WTCC Race of JAPANでのYOKOHAMAインディペンデントトロフィー優勝を経て、チームからのオファーもあってマカオでの最終戦にも出場を果たした谷口行規選手。
自らの人生にとって、岡山でのインディペンデントトロフィー優勝は、ひとつのターニングポイントになったと語る。
「16歳からゲームを作る仕事をはじめて、8年が経った24歳で会社を作りました。そこからまた8年が経って、今度は会社を上場しました。上場した後にレースをはじめて、およそ8年でWTCCという世界の頂点まで来たのです。
僕にとっては8年というのが、人生においてひとつのサイクルになっているんですね」
気になるのは来期のレース活動について。谷口行規選手はチームからWTCCへのフル参戦もリクエストされたというが、現時点では来期については未定とのこと。
「レースそのものは続けていきたいと思っています。
結果で言うと岡山では優勝という素晴らしい成績が出ましたが、僕自身の運転技術としては、まだまだ判っていても出来ていないことがたくさんあります。運転技術以外のところ、例えばチームとの信頼関係とかは良い感じで出来ているなと思うのですが、肝心の運転については『まだまだ上手くなりたい』というところ。
素晴らしいドライバーが周りにたくさんいらっしゃるので、その中で揉まれることで『今回はこれが出来るようになった』と、ひとつずつスキルアップしていくことが楽しいですね」
最後に改めて、モータースポーツと自動車のの魅力について谷口行規選手はこう締めくくった。
「本気で上手くなろうと思ってやると、モータースポーツでは上手くなったかどうかがタイムなどの数字ではっきり出ますから、スポーツとしては面白いですよね。
それに何が良いって、サーキットを走って上手くなってくると一般道路の運転で事故を起こさなくなります。周りの車の動きもしっかり把握するようになるし、ブレーキひとつとってもより早く短い距離で止まれるようになる。
車の色々な音にも気がつくようになるので、車の異常にも早く気がつけるようになりますしね」