Lotus Cup発足以来初めての開催となる鈴鹿サーキット。
この春にリニューアルオープンを果たした鈴鹿は、ピットガレージやパドックの使い勝手が大きく向上。コースについてはレイアウトや距離は変わらないものの、東コース部分は路面改修が施された。
F1などの開催で世界的にその名を知られる鈴鹿だか、参加者の中には観戦に訪れたことはあるものの、自らコースでドライビングをしたことがあるという選手は極少数派。ましてやロータス・エリーゼSでは今回が初めての走行という方がほとんどで、この点ではイコールコンディションの戦いとなる。
各選手の鈴鹿攻略法に注目が集まった土曜日の公式予選は白熱のトップ争い。前日からの雨が朝方まで残ったが、天候の回復によって短い予選時間の中でも各車が周回を重ねていくに従ってライン上からドライへと転じていく流れになった。
ここで昨年のチャンピオン・篠原祐二選手と、金子英一郎選手が終盤に激しいデッドヒートを演じる。
後半に入って篠原選手がトップをしばらく独占していたが、終盤のチェッカー間際に金子選手が逆転。注目の篠原選手はチェッカードフラッグが振られる直前にストレートを通過、最後の最後に逆転を賭けた全開のアタック。
再びストレートに帰ってくると、見事に金子選手を0.468秒上回るタイムを刻んでポールポジションを獲得した。
快晴に恵まれた日曜日、いよいよ迎えた決勝レースはF1などトップカテゴリーも激しいバトルを繰り広げている国際レーシングコースでスタートの瞬間を迎えた。
篠原選手を先頭にクリアスタート。オープニングラップの上位は変わらなかったが、6番手スタートの遠藤選手がひとつポジションをアップ。
その後、3周目にはシケインで2番手の金子選手がトップの篠原選手に並びかけるが、ここは惜しくも金子選手がアンダー気味の挙動になってしまって先行するには至らず。
7周のレース、折り返しを迎えてトップの篠原選手がじわじわと逃げきりを図るも、金子選手もしっかり食らいついていく。
その後方では激しい3番手争いが4台によって繰り広げられる。
そのうちの1台がゼッケン25をつけるADVANカラーをまとうマシン。今回は自動車専門誌「REV SPEED」編集部の佐藤和徳選手、"ロータス・マイスター"が揃っているレースで予選4番手を獲得、決勝でも接近戦を演じている。
後半に入ってトップ争いはフロントロースタートの篠原選手と金子選手に絞られたが、最後は篠原選手がディフェンディングチャンピオンの貫祿を見せて逃げきりを果たし、開幕戦に続いて二連勝。金子選手は惜しくも3.723秒届かず、2位表彰台となった。
以下3位に秋葉有一選手、4位は遠藤浩二選手。ADVANカラーのエリーゼSを駆る佐藤和徳選手は5位でフィニッシュを果たした。