−最後に、GT300クラスを担当しているADVANエンジニアが2010年を振り返ります。
石黒禎之 (横浜ゴム・モータースポーツ部 技術開発1グループ)
「YOKOHAMAとしても、第7戦がなくなったことは少なからずシリーズチャンピオンに向けては左右していたと思います。(もし開催していたら)ガライヤやFIA-GT勢が有利になっていたかもしれない。
YOKOHAMAにとって富士というのはなぜか鬼門で、第3戦も落としました。2010年は第3戦の富士だけ勝てなかったんですね。全戦ポール、全戦優勝というのを毎年掲げていますが、やっぱり富士で勝てなかった。
チームの皆さんは優しくてタイヤを原因にはしないですが、我々タイヤメーカーとしては、何でもかんでもタイヤに結び付けたくなる。
今後は、富士でも安心して使っていただけるような、優勝できるようなタイヤ開発もしなければいけないし、シリーズチャンピオンも連続して獲りたい。
まぁシリーズチャンピオンが獲れたことは嬉しいことですし、皆さんのタイヤ開発があったからこそハセミモータースポーツさんがチャンピオンを獲れたという部分もあると思うし、YOKOHAMAがチャンピオンを獲れたというのは皆様のおかげだと思っています」
今回も盛況だった第3回の座談会。
帰り際には出席された皆さんが、「また座談会で顔を合わせられるよう、お互い頑張りましょう」と健闘を誓いながら、幕を閉じました。
今年もその戦いぶりからは目を離せない、SUPER GTのGT300クラス。
2011年のチャンピオンは、今回集まった6チームから出るのか?その他のADVANユーザーが勝ち獲るのか?ADVANユーザーのチームがGT300チャンピオン争いの中心になるのは間違いないでしょう。
その足元を支えるべく、ADVANレーシングタイヤは絶え間ない進化を続けていきます。