今回のレースでは、まだまだ精神的な修練が足りないな、と実感しました(笑)。追われる立場になれていないのか、終盤にはコースからマシンを外して大きくタイムロスを喫するミスをしてしまいました。
しかし、逆にこのミスで自分自身が奮い立った面もありました。もしかしたらあのまま何事も無く最後まで行っていたら、遠藤選手や加藤選手にトップを奪われていたかもしれません。
2008年はチャンピオンを獲得出来ましたが、何よりもドライビングスキルの向上を果たせたことが良かったですね。
ロータスというマシン、ADVAN Neovaというタイヤ、このコンビネーションはドライビングスキルを磨く良いパッケージだと思います。
今年最も記憶に残る一戦は開幕戦の富士、初優勝でしたからね。去年は「万年3位の篠原さん」なんて言われていましたが、初優勝を飾れたときには本当に気持ちよくて、「誰にもこのポジションを渡したくない!」と強く思いました。そこから練習が充実するようになりました。今回の最終戦も水曜日から走りましたし(笑)。
練習もただ無闇に走るのではなく、自分の車載カメラの映像をプロドライバーの方の走りと見比べてウィークポイントを見いだしています。それも自分だけで見るのではなく、色々な人に見比べてもらって意見をもらっています。こうした自分のドライビングの精査を繰り返すことで、確実にタイムアップにつなげることが出来ましたね。
私は東京都内で「
ウィザムカーズ」というロータスの正規販売店を営んでいますが、ロータス購入をきっかけにしてサーキットデビューを果たす方も多いんですよ。実は私がレースで使っているカップカーは普段はお店の試乗車にしているんです。一人でも多くの方に実際に運転していただくことでロータスの楽しさや良さを実感していただけますからね。
12月21日にはサーキット走行会を主催するのですが、そこでは私も同乗走行をやったりしてLotus Cup JAPANの楽しさも広めていきたいと考えています。
最後に私が今年チャンピオンを獲得できた秘訣を皆さんにもお伝えしたいと思います。
それは毎回ゲスト参加されるプロドライバーの方々に色々お聞きすることです。最初はちょっと照れくさかったり、自分が成長課程にあるとプライドもあって聞きにくかったりもしますが、本当に良いアドバイスをたくさんもらうことが出来ます。
昨年は谷口信輝選手に色々お聞きして車載映像や実際の走りをコース上で見せていただいて、もてぎのバックストレート攻略法を見いだすことが出来ました。出来るようになったら最高速が格段にアップして、ラップタイムも上がりました。今はこのノウハウをチームメンバーにも教えてみんなでスキルアップに努めています。
2009年は新たに発足する「2-elevenカップ」も気になっていますが、いずれにしてもロータスのレース活動は続けていくつもりです。お客さんを中心としたクラブメンバーも増える傾向ですし、新たにLotus
Cup JAPAN参戦を計画している方もいらっしゃいます。みんなで来年もアットホームかつ真剣にロータスのレースを楽しんでいこうと思っています。