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開催日
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レポート
第1回
4月
10日
(土)
名阪スポーツランド・Eコース(奈良県)
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第2回
5月
9日
(日)
スポーツランドSUGO・西コース(宮城県)
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第3回
6月
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(土)
鈴鹿サーキット・南コース(三重県)
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7月
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(祝)
ドライビングパレット那須(栃木県)
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第5回
8月
13日
(金)
イオックスアローザ(富山県)
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第6回
10月
9日
(土)
関越スポーツランド(群馬県)
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【Round6 : KANETSU】
開催日程 : 2010年10月 9日(土)
開催会場 : 関越スポーツランド(群馬県)
天候/路面 : 雨/ウェット
講師陣 :
岡野 博史 (全日本選手権 N4クラス)
斉藤 邦夫 (全日本選手権 SA1クラス)
柴田 優作 (全日本選手権 N3クラス)
=敬称略・五十音順=
= MOVIE =
2010 ADVANジムカーナミーティング
第6回/関越スポーツランド
= EVENT SUMMARY =
酷暑と評された夏が終わり季節は急激に秋に変わった。全日本ジムカーナ選手権も最終戦が終わり、各クラスのチャンピオンが確定した。
そんな10月9日、群馬県にある関越スポーツランドで2010年最後のADVANジムカーナミーティングが開催された。講師は斉藤邦夫、岡野博史、柴田優作の3人。
雨マークの天気予報どおり、関越スポーツランドには朝から冷たい雨が降り始め、午後に入っても止まず今回は丸1日ウェット路面でのレッスンとなった。
コース設定は9本のパイロンで高速周回から8の字ターンまで、非常に多彩な設定がなされた。
どのセクションもイベントで使われる可能性のあるものばかり。初心者から上級者まで密度の濃いレッスンが行われた。
= LECTURE =
今回のADVANジムカーナミーティングは、一日中雨で昼から本降りになってきました。でも練習をするにはちょうどいい機会。ウェット路面でのジムカーナ走行では、どんなことが学べるのだろう?
これまでさまざまな競技に出場してき斉藤講師に聞いてみた。
「私が経験した中では、雨のジムカーナから得たものはすごく大きいですね。元々土系の競技からスタートして、レースをやったりラリーもちょっとやらせてもらいました。趣味的に氷上や雪道を走ることも多いですね。
そういったことも含め、低μ路面を走る経験をしてるんですよ。ジムカーナのドライグリップの高いタイヤで低μ路を走ることは、ダートタイヤで走るのとワケが違って難しいんですよね。
そういった経験は実践にも活かせる。ライバルが守りに入っているところで攻められる。だけど攻めすぎてミスしちゃいけないので、その範囲の中でタイムを残して走り切ることはすごくプラスになります。
もちろんドライの時の方が安全だし、思い切って走ることが出来ます。だけど雨のほうが年間の日数でいっても、練習も本番も含めて圧倒的に少ないはずなんですよ。そういったコンディションはとても貴重なので、普段できない練習をして欲しいんですね。
例えば滑らせてみるとか、ブレーキをいつも以上に無理してみるとか。するとロックしちゃうとか必ず不具合が出てくると思うんですよね。
そうなったときに安全にロスなくコントロールしきれるか? そんなことを意識して練習すると、すごく有効だと思いますよ」
雨の中講師たちの走りを見ていると、明らかに1段も2段も上のスピードレンジで走行している。ウェットだと危ないという意識はないのだろうか?
「ウェットの時の方がドライの時より危ない思いはたくさんしてますね。限界ギリギリの所を攻め続けて失敗することもあります。
でも失敗を失敗で終わらせず、なるべくロスを少なく出来れば必ずタイムは出ます。そういう意味では、雨で路面が滑りやすいから安全運転しようっていう意識は全くないですね。
もちろん一般道でそんな事する必要はありませんが、競技でライバルと争っている場合は常に勝負ですから。ライバルがひるんだところで圧倒的なマージンを稼げるなら、いつも限界ギリギリでチャレンジするという意識はありますね」
レッスンクラスで講師の隣に乗った参加者たちは、明らかなスピードレンジの違いを体験したに違いない。
その経験を次の走行に活かし、もっとジムカーナを楽しもう!
= DRIVING =
レッスン中、講師の口から『ブレーキを残す』という言葉が聞かれた。この言葉は今回に限ったことではないが、関越スポーツランドでタイムを出すために避けられないキーワード。
講師が走っているのを見ていると何でココで? というタイミングでブレーキランプが点灯することがある。コース幅の規制が無いパイロンコースでは緩いコーナーをストレートと捉えたり、外周を複合コーナーと捉えることも出来る。アクセルを開ける時間を増やすためにブレーキを残す。矛盾に思えることが、コース内には転がっている。
今回4WDクラスを担当した岡野講師に話を聞いた。
「特に関越の場合はブレーキを残さないでコーナーに入っちゃうと、ずっとアンダーのまま最後まで外周を立ち上がることになっちゃいます。今日はウェットだったので、なおさら恐怖感はあったと思うんですけど。そんなに強いブレーキングじゃなくて、少し残しながら入るんですけどね。
ボクが隣に生徒さんを乗せて運転すると、すごいスピードで入って行くので少し怖いなという感覚はあったと思うんです。だけどそんなに強いブレーキングをしてる訳じゃないんですよ。外周も結構エスケープを取ってますんで、そんなに危ないことはなく練習できたのかなと思います」
実際に走ってみると、コース図を見るだけでは分からない攻略ポイントが見えてくる。もちろん慣熟歩行の際に見つけられればいいのだけど・・・。そのためにはどういった組み立てを考えたら良いのだろう?
「ブレーキを奥まで残すって実際には難しいことなんです。今日の設定では、奥まで残せない方が逆に早くアクセルを開けることができちゃう。そうすると立ち上がりで1回ブレーキを踏むなり、曲げなくちゃいけない部分が発生してきます。
だとしたらなるべく奥までブレーキを残して、立ち上がりでアクセルを開ける位置をしっかりと決めて、そこから進入側を考えてもらう。そうしてもらわないと進入側のどこまでブレーキを残すという位置関係が、おかしくなってきちゃうんですね。
立ち上がりからブレーキングポイントを決めるということをしないと、中盤から後半にかけてず?っとアンダーに苦しんでコーナーを立ち上がることになっちゃいます。だからしっかりとアクセルを開けるポイントから、コーナーを組み立てる。進入ありきじゃなくて立ち上がりありきなんです。そうすればタイムも出しやすいし、慣熟歩行の時からそう考えてもらえるといいんですけどね。随分走り方が違うんで、かなり違和感はあると思うんですけど・・・。
普通そういう考え方ってないと思いますね。コレばかりは、隣に乗って体験してみないと分からない。でもやっぱり恐怖感はあるみたい。その辺りを練習してもらえればいいんだと思います」
"ブレーキを残す"や"曲げるためのブレーキ"この意味が分かると、パイロンコースの走りはグッと面白くなる。そのテクニックは、カートコース攻略にも応用が効くはずだ。
= ENTRANT VOICE =
■鈴木 照夫 さん トヨタ・カローラレビン
「JMRC関東ミドルシリーズのB2クラスに参加しています。普段はADVAN A050のG/2Sコンパウンドを履いています。今回はサイズの都合で残念ながらA050を履けなかったんです。でもADVAN NEOVA AD08を履いて走らせてもらいました。
初めてNEOVA AD08を履いたのですが、A050などの競技用スポーツラジアルともそれほど遜色なかったですね。雨も降ってリア駆動だったので、そんなに乗りやすいわけではなかったんですが、縦方向のトラクションもありましたね。そこそこのタイムも出せたので。
ADVANジムカーナミーティングには、今回初めて参加しました。雨だけど同じAE86の友人と競い合って、とっても良かったです。
来年も開催されたら参加してみたいと思いますね」
■菊池 隆彦 さん ホンダ・インテグラ
「千葉戦と地区戦の主にノーマルタイヤクラスを走っています。普段は他社のタイヤを履いているんですけど、コントロール性は同じくらいですがADVAN NEOVA AD08の方が横が強いのかなと感じましたね。
それがあったので外周は走りやすかったですね。それと1コーナーから食ってくれるんじゃないかという印象を持ちましたね。
地区戦では使っている人が少なかったので、NEOVAに合わせてクルマを作るとアドバンテージになるんじゃないかなと思いました。
ADVANジムカーナミーティングには、今回初めて参加しました。事前にウェブサイトのレポートを見ていたので、特に緊張も無く参加できました。
タイヤのローテーションをどのようにするのかな?というのが未知数でした。でもサービスの方に気を遣っていただいて、ストレスなく走ることが出来ました。
今日はウェットだったんですが、ドライになったらどうかな? と個人的には興味があります。来年もやっていただければ、ぜひ参加してみたいですね」
= INSTRUCTOR VOICE =
■岡野 博史 講師
今日の担当はいつものように4WDの方たちですね。インプレッサとランサーです。初めての方という人もいらっしゃいましたが、2〜3度目という方の方が多かったですね。
今日のコースは外周もあるしターンセクションもある結構オーソドックスな設定でしたね。実際にイベントでもありそうなパターンだったので、タイヤの使い方やインフォメーションの感じ方など、これまで疑問に感じていた部分を集中的に教えてあげられたのかなと思います。
ことしボクはSUGOと今回の講師を担当させて頂いたんですが、システマチックになってきたかな。一日の流れとしてはスムーズになってきたと感じますね。
あとは担当する生徒さんの人数にもよるんですけど、今日は5人くらい。ちょうど良い人数でみっちりと教えさせてもらうことができたと思います。必ず午前中に隣に乗ることは、それを真似してもらう時間も増えることになります。教える講師にとっても、ひとりひとりの生徒さんの印象をしっかりと持てることにつながりますね。
■斉藤 邦夫 講師
今年一年を通じて、まず『運転が上手になる→周りから見ていても安全でカッコイイ→どんなクルマも乗りこなせる→タイムが出る』とお話させてもらいました。だから『クルマを自由自在に乗りこなそうよ』と言うことを重点的にアドバイスさせていただきました。
少ない時で4〜5人、多い時で10人くらいの生徒さんを担当させてもらいました。それでも昨年以上に生徒さんと一緒にいる時間が増えたと思います。朝の開会式が終わってからずっと一緒にいましたね。
出来る限り生徒さんのクルマを運転したり、隣に何回も乗りました。外から走りを見るだけでなく、なるべく近くで見てアドバイスするように心がけたつもりです。
私が初心者だった20数年前のことはあまり覚えていなんですけれど、常識と思っていることが初めて参加する方にはそうでないことが多いんですね。それも長く話をするからこそ分かったことなんですけど。
ADVANジムカーナミーティングを始めたとき、講師も含めスタッフみんなで話しをしました。上から目線で押し付けるのではなく、生徒さんと言葉のキャッチボールをしながらコミュニケーションを図ろうと。それが最終的に本人がカッコイイ運転やタイムが出る、ということに繋がるのが目標でした。そういう意味ではかなりその趣旨には沿ってきていると思います。
来年以降もこういった機会を与えてもらえれば、私たちも効率的な指導が出来るように努力してゆきたいですね。
■柴田 優作 講師
今回はいつもどおり後輪駆動の方を担当しました。あまりウェットを走ったことの無い方もいて、操作が雑だったんですね。それがブレーキの踏み方や荷重移動のさせ方をアドバイスすることによって、夕方には見違えるほど丁寧な運転になりました。なおかつアクセルも踏めていて、非常に進歩があった一日だったんじゃないかと思います。
最初はどこまでアクセルを踏めるか? スリッピーな路面でどこまでブレーキをガマンできるかといった質問から始まりました。そういったことも大事なんですけれど、曲げるブレーキを覚えるとウェット路面でも楽しく走れますよ、ということを重点的にアドバイスしたつもりです。
今シーズンは講師として毎回参加させてもらいました。その中で感じたのはスタッフの方たちの努力もあって、運営が非常にスムーズになったと感じています。
それに加えて常連の方たちからも様々な意見を頂いています。受理書や開会式での説明など、参加する方たちに分かりやすい流れで進んでいると思います。
それに加えて講師も休むヒマもなく、参加者全員に接することができる。マンツーマンでいる時間が長いので、最近は世間話までできちゃうくらい(笑)です。これも大きなメリットで、良いイベントになっているんじゃないかと思います。