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レポート
第1回
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5月
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イオックスアローザ(富山県)
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第6回
10月
9日
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関越スポーツランド(群馬県)
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【Round4 : NASU】
開催日程 : 2010年 7月19日(月)
開催会場 : ドライビングパレット那須(栃木県)
天候/路面 : 晴れ/ドライ
講師陣 :
新井 大輔 (全日本選手権 SA2クラス)
稲 木 亨 (全日本選手権 N4クラス)
柴田 優作 (全日本選手権 N3クラス)
=敬称略・五十音順=
= MOVIE =
2010 ADVANジムカーナミーティング
第4回/ドライビングパレット那須
= EVENT SUMMARY =
梅雨も開け、夏休み前の3連休最終日となった7月19日。栃木県那須塩原市にあるドライビングパレット那須で4回目となるADVANジムカーナミーティングが開催された。
ドライビングパレット那須は昨年の12月にオープンした新しいコース。全日本ダートトライアル選手権でも屈指の高速コースとして知られる丸和オートランド那須のパドックに設けられた、全長約700mの基本レイアウトを持つターマックコースだ。
参加者に加え、今回初の講師となった新井大輔選手と稲木亨選手も初めての走行。
初めて走るドライビングパレット那須を、全日本選手たちがどう攻略するのか? そんな楽しさも今回のイベントには加味された。
= LECTURE =
開催当日は午前11時の段階で気温が37度と体温ほどに上昇する猛暑となった。
講師とともに慣熟歩行に出た参加者は早くも汗ビッショリで、スタッフからは、『とにかく水分補給を忘れないよう注意してください』と場内アナウンスが流れる。
走行後にはドライバーの体調はもちろん、クルマを休ませることも忘れずに。高温になればなるほどエンジン、タイヤともに本来持っているポテンシャルを発揮できなくなる。
もちろん横浜ゴムには高温路面に対応する競技用ラジアルタイヤ、ADVAN A050・G/Sコンパウンドがある。
しかし走行後にタイヤは、とても高温になっている。夏場になるとパドックでは手動の散水機などを使ってラジエターやタイヤに水をかけている姿を見かけるが、これはクールダウンのためだ。
人間の体温、ラジエターの水温、タイヤの表面温度。次のトライまでに、この3つの温度は自分の工夫で管理できるもの。
夏は温度のマネジメントがタイムアップに結びつく。集中力が途切れそうな暑い時こそ、当たり前のことを確実に一つずつ実行しよう。
= DRIVING =
ドライビングパレット那須は、ダートトライアルのパドックに使われていた場所を舗装したほぼフラットなスペース。ここに縁石となるゼブラゾーンを設置し、パイロンとサーキットが組み合わされたテクニカルコースが出来上がった。
早速講師たちの攻略ポイントを聞いてみた。
「非常にフラットな路面でエッジを効かせて走らせるのが難しいですね。
だからリヤ駆動ではスライドコントロールの量をうまく使って、アンダーを消して向きを変える。そして立ち上がりで積極的にタイヤを縦に使うのがポイントになるんじゃないかなと思います。
リヤのスライドを積極的に使って向きを変えることが必要ですね」とは新井講師。
稲木講師は、「ドライビングパレット那須の路面は細やかでスムーズ。タイヤのグリップは、慣性が大きく働くコースですね。速度の高いコーナーでは滑りやすく、タイトなターンではグリップしやすい特徴がありました。
私は4WDに乗っているので、タイトに曲がるにはフロントのグリップへの依存が高くなります。もう少しフロントがグリップしてくれれば、うまく曲がれる。逆に言うとグリップが高いのでリアが粘って、フロントが負けてゆくという状況です。
ドライビングスタイルではターンインでできるだけ姿勢を変化させ、立ち上がりでなるべくアクセルを踏めるようにする。そんな運転が必要じゃないかと思います」と語る。
「ドライビングパレット那須の特徴は4連S字。正コースで走るとだんだん緩くなって加速する。逆コースでは反対にきつくなってくる。ここでのスピードコントロールが重要になってきますね。
朝の慣熟歩行の時にみなさんにお話したんですけれど、S字はアクセル全開で行けないんですね。だけどクルマによっては、微妙なアクセルオフで行けるポイントがあるんです。
そこを減速とターンインのためだけに使ってしまうのはもったいない。ついでにシフトアップもしてしまえば、クラッチを切っている回数が1度で済むのでロスが少なくて済む。どうせなら一度の動作で終わらせてみては? とお話しました」とは柴田講師。
駆動方式の違いなどもあり三者三様のコメント。
しかしコメントは異なれど、実際に走ってみると三人がほとんど同じくらいのタイムを出してくるのが全日本選手の凄いところ。
最後に三人が口をそろえたのは、ドライビングパレット那須での走行経験は、他のコースに行っても生かせるという言葉。走り込むほどにタイムを詰める楽しさが感じられるコースだったようだ。
= ENTRANT VOICE =
■はっち さん トヨタMR2
今回初めてADVANジムカーナミーティングに参加してくれた、栃木のはっちさん。県戦から地区戦までさまざまなイベントにトヨタMR2を駆って参加している選手だ。
「MR2に乗っているのは安いからです!(笑)自分で手が届いて何とか勝負になるクルマだからですね。
普段はフロントにADVAN NEOVA AD08を履いていますが、リヤには違うタイヤを組み合わせています。単純にNEOVAのリヤサイズの値段が高かったので(笑)。
今日履いてみて、限界を使いこなせればNEOVAの方が良いっていうのは分かったんですけれど、限界まで使いこなせませんでしたね。普段履いているタイヤより横はいいんじゃないかなと思うんですよ。でもそれを活かしきれていないかなと。
普段フロントに履いているADVAN NEOVA AD08は7分山くらいなんですけれど、今日新品を履いたらフロントの入りが良くなりましたね。その分、横が食うんじゃないかと期待しすぎてオーバー出しちゃったりとか。そこらへんがうまく使えなかったですね。
ADVANジムカーナミーティングを知ったのはプレイドライブ誌だったかな? ネットだったかな?
いろんなところで見て、開催されているのは知ってました」 と、はっちさん。
今度、近場で開催されるときにはぜひともADVAN NEOVA AD08の限界を使いこなしに来てくださいね! お待ちしてます。
■熊倉 徹 さん 三菱ランサー・エボリューション]
普段はS2000でサーキット走行を楽しんでいる熊倉さん。今回は通勤用に使っているというランサー・エボリューション](SST)で、初めてADVANジムカーナミーティングに参加されました。
「7月10日に、もてぎのJoy耐(もてぎEnjoy耐久レース)がありまして、そこで誘われて参加しました。ジムカーナって苦手な部分があったのですが、いろんな講師の人に教えてもらって1日楽しめたと思います。
コースを走った感想は、難しいなと。特にノーマル車には難しかったですね。講師の人に横に乗ってもらった際に、普段自分はFRに乗っているので4WDの乗り方が分からなかったので、待ったほうがいい部分と踏んだほうがいい部分を教えてもらって、その後タイムが飛躍的に伸びたので良かったと思います。
基本的なことなんですけれど、低速コーナーは踏んで引っ張っちゃったほうがいいのかな?と思っていた部分が、ちゃんと待って向きが変わってから踏んだほうがいいとか。なかなか待ってられない性格なので(笑)。先走っちゃうことが多かったんですけれど。
ジムカーナって細かくてパイロンを覚えなきゃいけないのが、ずっと敬遠してたところですね。でもドライビングパレット那須はコースっぽいところがあるので、覚えやすかったかな。またこういった機会があれば参加してみたいですね」 とのこと。
再度のご参加をお待ちしてます!
= INSTRUCTOR VOICE =
■新井 大輔 講師
ジムカーナの講師をするのは久しぶりだったのですが、みなさん細かいところからメンタル面まで大事にしている。だから非常に教えがいがある人ばかりですね。具体的なアドバイスをする分、手は抜けないので自分にとってもためになりましたね。
4連のS字では最初にピシッと姿勢を決めないと、後々までステアリングが残ってしまう。道幅が狭くてラインは一本に見えるんですけれど、微妙にRが変わっていてアクセルの入れ方をどんどん変えていかなければならない。スキルアップするには非常いいコースかなと思いましたね。
それと鋭いブレーキが必要になるので、浅間台とも共通するものですね。SUGOや名阪など関東にはないカートーコースのテクニックにも結びつくと思います。
全日本を目指すのだったら、ドライビングパレット那須で積極的に練習するべきじゃないかなと思います。 1日走ってみるとすごく走りがいがあって、もう一回走りたいなって本気で思っちゃいました。
■稲木 亨 講師
私が乗っている4WDには、少し厳しい路面だったかもしれませんね。
というのも、新井講師のNSXや柴田講師のエキシージなど後輪駆動のクルマでは、ブレーキングなどでスムーズに後ろを動かしながらターンイン出来る。だけど4輪駆動車はそこが安定しているので、曲げきれないシチュエーションが出来てしまいましたね。詰めてゆくと、フロントのグリップ感を上げる、もしくはリヤを動かしやすくセッティングするのも一つの方法ですね。
路面の質としては、富士スピードウェイのジムカーナコースとすごく似ています。それとザラザラとした舗装で質は異なりますが、ツインリンクもてぎのマルチコース。ここは路面のグリップが低いんですが、そこでもフロントに依存せずリヤを積極的に動かす運転が必要にな ります。
ドライビングパレット那須での経験は、色んな場所で生かせると思いますよ。
■柴田 優作 講師
今日初めて走られた人は動作が後手に回ってしまって、コーナーのクリップ付近で忙しくなってしまう方がいらっしゃいましたね。シフトやブレーキ、アクセルにハンドルを切るタイミング。コースの組み立てが非常に重要でスキルアップには最適なコースだたったんじゃないかなと思います。
リヤ駆動の方が多かったのですが、みなさん非常にスキルが高かったですね。そういった意味では、S字や横Gのコントロールを学ぶには良かったんじゃないかと思います。
講習では、かなりシビアなところまで話をしたつもりです。今回すぐに効果が出るというよりは、他のコースでの応用になったりとか全体的なレベルアップにつながっているのではと思います。
今年のADVANジムカーナミーティング、残りの2回はイオックスと関越スポーツランド、ともにフルパイロンコースです。ライン取りやパイロンテクニックも含め非常に楽しく走れるんじゃないかと思います。みなさん奮ってご参加下さい。