーによるシリーズに加えて、新たに発足する2-ELEVENカップの存在。
こちらはナンバー無しの本格的なレーシングマシン、フォーミュラにも似た操縦性はエリーゼからのステップアップに加えて、日本全国のロータス愛好家やクラブマンレーサーから熱い注目を集めています。

また、これまでは関東地区のみで開催されてきたシリーズも、三重県の鈴鹿サーキットや宮城県のスポーツランドSUGOを新たに開催地に加えて全国に展開。
東北や中部・関西のクラブマンレーサーにとってはホームコース開催が増えることで参戦への大きな契機となることでしょう。

このふたつのロータスカップを支えるタイヤは、従来通りADVAN。ラジアルタイヤで競われるエリーゼSカップ、そして2-ELEVENカップはマシンのポテンシャルに合わせて競技用スポーツラジアルが指定タイヤになっています。
Lotus 2-ELEVEN
ロータス・ワンメイクレースの上級カテゴリーとして新たに発足する2-ELEVENカップ。
エリーゼSでは6.25kg/psだったパワーウェイトレシオが、軽量ボディとパワフルなエンジンの組み合わせにより2-ELEVENでは3.86kg/psへと大幅にポテンシャルアップ(数値はベース車両)。
ウィンドゥスクリーンやドアの無いオープンシングルシーターのマシンは、まさに"走るための機能美"にあふれている。
ナンバー付きのエリーゼに対して、競技専用車両となる2-ELEVENカップは大いなる注目の的となっている。
※写真はクリックすると拡大画像を表示します。
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Lotus 2-ELEVEN  Specification
車両概要 ナンバーなし車両 JAF公認レース エンジン 2ZZ-GE (VVTL-i)
全長×全幅×全高 3820mm × 1710mm × 1110mm 最高出力 141kw(192ps)/7800rpm
車輛重量 742kg (ベース車輛) 最大トルク 181Nm(18.5kg-m)/6800rpm
装備品 ABS、エンジンスタートボタン、アキューサンプシステム、トーリングブレースバー
アジャスタブル・アンチロールバー、ロータス・スポーツ・ビルトプレート
CUP専用ロールケージ、前後牽引フック、LSD、消火器、RECAROシート、4点式ハーネス
助手席トノカバー、軽量7スポーク鍛造アルミホイール(サテンブラック)
ステンメッシュブレーキホース、オーリンズ製2ウェイアジャスタブル・ダンパー
ローンチコントロール、アジャスタブル・トラクションコントロール
横浜ゴム・ADVAN A048 LTSタイヤ
車両本体価格 7,950,000円 年間予定参加費用 800,000円 (予定・年間6戦)
Lotus ELISE S
発足3年目のシーズンを迎えるエリーゼ・S。
素直な操縦特性はドライビングスキルの向上を図るのに最適と評判も高い。
また、国内ワンメイクレースでは唯一と言える本格ライトウェイトスポーツモデルである点も大きな特徴ととなっている。
※写真はクリックすると拡大画像を表示します。
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Lotus ELISE S  Specification
車両概要 ナンバー付き車両 JAF公認レース エンジン 1ZZ-FE
全長×全幅×全高 3800mm × 1720mm × 1130mm 最高出力 100kw(136ps)/6200rpm
車輛重量 850kg (ベース車輛) 最大トルク 172Nm(17.6g-m)/4200rpm
装備品 2009年式6点式ロールケージ、4点式シートベルト、FRスポーツブレーキパッド、キルスイッチ、
強化ブレースバー、前後牽引フック、消火器、ザックス車高調整付ダンパー
軽量7スポーク鍛造アルミホイール(サテンブラック)、大容量クーリングラジエター、
横浜ゴム・ADVAN Neova AD07 LTSタイヤ
車両本体価格 6,490,000円 年間予定参加費用 700,000円 (予定・年間5戦)
SHINICHI YAMAJI
3月20日、富士スピードウェイで2-ELEVENとエリーゼSのステアリングを握ったのは山路慎一選手。
コンディションは生憎の雨模様でしたが、走行を終えた山路選手に2-ELEVENやエリーゼSの印象、富士攻略法などをお聞きしました。
山路慎一 選手
山路慎一 選手
=Shinichi Yamaji=
1964年・千葉県出身。
22歳でレースデビュー、SUPER GTやデイトナ24時間などで幅広く活躍している。
 
−まずは3シーズン目を迎えるエリーゼSのカップカーについて特徴を教えてください。

山路選手 :
「エリーゼSは、とにかく"スポーツ"を意識して造られたクルマですね。モータースポーツのベース車両としてドライバーのニーズに期待以上に応えてくれるキャラクターの持ち主です。
エンジンの排気量やパワーといったスペックの数値以上に、ドライビングのスキルアップを図ったり、スポーツドライビングそのものを楽しめるクルマですね。」


−では、今季から発足する2-ELEVENについては?

山路選手 :
「2-ELEVENは見た目もオープンボディで、ご覧になった皆さんもこれはツーリングカーなのか、それともフォーミュラカーなのか、一体どちらなのだろう、と思われたのではないでしょうか。
実際に乗ってみると、クルマの特性としてはフォーミュラマシンに近いという印象です。
エリーゼSが"ハコ車"のライトウェイトスポーツであるのに対して、2-ELEVENは挙動も車両特性もフォーミュラの領域にあると思います。
もちろん両者ともに基本的なキャラクターが同じベクトルにありますから、エリーゼSから2-ELEVENへステップアップされても、違和感を感じることはないでしょう。」


−今日はウェットコンディションでしたが、2-ELEVENでのドライビングはシビアなのでは?

山路選手 :
「2-ELEVENはエリーゼSよりも車両重量が軽く、高い運動性能が特徴です。これはタイヤが持っている優れた性能を発揮させる上での大きな武器になります。
ですからウェットという厳しいコンディションにおいても、車からシビアさを感じることはありません。
むしろエリーゼSで四苦八苦されているドライビングの難しさが、2-ELEVENでは解消出来るという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろんワンメイクレースということで基本的なハードウェアの条件は同一ですから、2-ELEVENカップはよりハイスピードで、ハイレベルな戦いが繰り広げられることになるでしょう。その点ではレースそのものはシビアになるかもしれませんね。」


−富士スピードウェイの"山路流"攻略法を教えてください。

山路選手 :
「富士は一般的に"ハイスピード・サーキット"と認識されています。
しかしレイアウトを良く見ると、要所要所に小さいコーナーがあり、実はここを如何に攻略するかでトップエンドスピードや加速区間全体の通過時間が変わってくるのでとても重要です。
ハイスピード・サーキットというと高速コーナーをより速く走ろうとする人が多いのですが、それではタイムアップは難しい。低速箇所で相対的に余裕が生まれてしまうからか、雑に走ってしまうケースが増えてくるのです。
富士攻略の第一歩は"ハイスピード・サーキットという言葉に騙されるな!"というところがポイントですね。」


−開幕戦に向けてコースを限定せずにタイムアップに向けたアドバイスを

山路選手 :
「アマチュアの方はサーキットを走る機会も限られるでしょうから、効率的な練習が必要です。
練習走行ではついつい『自分が得意なコーナーをもっと攻めて速く走ろう』となってしまいがちですが、考え方を変えて『苦手なコーナーをきっちり走れるようになる』ことを主眼に置くべき。
特に条件が均一なワンメイクレースでは自分のロスを如何に少なくするかが、タイムアップの重要な鍵になりますね。」
L.C.J.A
日本におけるロータス・カップを統括しているのが、L.C.J.A.(Lotus Cup Japan Association)。2009年シリーズ開幕を迎えるにあたって、改めてレースのコンセプトや昨年からの変更点などを、事務局長の齋藤裕幸さんにお聞きしました。
齋藤裕幸 事務局長
齋藤裕幸 さん
=Hiroyuki Saito=

L.C.J.A.
ロータス・カップ・ジャパン・
アソシエーション 事務局長
 
−いよいよ2009年シーズンを迎えようとしています。

齋藤事務局長 :
「新しく日本でロータスによるJAF公認のワンメイクレースを発足させたのが2007年ですから、今年でエリーゼについては3シーズン目を迎えようとしています。
それまでも日本ではロータス車によるサーキットイベントが盛んに行われてきていました。
そんな中で私たちがJAF公認のレースを立ち上げたのは、安全面を重視したからです。公認レースということで規則の制定など難しい面もありましたが、メーカーであるロータス社や日本のインポーターであるエル・シー・アイ社の協力も得てシリーズ開催に至りました。


−安全面では、2009年に一部の規則を改正されるそうですが?

齋藤事務局長 :
「はい、技術規則の一部を改正することになりました。
まずロールケージについて一部を変更します。JAFの規則的には昨年までの仕様で問題ないのですが、昨年発生したアクシデントを受けてより安全性を高めなければいけないという判断に至りました。
3ヶ月ほどの時間をかけてロールケージを製作する業者さんとも検討を重ねて、バーを1本追加することを決定しました。
また、バッテリーのカバーもメーカー側で装着されていないので、新たに規則で装着を義務づけることにしました。」


−今季からは新たに2-ELEVENカップも発足することになりましたが。

齋藤事務局長 :
「これは日本のインポーターを通じてメーカーから、日本で2-ELEVENでのレースが出来ないものか、という話が来たことがきっかけです。
ところが経済事情の悪化という逆風もあって、実際に800万円ほどの車両を購入してレースをされる方がどれほどいらっしゃるのか、など課題や悩みも出てきました。
そのような状況で事務局である私としては、2-ELEVENはサーキットを走るために造られたクルマなのだから、これでレースをしない手はない、と訴えたのです。国内で販売されている車の中でワンメイクレースに最も適した車種ではないかと。こうした議論を経て2009年から発足させる運びになりました。」


−シリーズ開催地には、SUGOや鈴鹿が加わりました。

齋藤事務局長 :
「ロータスの販売代理店さん、そしてお客さんが全国にいらっしゃいますから、全国展開を望む声がありました。
またF1も開催される鈴鹿、東北唯一の国際サーキットであるスポーツランドSUGOをシリーズ開催地に加えることになりました。
これで東北や北海道、関西などの方々にも、ご参加頂きやすくなると思います。
もちろん関東近郊にお住まいの既存の参加者の方からは反対の声もありました。遠征費用もかかりますし、どうしても移動に時間がかかるので仕事を休まなければならないという方もいらっしゃいます。
こうしたご意見も決して無視出来るものではありませんから、事務局としてはとても悩みました。そして、やはり色々な会場でレースをするということは参加される皆さんに楽しい結果となるでしょうし、スキルアップにもつながると思います。
鈴鹿は今年F1が開催されますから、そのコースで自分もレースをするという経験はとても貴重なものになるはず。F1を観戦する際にも、より楽しむことが出来るのではないでしょうか。」


−2009年シーズンの参加台数はどの程度を見込まれていますか?

齋藤事務局長 :
「既に2-ELEVENについても車両を購入して参戦されることの確約をいただいている方が何人かいらっしゃいます。
開幕して回を重ねていくことで注目も高まり、シーズン途中から参戦されるという方も出てくるのではないでしょうか。個人的にはシーズン終盤には2-ELEVENで二桁の台数を走らせられればと考えています。
エリーゼSの方は若干の入れ替わりもありますが、新しい参加者の方を迎えて昨年並の台数になると見込んでいます。
ロータス・カップ・ジャパンは年間エントリー制ですが、例えば1台のクルマを複数のドライバーでシェアして参加されるという方法も可能です(年間ポイントはドライバー別)。車両の購入についてもエリーゼSカップカーはナンバープレートが付いた車両ですから自動車ローンを適用できますし、ナンバー無しの2-ELEVENについても物品リースのような形式の適用も可能です。」


−最後に3シーズン目に向けての抱負を聞かせてください。

齋藤事務局長 :
「安全という土台をしっかり築いた上で楽しくレースをしよう、という私たちの考え方やJAF公認レースの意義にご賛同いただいた皆さんにご参加いただいているので、シリーズはとても良い雰囲気に包まれていると思います。
ともすると自分のテクニックを磨くよりも車にお金を賭けて速くなろうという人が現れそうなものですが、ロータスカップ・ジャパンにはそういった方はいらっしゃらないですね。
ゲストドライバーとして参戦されるプロドライバーの存在も大きく、毎回色々なアドバイスをいただいて参加者の皆さんが上達していることは疑う余地もありません。
3シーズン目を迎えてますます活性化していますし、新たな参加者の方もお迎えして楽しく、真剣なレースが展開されることを期待しています。」
名門が生み出すピュア・スポーツカーによるワンメイクレース「ロータス・カップ・ジャパン」。2009年もますます注目が集まるこのシリーズを、ADVANモータースポーツサイトでは全戦レポートいたしますので、ご期待ください!
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