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Round 1 REPORT
イギリスの名門・ロータスがリリースする本格ライトウェイトスポーツカー「エリーゼ・S」によるワンメイクレース「Lotus Cup Japan」が2年目のシーズン開幕を迎えました。
 
 
F1開催で世界的にその名を知られる富士スピードウェイを舞台とした開幕戦には、ゲストカーを含めた15台がエントリー。
うち2台はエキスパートクラスからの参戦。
Red in BlackのADVANカラーをまとう25号車は、昨年のSUPER GTマレーシアで優勝を飾った荒 聖治選手がステアリングを握ります。さらにもう1台はSUPER GTで紫電を駆る高橋一穂選手がドライブ。
 
 
4月20日(日)の朝に行われた公式予選では、トップでコースインした荒選手が順当にベストタイムをマークするも、予選時間中盤には遠藤浩二選手が荒選手を上回るタイムでモニターの最上段にその名を刻みます。刻々と時間が過ぎていく中、残り時間からみてアタックランはあと1〜2周というタイミングで荒選手が猛チャージ、唯一の2分09秒台となる2分09秒689を叩き出してトップタイムを奪還。
 
 
お昼からの決勝は曇り空ながら幸いにドライコンディションでレースは行われました。
グリッドについた15台、ポールポジションは予選でセカンドベストをマークした遠藤浩二選手。2番手グリッドには篠原祐二選手、秋葉有一選手が3番手で続くというフォーメーションです。
エキスパートクラスの2台は後方グリッドからのスタート、荒選手は14番手、高橋選手は15番手からの追い上げを図ります。
 
ローリングラップでは、4番グリッドの小園浩己選手に思わぬアクシデント。エンジンがスタートせずにピットスタートとなってしまいました。実はこれ、セキュリティシステムが作動してエンジンスタートが出来なかったというもの。ナンバー付きのLotus Cupならではのハプニングでした。
 
スタンディングで迎えたスタート、1コーナーは好ダッシュを見せた遠藤選手がトップを守ります。そして後方からロケットスタートを見せたのは5番手スタートの新井勉選手。ところがまもなく、遠藤選手と新井選手にはフライングスタートの裁定がだされ、ともにドライビングスルーペナルティを課せられてしまいました。

代わってトップに立ったのは2番手スタートの篠原選手。そして後方からは荒選手と高橋選手、エキスパートクラスの2台が猛追撃でグングンとポジションを上げてきています。
荒選手は1周を終えて6番手にポジションを上げると、2周目では早くも2番手争いの一角を占めるポジションに。300Rでイン側を攻めて先行する篠原選手をパスすると、3周目に入った1コーナーでは逆に篠原選手がインを奪ってポジションを奪還。ところが今度は3周目の100Rでまたまた荒選手が抜き返すという攻防戦が展開されました。

その後、ペナルティ消化のためのピットイン直前だった暫定トップの遠藤選手を5周目の1コーナーで荒選手がかわすと、ここからは独走態勢を構築。ややストレートの伸びが物足りないというマシンコンディションでしたが、そこは巧みなドライビングでハンディを帳消しにした荒選手が堂々のトップチェッカーを受けました。

またクラブマンクラスでは篠原祐二選手が堂々の初優勝。念願の表彰台中央に立った篠原選手が、あふれるような笑顔を見せてくれました。

GUEST DRIVER PROFILE
荒 聖治 選手
  荒 聖治 選手 =SEIJI Ara=
1974年・千葉県出身。
'91年にレーシングカートデビュー。その後レースに転向、'94年にはフォルクスワーゲンカップレース・ゴルフIIクラスでシリーズチャンピオンを獲得。
2000年からは全日本GT選手権に参戦、'03年には「ADVAN SUPRA」をドライブ。'06年のシーズン途中からSUPER GTのKONDO Racingに加入、'07年のマレーシアではチーム初の総合優勝に輝いた。


Round 2 RESULT
【Clubman Class】
順位 No. ドライバー 車 両 名 称 周回数 所要時間 トップ差
1 2 篠原 祐二 クラブ・ウィザム・レーシング 10 21'54.804 -
2 16 秋葉 有一 GreenDropRacing 10 22'02.264 7.460
3 8 池沢 早人師 ドナーゲレーシング 10 22'19.677 24.873
4 57 倉田 道夫 倉田医院ロゴスエリーゼ 10 22'20.296 25.492
5 75 大野 貴史 クラブウィザムRacing75 10 22'20.564 25.760
6 27 大槻 往久 おおつき歯科 ロゴスエリーゼ 10 22'20.736 25.932
7 7 小園 浩己 ドナーゲレーシング 10 22'21.848 27.044
8 21 遠藤 浩二 ウルトラがんも@TIR 10 22'25.562 30.758
9 38 金子 英一郎 ピース・エリーゼ 10 22'32.319 37.515
10 45 新 井  勉 フォードフォレスタCGRT 10 22'41.684 46.880
11 17 長崎 樹雄 Le0 ELISE S 10 22'43.980 49.176
12 15 野崎 眞宏 フジミエリーゼ 10 22'49.597 54.793
13 6 平畑 徹幸 HIRAHATA CLINIC 9 21'52.480 1Lap
以 上  完 走 (規定周回数 Clubman : 7Laps)


【Expert Class】
順位 No. ドライバー 車 両 名 称 周回数 所要時間 トップ差
1 25 荒  聖 治 チーム・アドバン・ロータス 10 21'42.290 -
2 1 高橋 一穂 LCI Limited 10 21'59.598 17.308
以 上  完 走 (規定周回数 Expert C : 7Laps)

■Fastest Lap
[Expert] 2'09.105 (4/10)  127.236km/h  No.25  荒 聖治/チーム・アドバン・ロータス
[Clubman] 2'09.623 (3/10)  126.728km/h  No.2  篠原祐二/クラブ・ウィザム・レーシング

■ペナルティ
No.21 反則スタートにより、ドライビングスルーペナルティを課した。
No.45 反則スタートにより、ドライビングスルーペナルティを課した。


インタビュー
 
 篠原祐二 選手 : クラブ・ウィザム・レーシング

−Lotus Cup Japan初優勝おめでとうございます。

去年は2位と3位ばかりで、シリーズランキングも3位でした。「万年3位の篠原選手」なんて表彰式で言われちゃったりして(笑)。
今年は何とか優勝したいと思っていて、富士のサーキットライセンスも皆さんよりいち早く取得して、練習していました。そうした努力が実を結んで嬉しいですね。
あと、荒選手や高橋選手といったプロドライバーの皆さんにアドバイスをいただいたことが、好成績につながる大きな要因になりましたね。

 
−荒選手や高橋選手からは、どんなアドバイスを?

内容については本当は内緒にしておきたいのですが・・・(笑)。
「Bコーナーから先のセクター3、最後にスピードが落ちきったところで、もう一回ステアリングを切る癖はありますか?」と聞かれました。僕はそんな癖はないです、と答えたら「必要はないけれど、余分にもう一回ステアリングを切りなさい」って言われまして。
言われた通りにやってみたら、ドライビングがとても楽になりました。実際にタイムもアップしたので、このアドバイスをいただけたことは本当に大きかったですね。


−決勝では後方から荒選手や高橋選手がグングン追い上げてきましたが。

プロのお二人に追われることは、それほどプレッシャーにはなりませんでした。むしろ、前で引っ張ってもらいたいな、という思いでしたね。
しかしイコールコンディションのLotus Cupゆえに、荒選手などに前に行ってもらうためには一度僕もアクセルを抜かなければならず、そうするとライバル達の先行も許してしまうことになるのが歯がゆいところでもあるのですが(笑)。


−先行した荒選手を抜き返す場面もありましたね。

あれはもう、夢のような出来事で(笑)。
荒選手のドライブしていたマシンはストレートがいま一つ伸びていなかったようなのですが、追いついちゃって折角だから「ごちそうさまです!」という感じで前に出させて頂きました。
このことは孫の代まで語り継ごうと思っています(笑)。


−Lotus Cup Japanを始めたキッカケは?

それまでは所謂「草レース」やダート走行、ジムカーナなど、ほとんど非公認のイベントに参加していました。
僕はとにかくライトウェイトスポーツカーが大好きで、Lotus Cupが始まると聞いて「これだ!」と。
昨年からやってみて、イコールコンディションが厳密に守られていることが楽しいレースを出来ている大きな理由だと実感しています。オーガナイザーさん、そして参加している皆さんがそのことを理解していて、和気あいあいとした中にしっかり規則を守っていこうという思いがある。このようなレース、ほかにはなかなか無いように思います。


−開幕戦優勝で幸先よいシーズンインとなりましたね。

次のツインリンクもてぎは、東コースでの開催。実はここは苦手なんですが・・・。
精一杯走って連勝出来るように頑張ります!
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