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レポート
第1回
4月
10日
(土)
名阪スポーツランド・Eコース(奈良県)
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第2回
5月
9日
(日)
スポーツランドSUGO・西コース(宮城県)
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第3回
6月
19日
(土)
鈴鹿サーキット・南コース(三重県)
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第4回
7月
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(祝)
ドライビングパレット那須(栃木県)
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第5回
8月
13日
(金)
イオックスアローザ(富山県)
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第6回
10月
9日
(土)
関越スポーツランド(群馬県)
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【Round3 : SUZUKA】
開催日程 : 2010年 6月19日(土)
開催会場 : 鈴鹿サーキット・南コース(三重県)
天候/路面 : 曇 一時 雨/ウェット〜ドライ
講師陣 :
斉藤 邦夫 (全日本選手権 SA1クラス)
天 満 清 (全日本選手権 SA3クラス)
箕輪 雄介 (全日本選手権 N2クラス)
森嶋 昭時 (全日本選手権 SA2クラス)
=敬称略・五十音順=
= MOVIE =
2010 ADVANジムカーナミーティング
第3回/鈴鹿サーキット
= EVENT SUMMARY =
今にも降り出しそうな雨雲が 立ちこめた鈴鹿サーキット南コース。全国的に梅雨入り し東海地方でも集中豪雨のニュースが聞かれた6月19日、今年3回目となるADVANジムカーナミーティングが開催された。
開会式の最中に雨脚が強まったが、講師からは「こんな時こそを体験してほしい」との話も。
ウェットといえば誰もがいやがるコンディション。だけど、その状況を一気に表彰台への道にと変えてしまうのがADVAN A050のウェット性能だ。ADVAN A050を使うことにかけては、エキスパートである講師たちの指導も加わればレベルアップするもの十分可能だ。
午後に入ると太陽が差し込み路面はドライに。1日でウェットからドライまで体験できる、最高に練習日和な1日となった。
= LECTURE =
イベントが開催された鈴鹿サーキット南コース。毎年全日本ジムカーナやカートのビッグイベントが行われるなど人気の高いコースだ。
今回は、新たな試みとして逆走のコースを設定した。全日本ジムカーナでも滅多に走ることのないフル逆走コース。各講師が慣熟歩行の際に注意すべきポイントを指摘する。
後輪駆動車のクラスを担当した森嶋昭時講師にどんな話をしたのか聞いてみた。
「今回は鈴鹿南コースのスタッフの方にもご協力いただいて、逆走のコースを設定しました。危険な部分は事前に慣熟歩行の時に注意をしました。意外に皆さんちゃんと走ってる。とても良い体験ができたのではと思います。
メインストレートを逆走すると、下りになるんですね。しかも3速でメーター読み120〜130km/hくらい出ているところからコーナーに進入するので、あまり奥でブレーキングしすぎると飛び出してしまう。
それから連続のS字コーナーは、エスケープゾーンが無いのでクラッシュパッドまで行ってしまう可能性があるので気をつけて下さいと話しましたね」
開会式の時に降り始めた雨で路面はウェット。走ったことのない設定と滑る路面に緊張してしまった参加者も多かった?と聞くと森嶋講師はこう加えた。
「鈴鹿南コースはカートの他に2輪も走るので、タイヤのラバーが付着していることが多い。今日のように雨が降ると、朝の1本目が非常に滑りやすいので最初のブレーキングやグリップのつかみ方を注意するように話しました。特に初心者の方は、朝の路面がウェットだったため、スリップに対する恐怖心がとれたのかな?
午後になって路面がドライに変わりμが上がるにともなってタイムが飛躍的に上がりました。ボクも昔はグリップの低いタイヤをリヤに履いて、滑ることへの緊張感や恐怖心を取り除く練習をしたことがありました。こうして体験したことをメモに取ってもらい、後で雨の時に開いて思い出して欲しいですね」
= DRIVING =
ジムカーナとしては高いスピードからのブレーキングやコーナリング。各講師ともタイムアップのポイントは、ブレーキングという意見が一致した。
今回のコースを『サーキットアタック風ジムカーナ』と評したFFクラス担当の斉藤邦夫講師。
「サーキットを走るときのセオリー通りにライン取りとブレーキングが重要ですね。質の高いブレーキをかけられないと高いスピードを保って走ることができないし、タイムも出ません。サーキットを走る時のような限界ギリギリのブレーキを目指すように指導しました。
ジムカーナドライバーって姿勢変化や荷重移動のためのブレーキはすごく上手なんですよ。だけど高い車速から一定の速度まで、短い時間で減速する練習をあまりしていないんですよね。
高い車速から穏やかなブレーキングとエンジンブレーキを併用するという、通常のサーキット走行ではありえないようなブレーキをしてしまうんですね。ですからストレート上でしっかりとした強いブレーキ、なるべく短い時間で適切な速度に落としてコーナーにアプローチするという方法を重視しました」と語る。
一方、後輪駆動車クラス担当の森嶋講師は、
「今回のコースはストレートから高速コーナー、またストレートからタイトコーナーという組み合わせでした。そのつながりの部分のスピードをいかにストレートにつなげるか? ですね。
みなさん高速からのブレーキングでタイミングが速すぎたり、遅すぎたりしてることがあると思うんですよ。多くの選手がそこで戸惑っていたと思うんです。ボクが運転するとブレーキが早かった割にスムーズにコーナーを抜けたねっていわれるんです。それってブレーキの強弱であったり、立ち上がりスピードに合わせる方法だと思うんです。
周回を重ねるサーキット走行では、何度かトライするうちに合わせられる。だけど、ジムカーナは1発で合わせなきゃいけない。ちょっと早すぎたなと思ったらブレーキを後半で緩めたり、逆に遅くてロックしたと思ったらアウトに逃がしてやるとかいろんな方法があると思います。なので早めとか遅めではなく、立ち上がりにブレーキを合わせるようにと指導しました。合わせられるようになると、奥までブレーキを残しても自信がつくと思いますよ」 と話した。
それぞれのクルマや目標に合わせた指導がADVANジムカーナミーティングの特徴。気づいたことはどんどん講師に質問してください。
= ENTRANT VOICE =
■青田 敏 さん ホンダインテグラ
名阪Eコースから2回目の参加となる青田敏さん。大阪学院大学で自動車部に所属していた時からジムカーナを続けている。
「仕事は、ここ鈴鹿の本田技研工業に勤めています。ホンダの中にも自動車部があって、そこに所属してます。職場の理解がありながら有給をうまく使って参戦しています。
ADVAN A050はすごくコントローラブルなタイヤだなぁというイメージがありました。コーナリング中や進入のブレーキングで突然クルマが暴れだすことがないので、安心して攻められる感触を受けました。縦と横の滑り始める感触が分かりやすかったですね」
ジムカーナを続けたくて一大決心でホンダに転職したという青田さん。今は、近畿地区戦を中心に近場で開催される全日本戦を追いかけている。
■島倉正利 さん ホンダインテグラ
富山県で自動車整備士をしているという島倉正利さん。今回、初めてADVANジムカーナミーティングに参加してくれた。
「ADVANジムカーナミーティングは中部地区戦の時に、森嶋さんから話を聞いて出てみようかなと思いました。ジムカーナは社会人になってから8年くらいやってます。
ADVAN A050は、思っていたより縦のトラクションがありますね。アクセルオンしたときに前に引っ張ってくれる感じです。リヤが流れてから収まるまでが、すごく分かりやすかったですね。
今日は午後のドライになってから履きました。今日の高温の中でもG/2Sコンパウンドで、1本走り切ることができました。対応温度域も広いんだというのが実感です」 と、にこやかに語ってくれた。
競技にも参加している島倉さん、ADVAN A050の手応えは上々だったようだ。
= INSTRUCTOR VOICE =
■斉藤邦夫 講師
ほぼFFがメインで後輪駆動車も少し担当させてもらいました。朝方雨が降っていたのでウェット路面でした。今回も2本目に隣に乗らせてもらったんですが、コースに慣れていないこともあってもう少し踏んでもいいのになぁと感じました。でも午後になってドライになるとみなさん激変して、すごくいい感じで走れてました。
鈴鹿南コースはジムカーナやカートで使っていますが、イメージとしてはミニサーキットに近いんですね。速度はそれほど出ないんですけど、ワイドなライン取りができる。ですからパイロンコースと違って、高い速度からのブレーキングや高い速度でのコーナリングに注視して指導したつもりです。
■天満 清 講師
今回は4WDクラスを担当しました。去年鈴鹿で開催したときに参加してくれた人もいて、その時からの走りの違いなんかも1年越しの濃いアドバイスができました。
鈴鹿の走行は基本的に正コースなので、ぼくらでも逆走を走れることは滅多にないので貴重な経験になったのではないかなと思います。楽しいコースだと思いますよ。
今日のコースでポイントとなったのは、スタートしてすぐ折り返してメインストレート逆走から最終コーナーに進入するところ。ここのブレーキングが一番難しかったんじゃないかな? あとは走ったことのある人なら、アングル的にも分かっていると思うので大丈夫じゃないかな。
■箕輪 雄介 講師
今回参加いただいた生徒さんには、高い車速をキープできるライン取りをするように指導することが多かったですね。インにつきすぎたり、自分でコーナーをきつくしちゃっている。そうすると、人よりもハンドルを多く切らなければいけないし車速も下げなければいけない。もう少しゆるいライン取りで走るように話しました。もっと道幅を目一杯使っていいと思いますよ。
ライン取りの基本はアウト・イン・アウトですが、S字ではなるべく直線的にミドルをキープする必要がありますね。鈴鹿南のようにコーナーが連続するコースでは、最初は小さく最後は大きくといった具合にストレートでの立ち上がりを重視してますね。
■森嶋昭時 講師
今日は後輪駆動の生徒さんを担当しました。特に多かったのがラジアルタイヤを装着した方たちですね。その中には10年以上のキャリアを持つ方から20代の方まで、非常に幅広い層から参加していました。
鈴鹿南ということでスピードも高いコースなので、今回はブレーキの踏み方を中心に指導しました。でも気がついたのは、ブレーキを抜くときに一気に抜いてしまう人が多かったですね。だから抜くときにもステイするということを指導しました。
ボクも今回いろんなクルマに乗らせてもらって、普段履いたことのないラジアルタイヤも履いたので改めて指導方法を見直すことができました、ありがとうございました。