後半戦に入った2008年のLotus Cup JAPANは、栃木県のツインリンクもてぎで開催される二連戦でシーズンを締めくくります。ただし同じ会場での開催ですが、第4戦は東コース、最終戦となる第5戦はフルコースが舞台となります。
10月18日(土)、もてぎチャンピオンカップレース第4戦の開催前日は多くのレース参加者がツインリンクもてぎで走り込みを行いました。もちろんLotus
Cup参加者も、この日2本設定された走行枠を有意義なものにするべく、熱心なドライビングを展開していきます。
19日(日)も前日に引き続き朝から気持ちよい秋晴れに恵まれました。午前中の公式予選ではシリーズランキングリーダーの篠原祐二選手が、今回のゲストドライバーとしてADVANロータスを駆る木下隆之選手と、ロータスの輸入元であるLCIのゲストカーを駆る大井貴之選手を退けてトップタイムをマーク。そのタイムは1分42秒748、第2戦で自身がポールポジションを獲得した1分44秒607から大幅なタイムアップとなりました。
さらに今回は参加14台中、実に10台が予選で従来のコースレコードを更新。多くの参加者が着実にレベルアップしていることを実証する結果となりました。
レースはお昼にスタート。
ポールスタートの篠原選手は後方で繰り広げられる激しいバトルを尻目に快走、マージンを築いていきます。その後方では随所で激しいポジション争いが展開されます。
そしてレース終盤、このまま篠原選手が逃げきるかと思われた矢先、5コーナーでまさかのスローダウン。激しいバトルを経て2番手にポジションを上げていたゲストカーの大井選手、そして3番手の遠藤浩二選手が一気に詰め寄ります。大井選手が篠原選手の隙をついてインを差してきますが、篠原選手も必死に防戦。
激しいトップ争いは最終ラップの最終コーナーまで続きましたが、篠原選手が辛くも逃げきってポール・トゥ・ウィンを飾ると共に、最終戦を待たずして自身のシリーズチャンピオンを確定させました。
またADVANロータスを駆った木下選手、実はこのマシンは来期に向けた安全性向上の検証を行うために他のマシンよりもウェイトが重たくなっていました。そんなハンディを背負った中、最後尾から着々とポジションをアップした木下選手は7番手でチェッカー。多くの参加者がプロドライバーならではの決勝レースの組み立て方などを、一緒に戦ったことで学んでいました。
【Comment : 篠原祐二 選手】
実は私、もてぎで火曜日から走り込んできたんです(笑)。今回は42秒台を出さないとポールポジションは獲れない、という感じだったので、ポール・トゥ・ウィン狙いで頑張りました。
今週はホントに自分にとっての"レースウィーク"。誰かの走りで良いところがあればそれを研究して、自分の遅いところも理解して、という作業を重ねていました。
そういったレベルアップのためには、ゲストドライバーの存在は大きいですね。予選タイムはパワーの無い車なのでそんなに大差はつけられませんが、レースになると最後尾スタートなのにあっと言う間に順位を上げてきます。抜くときのロスのなさ、タイミングの図り方など勉強になります。同じ車で同じレースに参加しているということで、リアルタイムに何か聞いて教えてもらえるというのも上達に繋がります。
自分もサーキットを走っているキャリアは長いですが、この2年間Lotus Cupに参戦してきたことがとても大きいですね。非公認レース形式走行会などと違って、真剣にレースに向き合えますし、とにかくテクニックを磨くことに集中できます。
今年も残り一戦ですが、最終戦も勝って気持ちよくシーズンを終えることが出来るように頑張ります!