TEAM YOKOHAMA EV Challenge
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雲に向かうレース -パイクスとは?
ヨコハマタイヤの挑戦 -"Speed & Eco"を支えるタイヤ
進化を続ける先駆者 -塙郁夫選手にきく
伝統のカラーで新たな挑戦 -奴田原文雄選手にきく
2012年、戦いの記録 -サマリー・レポート
これがパイクスの走りだ! -ストリーミングムービー・ギャラリー
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21世紀になって、自動車を取り巻く環境は大きく変化した。地球環境保護の観点から"エコ"がキーワードとなり、それまでの絶対的な動力性能から、燃費や環境性能へとユーザーの関心も移りつつある。今や街中で普通の存在となったハイブリッドカーや、普及が進んでいる電気自動車(EV)などは、その象徴的な存在であると言えるだろう。

ヨコハマタイヤはタイヤの立場から"エコ"にいち早く取り組み、エコタイヤという概念を確固たるものとして確立してきた。しかし同時に、モータースポーツに代表される「クルマを走らせる楽しさ」も決して忘れてはいない。

「我慢を強いるエコではなく、楽しみながら実践するエコ」へ。
パイクスピークはヨコハマタイヤにとって次世代モータースポーツ、ひいてはこれからの新しい自動車文化を創造していくための挑戦として、崇高なコンセプトを掲げて参戦するイベントだ。
「ヨコハマタイヤって、変わった人が多いんですよ(笑)」

ジョーク交じりに笑顔でこう語ったのは、横浜ゴム・タイヤグローバルマーケティング室のCMP(チーフ・マーケティング・プランナー)をつとめる白井顯一。
CMPという肩書は聞き慣れないものだが、世界的な視野でタイヤのマーケティング戦略を描き、具体的な企画立案から実行までを取りまとる役割という立場である。

白井はパイクスピーク参戦について、塙郁夫選手が初めて挑戦した2009年からプロジェクトを支えてきた。
まずは、このプロジェクトが立ち上がるまでの経緯について、次のように振り返る。

「1998年にヨコハマタイヤはエコタイヤを発表して"DNAシリーズ"を展開しました。当時はまだ世間一般的にエコタイヤに対する認知度も低かったので、モータースポーツを使った宣伝活動についても少し環境に寄ったものをしていかなければならない、という話が出たんです。

この頃から速さを含めてEVの優れた性能を広めるための啓蒙活動を行っていたのですが、次のステップを考えるにあたって塙選手との出会いがありました。塙選手ご自身が車を造ることも出来る方なので、EVを造ってもらおうということになって一台仕上げていただいたんです。

これが第一段階となって基本的なノウハウを塙選手に習得していただき、次の段階として実際の競技に参戦するマシンの制作に取りかかってもらいました。
ただ、バッテリーが肝だということもわかり、電機メーカーのご協力をいただいて1号機の完成にこぎつけたんです。このマシンは塙選手がオフロードご出身ということもあり、1,000マイル(約1,600km)のオフロードコースを36時間のうちにいかに早く走りきるかという壮大でとても過酷な『バハ1000』という大会をEVで将来は走りたいという思いが込められたマシンになりました。
つまり、とてもオフロード指向の強いマシンだったのですが、当時のパイクスピークはコースの中で舗装されていない箇所の比率も高かったので、これでも良かったのです」
別ページでご紹介しているように、パイクスピークというモータースポーツイベントは、アメリカでインディ500に次ぐ長い歴史を誇っている。しかし、なぜ挑戦の舞台としてパイクスピークが選ばれることになったのか。
その経緯と、参戦の流れについて白井は次のように語った。

「EVは航続距離の縛りがありますが、その点で約20kmのコースを1回走って決着をつけるパイクスピークがちょうどいいね、という話になったのです。
それまでにもEVで参戦したチームがありましたし、特にアメリカでは認知度も高いイベントなので、パイクスピークを挑戦の舞台にしました。

2009年の初参戦はヨコハマタイヤのSUV向けタイヤブランドであるGEOLANDAR(ジオランダー)カラーをまとっていました。アメリカでも展開している主力商品のひとつですし、なによりマシンがハバ仕様みたいなものでしたから(笑)。
ただし、タイヤについては当時のエコタイヤを装着して戦いました。

次の年、2010年はマシンを一新して、ヨコハマタイヤ・カラーで参戦しました。そして昨年、3回目の挑戦となった2011年には、マシンをアップデートしつつ、カラーリングはBluEarth(ブルーアース)仕様となりました。これは、BluEarthというタイヤを世界中で販売することになったので、プロモーションとして効果的だという判断によるものです」
このページの冒頭にあるイメージカットには、キャッチコピーとして"Speed and Eco"と記している。
実はこのコピーは、2004年にル・マン24時間レースにADVANカラーのマシンが参戦したときに使ったもので、正確には今回のパイクスピーク参戦プロジェクトで公式なコピーとして使っている文言ではない。
しかし、白井自身がル・マン参戦プロジェクトにも関わっており、今回のパイクスピークについても根底にあるコンセプトを的確に言い表すフレーズのひとつであると言えるのだ。

「2004年のル・マン24時間レースでも、"スピード&エコ"を掲げていました。
私が担当しているブランド力向上という立場では、例えば東京モーターショーや東京オートサロンのようなイベントにブースを構えた場合、人を集めるためにはクルマが欠かせないんです。実際のところ、タイヤだけでは雑誌の記事もなかなか多くの人に読んでいただけませんし、イベントでもお客さんの興味は薄いんです。

だからクルマの存在は大きいのですが、その中でもモータースポーツに参戦しているマシンの存在感というのは一際大きいんですね。子どもからお年寄りまで多くの人の興味を惹き、憧れの対象にもなるからです。
特にル・マン24時間レースにしても、パイクスピークにしても、年に一度開催される大規模なモータースポーツイベントを集中的にサポートすることは、効率的ですし世界的な効果も大きいんですよ」


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