スーパー耐久シリーズ第5戦のサポートレースとして開催された富士スピードウェイでのLotus
Cup Japan。
土曜日に一戦を行なったElise S Cupに対して、2-Eleven Cupは土曜と日曜それぞれに決勝を行なう"ダブルヘッダー"という日程が組まれている。
土曜日に行なわれた第4戦における決勝ベストラップで、日曜日・第5戦のスターティンググリッドが決している。
ポールポジションは開幕から4連勝を飾った藤井芳樹選手、ゲストドライバー陣ではADVANカラーのマシンを駆る荒聖治選手が出走全6台中5番手のグリッドからスタートを迎える。
第4戦が行なわれた土曜の夕方は曇り空だったものの路面はなんとかドライコンディションを保った状態であった。
しかし一夜のうちに雨がコースを濡らしてしまい、第5戦のスタートは小雨が降りしきるウェットコンディションの中で迎えることとなった。
1周のフォーメーションラップを経て各車がグリッドオン。緊張の静寂に包まれる中でレッドシグナルがひとつずつ点灯、ブラックアウトして各車が一斉にスタート。
ここで圧巻のロケットスタートを見せたのが荒選手、マシンをアウト側に振ると一気に前方グリッドに陣取っていたクラブマン・クラスの4台をパス、トップで1コーナーへと入っていく。
しかしその先、100Rでコース上を横切っていた"川"に足をすくわれてしまいスピン。この間に藤井芳樹選手の先行を許したものの、荒選手は即座にマシンの姿勢を立て直すとポジションのドロップを最小限にくい止めて2番手で戦列に復帰。
再び荒選手がトップを奪うまでに要した時間は短いもので、10周のレースが折り返しを迎えた時点で既に2番手以下を大きく引き離す独走態勢を構築。
結果的にチェッカーまで荒選手はライバルに詰め寄られることなく走りきり、難しいコンディションの中で文句なしのトップチェッカーを受けることに成功した。
またクラブマン・クラスは、藤井選手がウェットコンディションでも貫祿の走りを見せる。佐藤孝洋選手や、今回はElise
Sとのダブルエントリーとなっている遠藤浩二選手の追撃を振り切って、シリーズ完全制覇に王手をかける5連勝を飾ることに成功した。
遠藤選手は、この週末参加した3つの決勝レース全てで表彰台獲得という偉業を達成。安部隆正選手もヘビーウェットの中で堅実な走りを見せて、参加全車が完走を果たす好レースとなった。