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・2-ELEVEN Cupは上記の全6大会。
・ELISE S Cupは8月2日を除く5大会。
2-ELEVEN CUP
2009年5月10日(日)、ツインリンクもてぎで行なわれた「もてぎチャンピオンカップレース第2戦」において、今年で3年目を迎えた「Lotus Cup JAPAN」の開幕戦が開催された。

今期は従来のナンバー付きエリーゼS・カップカーによる「エリーゼS・カップ」に加えて、新たにナンバー無しのレース専用車両として仕立てられた2-ELEVEN・カップカーによる「2-ELEVEN・カップ」が発足。
エリーゼからのステップアップや、よりフォーミュラに近いドライビングフィールから、ハイアマチュアドライバーたちの新しいフィールドとして注目を集めている。

この2-ELEVEN・カップで使用されるタイヤは「ADVAN A048 LTS」のワンメイク。ADVANの高い技術力によって生み出された、LOTUS 2-ELEVENの新車装着タイヤとして認定されたタイヤである。

注目の開幕戦に出走したのは全5台。
7号車・Tipo誌編集部員の佐藤孝洋選手、39号車の安部隆正選手、今期はカレラカップから同レースに代えて参戦する86号車の藤井芳樹の3名が一般エントラントとして参戦。
これに、25号車のADVANカラーのマシンに荒聖治選手、8号車のゲストカーに大井貴之選手というゲストドライバー2名が、賞典外でドライブする。

朝一番の予選では、荒選手が約1秒の差をつけてトップタイムをマーク。
藤井選手がそれに続き、大井選手が3番手に続いた。よって、藤井選手がポールポジションとなった。

正午前、決勝レースがスタート。
シグナルがグリーンに変わってほどなく荒選手と大井選手は早々に一般エントラントの3台をパスし、1-2体制を築く。

オープニングラップ、トップをゆく荒選手はすでに独走状態に入り、2秒ほど離れて大井選手が続く。以降もほぼ同じ間隔で、藤井選手、佐藤選手、安部選手が続く。
荒選手はコンスタントに1分35秒台をマークし、徐々に後続との差を広げていく。
前日の練習走行に参加しなかったという大井選手も、だんだんマシンに慣れてきた様子で、5周目には1分35秒台をマーク。このとき荒選手は、4秒2のタイム差で前を走っていた。

レース終盤を迎え、5台の各マシンは徐々に間隔を開きながら、荒選手が順当に先頭のままチェッカーを受け、続いて大井選手がゴール。
一般参加では、藤井選手がトップをキープしてフィニッシュまでマシンを導いた。

なお、今回出走した全車が最低重量規定を満たしていなかったことから、レース結果は公式認定されないこととなった。
 
Lotus Cup JAPAN 2009 / 2-ELEVEN Cup Round 1
10.May.2009 (Sun)  TWINRING MOTEGI East Course  Fine/Dry
 
順位 No. ドライバー 車両名称 周回数 所要時間 トップ差
1 86 藤井 芳樹 ステルス大塚美容外科211 10 16'22.940 -
2 7 佐藤 孝洋 ティーポ 2-11・DG 10 16'33.679 10.739
3 39 安部 隆正 2-11 エアフォルテ GNS 10 16'58.471 35.531
以 下   賞 典 外 出 走
- 25 荒  聖 治 アドバン・2-11・ドナーゲ 10 16'02.910 -
- 8 大井 貴之 2-11 10 16'10.484 -
ELISE-S CUP
発足から3シーズン目を迎えたナンバー付きの車両によるワンメイクレース「エリーゼS・カップ」。
ADVAN Neova AD07 LTSがワンメイクタイヤに指定されているこのレースは、イギリス生まれのピュアスポーツカー「ロータス・エリーゼS」をベースに安全装備などを加えたカップカーによって競われる。
ナンバー付きのワンメイクレースでは唯一のリアル・スポーツモデルということで人気も高く、長年のロータス愛好家からも常に注目を集め続けているシリーズだ。

3年目を迎えた同レースの開幕戦には、昨年のチャンピオン篠原選手をはじめ、若林選手、遠藤選手、金子選手、大野選手、秋葉選手、坂田選手7人がエントリー。
さらに今回、ADVANカラーのゲストカーをドライブするのは土屋祐輔選手。昨年のF4東日本シリーズでチャンピオンを獲得した実力派が、さらなる飛躍に向けてステアリングを握る。
また、車両の国内輸入代理店であるエルシーアイのゲストカーは、SUPER GTの紫電でもお馴染みの加藤寛規選手がドライブ。
土屋選手、加藤選手はこれまで同様に賞典外で、予選タイムに関係なく最後尾からのスタートとなる。

予選では、加藤選手が1分43秒235のトップタイムをマーク。一般参加者では、篠原選手がディフェンディングチャンピオンの貫祿で1分43秒782のタイムをマークしてポールポジションを獲得。
土屋選手は、練習走行時よりも少しタイムを落とした、1分44秒134のタイム。
以降、若林選手の1分44秒507から、7番手の坂田選手の1分45秒538まで、実にトップの篠原選手から2秒差以内に全員が収まるというハイレベルな展開となった。

レースは、最後尾からスタートした土屋選手が、2周目に大野選手をパスし、さらに坂田選手のインをうかがい、やがてパス。
レースの折り返し地点頃から、土屋選手は、ほぼ1周に1台のペースでパスし、徐々に前に出て行く。

レース終盤は、トップ争いと、3番手争い、5番手争いがそれぞれヒートアップ。
序盤からハイペースで上位につけた加藤選手は、トップの篠原選手とのギャップが1秒を切ったかと思うと、ほどなくパスした。
少し後方では、若林選手と遠藤選手が3番手を争い、土屋選手は秋葉選手と5番手争いを演じた。

土屋選手は、7周目の最終コーナーで秋葉選手のインをついて並び、8周目に入った直後の1コーナーで前に出た。
さらに土屋選手は、ラストラップの1コーナーで若林選手をパスして4番手に。そのままチェッカーを受けた。

レースを通して、若干遠慮気味に見えた土屋選手だが、ベテラン加藤選手と同じ舞台を経験したことで、何かを掴んだ模様。
次はスポーツランドSUGOで開催される第3戦に参加予定、さらなる躍進が期待される。
 
Lotus Cup JAPAN 2009 / ELISE-S Cup Round 1
10.May.2009 (Sun)  TWINRING MOTEGI East Course  Fine/Dry
 
順位 No. ドライバー 車両名称 周回数 所要時間 トップ差
1 2 篠原 祐二 ウィザムカーズ&AFC 10 17'43.277 -
2 21 遠藤 浩二 ウルトラがんも@TIR 10 17'46.778 3.501
3 3 若林 勝弘 ウィザムカーズ&AFC@3 10 17'49.387 6.110
4 16 秋葉 有一 GreenDropRacing 10 17'52.936 9.659
5 38 金子 英一郎 ピース・エリーゼ 10 17'53.393 10.116
6 88 坂田 元憲 AC M TEAM LOTUS 10 17'58.537 15.260
7 75 大野 貴史 ウィザムカーズ&AFC@75 10 18'07.435 24.158
以 下   賞 典 外 出 走
- 1 加藤 寛規 LCI Limited 10 17'42.330 -
- 25 土屋 祐輔 アドバン・エリーゼ・ドナーゲ 10 17'48.405 5.128

■FASTEST LAP : No.1  加藤寛規  LCI Limited  1'44.223  5/10  118.20Km/h
ENTRANT
  【藤井 芳樹 選手 / ステルス大塚美容外科211】

去年までカレラカップに参戦していたのですが、2-イレブンカップの情報を知って、今年はこちらに参戦することにしました。
2-イレブンに乗って、とにかく車重が非常に軽いことが印象的でした。

操縦性が非常にクイックだし、ポルシェはパワーがあるので、踏めば行ってくれるけど、ポルシェよりもシビアにコントロールしないと上手く走れないという印象です。
タイヤがスリックか競技用ラジアルかという違いもあるし、微妙なコントロールが必要とされます。そのあたり、奥が深いですね。

今日もやっぱりプロ(荒選手、大井選手)は上手いなと痛感させられましたけど(笑)。
まだ参戦台数が少ないので、もっと増えてくれるといいですね。この台数だと単独走行になってしまって、モチベーションを維持できなくなるじゃないですか。
台数が増えて、接戦でバトルするほうが楽しいですからね。
GUEST DRIVER
 荒  聖 治 選手
SUPER GTにはKONDO Racingから参戦、2009年は雨の開幕戦を制したことは記憶に新しいところ。
ツーリングカーからフォーミュラまで幅広いマシンで世界のモータースポーツシーンで活躍してきた。
Lotus CupにはELISEで既に何度か参戦している荒選手、今回は2-ELEVEN緒戦のゲストドライバーとして登場した。
1974年・千葉県出身。

今日はYOKOHAMAのスタッフから、「ぶっちぎって欲しい」と言われていたので、そのとおり走りましたけどね(笑)。

2-ELEVENは基本的に非常に軽いクルマなので、フォーミュラっぽい、シビアな動きを体験できるクルマです。
いろいろセッティングをいじって、自分好みのクルマをつくっていくときにも、感度がすごく高いクルマなので、その変更に対する反応の変化を楽しむこともできます。

また、エリーゼに比べても、ずいぶん速くなっていて、GT300からGT500にステップアップしたような速度の違いも魅力ですね。
それでも、レースが終わってタイヤやブレーキなどをチェックしても、ぜんぜん傷んでいないし、そういう意味ではランニングコストがあまりかからないところもいいですね。
全開でガンガン走って楽しめるクルマです。

オープンなので、ウェットはきついかもしれないけれど、今日のように天気のいい日は本当に気持ちいいですし。
もっと台数が増えるといいですね。
 
 土屋 祐輔 選手 [>> Website]
2008年にF4東日本シリーズのチャンピオンを獲得。レースデビューは2006年なので、デビュー二年目にしてチャンピオンを獲得、才能を花開かせた。
子供のころからクルマ好きだったそうだが、最近のトップレーサーに多い「カート経験者」ではなく、2006年にチームオーディションでの合格からモータースポーツ界入りした"たたき上げ"。
1982年・茨城県出身。

最後尾からスタートして、前に出るのに少してこずってしまいました。絶対に当てたり、コースアウトしたりしないようにと思って、不用意に踏み込もうとしなかったし、目の前で何かあっても対処できるよう、ある程度はマージンを確保して走りました。
最後尾スタートですが中盤ぐらいまでには楽に行けるかと思っていたら、そんなことはなかったですね。意外とみなさんのレベルの差がなくて、1周目からバトルになってなかなか前に行けず、相手のワンミスをつかないと順位を上げられないという状況でした。

僕は去年までF4に参戦して東日本のチャンピオンを獲得してしますが、このクルマにはフォーミュラの運転は通用しないのです。固定概念に囚われたらタイムが出ません。
というのは、フォーミュラでは、荷重移動を駆使して、できるだけハンドルを切らないでリアタイヤで曲がる「ゼロカウンター」で走ると速いのですが、このクルマでは、そのイメージを捨て去らないとダメです。
いかに外側2輪のタイヤを"食わせて"曲がるかが重要で、パワーがないのでなおさらそうなります。ワンミスが命取りになりますね。

一緒に走った加藤寛規選手とは、予選でコンマ9秒、レースラップでは6秒の差でした。
正直いって悔しいですね(笑)。
トップドライバーと同じレースでいっしょに走る機会というと、今日が初めてだったのですが、すごいなと感心させられっぱなしでした。脱帽モノです。

予選でも、コンマ5秒は離されないと思っいていたのですが、違いました(笑)。
タイヤの使い方が、ものすごく上手いんだと思います。荷重移動のさせかた、タイヤのつぶしかたが、アナログ的に、すごく丁寧にやっていて、常に本当の最大Gをキープして曲がっている印象です。
今日は加藤選手といっしょに走ることができて、本当に勉強になりました。衝撃的な1日でした。

第3戦にも出させていただく予定です。
みなさんもSUGOは初めてだと思うので、同じ条件での戦いになると思いますが、楽しみですね。
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