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Round 3 REPORT
全5戦で競われる2008年のLotus Cup Japanもシリーズの折り返しを迎えました。

第3戦は開幕戦以来となる富士スピードウェイが舞台となりますが、今回はスーパー耐久シリーズ第3戦「SUPER TEC」のサポートレースとして開催され、6月15日(日曜日)は1万5千の観客が見まもる中で決勝レースが行われました。
 
梅雨時の開催ということで空模様が心配されるところですが、幸いにレースウィークを通じて富士スピードウェイは好天に恵まれ、ドライコンディションでの一戦となりました。

土曜日の公式予選ではベストタイムの大本命と思われた今回のゲストドライバー・谷口信輝選手を、遠藤浩二選手が0.14秒抑えて堂々のトップタイムをマーク。
エキスパートクラスでの参戦となる谷口選手と山西康司選手は規則に従って後方グリッドからのスタートとなるので、決勝レースのスターティンググリッドはポールポジションが遠藤選手、2番手に瀬川健児選手、そして3番手からは連勝中の篠原祐二選手というオーダーになりました。

日曜日、スーパー耐久の4時間耐久を前に、午前中に行われたLotus Cup第3戦の決勝レース。
 
フォーメーションラップを終えてグリッド上が一瞬の静寂に包まれた次の瞬間、レッドシグナル点灯→消灯で15台のマシンが一斉にスタート。
1コーナーをスムーズにクリアしていった各車は10周のレースでどのようなバトルを展開してくれるのか注目を集めていきます。
谷口選手は14番グリッドから猛追、対してポールスタートの遠藤選手は3周目にファステストラップを叩き出して逃げきりを図ります。

ところがレースが5周目に入ってまもなく、3台が関係する多重クラッシュが発生。コース上に破損した車両が留まったため、レースは赤旗が提示されて中断となってしまいました。
 
レスキュー作業が終了して、レースは2パート制となります。第1パート終了時点での順位によって第2パートのスタート順とされ、赤旗ライン上で待機していたマシンは、オフィシャルの手で第2パートのグリッド順に整列させられてフォーメーションラップを迎えます。

第2パートは1周のフォーメーションを経て、スタンディングスタートで残り3周によって競われることになります。
しかし先導のマーシャルカーがコースを離れ、各車はグリッドにつかなければならないところを、誤ってそのままスタートを切ってしまいました。
 
そのためレースは再び赤旗が提示されて中断、そのまま第2パートは不成立とされ、第1パートの結果で順位認定となり、瀬川選手が今季初優勝、篠原選手が2位、秋葉選手が3位という表彰台になりました。


Round 3 RESULT
順位 No. ドライバー 車両名称 周回数 所要時間 トップ差
■Clubman
1 3 瀬川 健児 directec ELISE 3 6'36.588 -
2 2 篠原 祐二 クラブ・ウィザム・レーシング 3 6'39.820 3.232
3 16 秋葉 有一 GreenDropRacing 3 6'39.887 3.299
4 8 佐藤 孝洋 ドナーゲ ティーポ ロータス 3 6'40.319 3.731
5 27 大槻 征久 おおつき歯科 ロゴス エリーゼ 3 6'42.088 5.500
6 38 金子 英一郎 ピース・エリーゼ 3 6'42.554 6.966
7 55 若林 勝弘 クラブ・ウィザム・レーシング55 3 6'45.270 8.682
8 48 江口 隆次 OUTER PLUS 48 3 6'45.270 8.682
9 57 倉田 道夫 倉田医院 ロゴス エリーゼ 3 6'45.770 9.182
10 17 長崎 樹雄 Leo ELISE S 3 6'55.502 18.914
11 15 野崎 眞宏 フジミ エリーゼ 3 7'35.408 58.820
12 21 遠藤 浩二 ウルトラがんも@TIR 2(3-1) 6'36.431 1Lap
13 45 大谷 秀雄 フード フォレスタ CGRT 2(3-1) 6'42.354 1Lap
以上 完走 (規定周回数 Clubman : 2Laps)
■Expert
1 25 谷口 信輝 チーム・アドバン・ロータス 3 6'40.670 -
2 1 山西 康司 LCI Limited 2(3-1) 6'41.014 1Lap
以上 完走 (規定周回数 Expert : 2Laps)

■Fastest Lap
Expert 2'11.142 (2/3) 125.620km/h  25 谷口信輝/チーム・アドバン・ロータス
Clubman 2'09.934 (2/3) 126.424km/h  21 遠藤浩二/ウルトラがんも@TIR

※2パートキャンセルの為、1パートの結果により順位決定した。

■ペナルティ
Car No.15は、反則スタートにより、ドライビングスルーペナルティを課したが、未実施により競技結果に40秒加算のペナルティを科した。
Car No.21、1、45は、国際モータースポーツ競技規則 付則H項 (赤旗中の追い越し) 違反により、競技結果より1周減算のペナルティを科した。
Car No.21は、スタート違反により罰金1万円を科した。
Car No.21、3、2、16、25、1、27、45、38、48、15、17は、スタート違反により第2パートスタートした全車に対し、競技長訓戒を科した。


インタビュー
GUEST DRIVER PROFILE
谷口信輝 選手
  谷口信輝 選手 =NOBUTERU Taniguchi=
1971年・広島県出身。
2008年はSUPER GTとスーパー耐久に参戦、ポルシェを駆るGTでは第1戦/第2戦と表彰台を獲得。スーパー耐久ではBMW Z4Mをドライブ、開幕戦から二連勝を飾った。
Lotus Cupには2007年の最終戦・もてぎにゲストとして参戦。予選でベストタイムをマーク、決勝ではロケットスタートから先行車を次々にパス、堂々のトップチェッカーを受けた。

今回のレースは残念な内容になってしまいました。

自分では100Rをターンしながらバックミラーで後方で誰かがスピンしているのは確認したのですが、赤旗ラインについてから大きなクラッシュだったと聞いて、とにかくドライバーの方々の無事を祈るばかりです。
 
事故そのものはレーシングアクシデントであったと思いますが、モータースポーツをやっている以上は少なからずリスクは背負うものです。
もちろんやっている誰もが「自分は絶対に事故を起こさない」と思っているでしょうが、例えばヘルメットなどの装備品であったり、マシンのコンディションなどに常に気をつかうことが大切です。

それはアマチュアやプロといった区別無く、常に「事故に遭うかもしれない」という心がけを持っているべきだと思いますし、そういった備えや思いが自分や周囲の人々を事故や怪我から救うことにつながると思います。
 
第2パートは前の車がグリッドにつくべきところをどんどん行ってしまいましたが、後方からも次々に加速してきたので「止まると危ない」と判断してそのままグリッドを通りすぎました。
それぞれのドライバーも規則をもう一度確認することが必要でしょうし、オフィシャル側もしっかりとした規則の周知徹底が求められるのではないかと思います。
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