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世界最高峰のツーリングカーレース・WTCC。
大舞台で接戦を演じるドライバーたちは、まさに"世界の強者"という顔ぶれが揃っています。
WTCCは個性的なドライバーたちも注目の的。
多彩な戦歴の持ち主たちが、サーキットコース上で所狭しと白熱のバトルを繰り広げます。
このページではWTCCに参戦するドライバーの中から、注目の選手をご紹介します。
  
2005年に発足したWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は今年で4年目のシーズンを迎えているが、過去3シーズンにおいて栄誉あるドライバーズチャンピオンの称号は唯一人の選手によって独占され続けてきた。
そのドライバー、つまり現時点における世界でたった一人の"WTCCチャンピオン獲得者"こそ、BMW Team UKのアンディ・プリオール選手。
1974年・イギリス生まれのプリオール選手はモトクロスやヒルクライムの世界で好成績を修めた後に四輪レースへ転向。イギリスF3選手権やイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)を経て、2003年からBMWでヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)に参戦して最終シーズンとなった2004年にチャンピオンを獲得。ETCCの流れを継ぐWTCCに発足初年度からエントリー、これまで3シーズンに渡ってタイトルを独占しているのだ。


さて、WTCCは発足から2008年のイタリア・イモラ大会までに80戦が行われてきたが、これまでに各レースでウィニングチェッカーを受けることに成功したことのあるドライバーは18人。
そのうち2人が10勝を飾って最多勝となっているが、一人はアンディ・プリオール選手。
そしてもう一人がBMW Team Germanyのヨルグ・ミューラー選手だ。
ミューラー選手は1969年・オランダ出身。カートを経て1988年にフォーミュラ・フォードでレースデビュー。1989年にドイツ・フォーミュラ・オペル・ロータス選手権でチャンピオンを獲得。
その後、ドイツF3選手権やFIA F3000選手権への参戦を重ねた後、2001年にはアメリカン・ル・マンシリーズのGTクラスをBMW M3 GTRで制した。
翌2002年からETCCにエントリー。2004年にはニュルブルクリンク24時間レースと、マカオ・ギアレースでも優勝を飾っている。


WTCCはご存じの通り、F1(フォーミュラ・ワン)、WRC(世界ラリー選手権)と並ぶFIA世界選手権カテゴリー。
ツーリングカーの世界最高峰レースという位置づけになるが、ドライバーにはフォーミュラレースの最高峰であるF1を経験している者も名を連ねている。


まずご紹介するのは、シボレーのニコラ・ラリーニ選手。
1964年・イタリア出身の44歳、1986年のイタリアF3選手権で5勝を飾ってチャンピオンを獲得すると、翌1987年のF1にスポット参戦。
1988年からはレギュラーシートを獲得してオゼッラで2シーズンを戦った後、1990年にリジェへ移籍、1991年にはモデナへと渡り歩くが、チームやマシンの戦闘力が決して高くなかったこともあって苦しい戦いを強いられる場面が多かった。
1992年からはフェラーリのテストドライバーとなり、レギュラー選手のピンチヒッターとしてしばしば本戦にも登場。1994年には岡山国際サーキットを舞台に開催されたパシフィックグランプリに出場した。また同年のサンマリノグランプリではF1初入賞を2位表彰台で飾っている。


ドライバーズランキングでイモラを終えて2番手につけるセアトのガブリエレ・タルクィーニ選手も、F1パイロットを経験したWTCCドライバーである。
F1には、1987年のサンマリノグランプリでオゼッラからデビュー。1988年コローニに移籍してフル参戦、1989年からAGSに移って同年のメキシコグランプリでは6位入賞。この後も1992年までF1参戦を続けたが、弱小チームからのエントリーだったこともあり、メキシコでの6位が最高位かつ唯一の入賞となった。
F1のシートを降りてからはツーリングカーに転向、イタリア・スーパーツーリングカー選手権を経て1994年にはイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)にアルファロメオで参戦、チャンピオンを獲得。2001年からはヨーロッパ・ツーリングカー選手権(ETCC)で活躍、2003年にはチャンピオンに輝いた。WTCCには発足した2005年にアルファロメオで参戦、2006年からはセアトの一員として毎シーズン優勝を飾ってきている。


サーキットでの自動車レースは大きく分けて、レースのためだけに開発された"フォーミュラ・カー"でのレースと、市販されている車を改造したマシンで競われる"ツーリングカー"のふたつがある。
ツーリングカーレースの世界最高峰に位置するWTCCだけに、その経歴をツーリングカーレースで獲得した栄冠で埋めている"ツーリングカー使い"と呼ばれるドライバーの存在感は大きい。


まずご紹介したいのが、N.テクノロジーでホンダ・アコードを駆るジェームス・トンプソン選手。
1974年・イギリス生まれの34歳、1993年にイギリス・ナショナル・サルーン・カップで初めてのチャンピオンを獲得。
1994年からはイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)に参戦、同年はプジョー405を駆ってプライベータートロフィーを獲得。その後1995年と1996年はヴォグゾール(イギリス・オペル)、1997年から2000年はホンダ・アコードのステアリングを握り、2001年から再びヴォグゾールで参戦して2002年に悲願のBTCCシリーズチャンピオンを獲得した。
2003年からはETCCに参戦、2005年のWTCC発足に伴いETCCの流れを汲んでアルファロメオ156で参戦。2006年はセアトに移籍したものの、2007年に再びアルファロメオのシートを獲得。しかし同年限りでのアルファロメオのWTCC撤退を受け、2008年シーズンはチームこそ変わらないもののマシンをホンダ・アコードにスイッチ。欧州ラウンド緒戦から参戦し、イモラで嬉しいアコードでの初優勝を飾った。


もう一人、シボレーのアラン・メニュ選手も生粋の"ツーリングカー使い"と言って良いだろう。
1963年・スイスのジェノバ出身。レース活動の初期こそフォーミュラを駆っていたものの、1992年から2000年まで実に9シーズンもの長きに渡ってイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)で活躍したことで知られるドライバーである。
BTCCは参戦初年度はBMWを駆ったものの、2年目となる1993年から1998年まではルノーのドライバーとして名を馳せた。1997年にはルノー・ラグナで12勝を挙げてチャンピオンにも輝いている。更に1999年と2000年にはフォード・モンデオでBTCCを戦い、2000年にBTCC2回目のチャンピオンを獲得した。
BTCC以外でもFIA-GTやDTMにも参戦。そして2005年に発足したWTCCに初年度から参戦、WTCCではシボレー一筋で戦い続けている。2006年の第6戦・イギリス(ブランヅハッチ)でシボレーをWTCC初優勝に導くと、以降2008年のイモラまでの間で通算8勝を挙げており、この勝ち星の数は歴代4位となっている。


WTCCを戦うドライバーを年齢で見てみると、その参戦層がとても幅広いことに驚かされる。
2008年シリーズ参戦者で最もベテランの域にあるのはフランツ・エングストラー選手で1961年生まれの47歳。一方、最も若いのは1985年生まれのミハエル・マテヨフスキー選手とデュアーテ・フェリックス・ダ・コスタ選手である。


レギュラー参戦ドライバーにおける若手の筆頭といえば、BMW Team Germanyのアウグスト・ファルファス選手。1983年9月にブラジルのクリティバで生まれた25歳である。
モトクロス、カートと経験を積んでから四輪レースにデビュー。イタリア・フォーミュラ・ルノーを経て2002年からF3000ユーロシリーズに参戦、2003年に4勝を挙げてチャンピオン。2004年のイギリス・ツーリングカー選手権にアルファロメオ156で参戦して、2005年から発足したWTCCに引き続きアルファロメオでエントリー。2006年にはチャンピオン争いの一角を占め、史上最年少のFIA世界選手権王者誕生かと注目を集めた。
2007年からBMW Team Germanyに移籍、熱い走りでトップ争いを演じてくれている。
 

YOKOHAMAインディペンデントトロフィーでランキングトップを快走するプロチーム・モータースポーツのセルジオ・ヘルナンデス選手も、ファルファス選手と同じ1983年生まれの若手だ。スペイン出身のヘルナンデス選手はカートでモータースポーツの世界に入った後、2001年にスペイン・フォーミュラトヨタ選手権でシリーズ3位を獲得。
翌2002年からスペインF3選手権にステップアップ、3シーズンを戦った。また併せてイギリスF3選手権やワールドシリーズ・バイ・ニッサンにも挑戦している。
2005年と2006年にはGP2に参戦、そして2007年からBMW320siでWTCCに参戦する。
これまで総合での優勝経験はないものの、インディペンデントトロフィー部門では今季イモラ戦までに7勝を挙げてランキングのトップに立つ。ランキング争いはチームメイトであるステファノ・ディアステ選手、SUNREDでセアトのガソリンエンジンモデルを駆るピエール・イヴ・コルタル選手との三つ巴になってきており、トロフィーの行方が注目を集めている。


日本にはこの2008年秋に初上陸となるWTCC(FIA 世界ツーリングカー選手権)であるが、ドライバーの中には過去に日本を活躍の場としていた顔もある。
もちろん当時は岡山のコースも走っていたわけで、他の選手たちよりも日本での経験が有利に働くのか注目したい。


日本のモータースポーツファンにとって最も馴染み深いWTCCドライバーが、SUNREDでセアト・レオンTFSIを駆るトム・コロネル選手だろう。
コロネル選手は1972年・オランダ生まれ。オランダ国内のフォーミュラやツーリングカーレースで好成績を修め、1995年にドイツF3選手権に参戦。翌1996年からは全日本F3選手権に戦いの場を移し、Tom'sから参戦して1年目はシーズン3位、2年目の1997年には6勝を挙げてチャンピオンに輝いた。
1998年は全日本GT選手権にホンダNSXで参戦、山西康司選手とのコンビで第4戦・富士で初優勝。1999年も引き続きGT選手権に出場、マシンは同じNSXで光貞秀俊選手とのコンビで第6戦の岡山(当時の名称はTIサーキット・英田)を制している。また1999年はフォーミュラ・ニッポンにも参戦、こちらは3勝を飾って堂々のシリーズチャンピオンを獲得。2003年にも全日本GT選手権でNSXを駆り、この年は伊藤大輔選手とのコンビで第6戦もてぎの優勝を飾っている。


もう一人、日本でも活躍を見せたWTCCドライバーがリカルド・リデル選手。セアト・レオンTDIを駆るリデル選手は1967年・スウェーデン生まれ。カートでモータースポーツの世界に入り、1987年のスウェーデンF3選手権参戦を皮切りに、1989年から3シーズンはイギリスF3選手権に参戦。1990年には全日本F3選手権にもスポット参戦を果たした。
そして1992年、Tom'sから全日本F3選手権に本格参戦を開始。1年目は2勝を挙げてシリーズ3位、2年目にはシリーズ2位にポジションアップした。なお1992年には"F3世界一決定戦"とも言われるマカオグランプリを制している。
この後は活躍の舞台をツーリングカーレースに移し、イギリス・ツーリングカー選手権に参戦。1994年から1999年まではボルボ、2000年はフォード・モンデオを駆り、ボルボ時代に2回チャンピオンを獲得。その後はETCCを経て、発足初年度からWTCCに参戦。2007年のみセアトのレギュラーシートを失ったが、母国スウェーデン戦にシボレーからスポット参戦、見事優勝を飾っている。


モータースポーツは戦っている真っ最中は、選手の姿を見ることが出来ない。それだけに優勝を飾ってヘルメットを脱いで表彰台に立ったとき、初めて見たドライバーのルックスに惹かれたという女性ファンもいらっしゃるかもしれない。
ルックスと速さを兼ね備えたドライバーを、独断と偏見混じりではあるがWTCC戦士の中からご紹介しよう。


ご紹介する一人目はBMW Italy-Spainのフェリックス・ポルテイロ選手。
1983年・スペイン生まれの25歳、レーシングカート出身の若手ドライバーである。
カートから2001年に四輪レースへと転向、同年のスペインF3選手権ではシリーズ4位を獲得。
2002年からワンメイク・フォーミュラレースであるワールド・シリーズ by ニッサンに3シーズン参戦、2005年はワールド・シリーズ by ルノーに参戦。
2006年のGP2参戦を経て、2007年からWTCCへの参戦を開始。それまでの経歴はカートとフォーミュラ主体、ツーリングカーへの本格参戦がいきなりWTCCということになったが、デビューイヤーながら2007年のチェコ戦で初優勝。2008年も既にドイツで一勝を挙げている。
ちなみに公式プロフィールによれば、独身とのことである。


最後に、あえて"イケメンドライバー"としてご紹介するのが、セアトスポーツのイヴァン・ミューラー選手。
1969年・フランスのアルザス地方出身、フランス・フォーミュラ・ルノーやフランスF3選手権など国内でのモータースポーツ活動から徐々に頭角を現していった。
1992年にイギリスF2選手権で初のチャンピオンを獲得すると、翌年にはFIA F3000にステップアップ。
そして1994年、フランス・スーパーツーリング選手権でツーリングカーレースに本格参戦、翌年にはチャンピオンに輝いた。
その後はイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)を経て、2006年からWTCCにセアトの一員として参戦。2008年はイモラ戦を終えた時点でドライバーズランキングのトップに立っている。
このように文句無しの実力派であるが、そのルックスも多くの女性を惹きつける魅力的なもの。WTCC公式サイトのプロフィールでは一人娘がいるものの、独身とのことである。


2008年秋、WTCCが日本に初上陸!
織戸学選手・青木孝行選手インタビュー
WTCCに日本人ドライバーが参戦!
WTCC対談 木下隆之さん×ピエール北川さん
WTCCタイヤ開発ストーリー
[2008.10.25-26] FIA WTCC Race of Japan =OKAYAMA=

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