序盤からオーバーステアに悩まされた奴田原選手は、先にスタートしていたワークス体制の増岡浩選手(三菱iMiEVエボリューション)のタイムを聞き「負けるかもしれない」と思った。
それでもラリードライバーとして培ったマシンコントロール技術をフルに発揮し、ハイスピードなコースを全力で攻め続けた。
マシンは気温の上昇でバッテリーなどが過熱する可能性が高いため練習走行時よりもパワーを抑えている。直線スピードは20km/h以上も遅くなった。しかも、山頂に近づくにつれて雨が降り始め路面は完全なウェットに。
ガードレールもブレーキングの目標物もない危険な高速コーナーを奴田原選手は果敢に攻め続け、ついにフィニッシュ。タイムは10分15秒380。目標としていた9分台には届かなかったが、2位に15秒以上の差をつけてEVクラス優勝を果たした。
また、塙選手は5位に入りヨコハマタイヤを装着する2台のマシンは揃って完走を果たした。
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