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HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.53 News Index
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世界最高峰のツーリングカーレース「WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)」。
各地を転戦して繰りひろげられる熱戦は世界中のモータースポーツファンから常に注目を集めており、2006年シーズンでは66万5千人がサーキットを訪れ、4億5千万の視聴者がテレビを通じてその迫力ある戦いを楽しんだ。
そして2008年、いよいよ待望の日本上陸を果たすことになった。舞台は過去にF1も開催された岡山県の岡山国際サーキット、10月26日(日)に決勝レースが行なわれる。
 
「WTCCの面白さから言えば、岡山は日本にあるサーキットの中でこれ以上無いほどに適したコースだと思います。
タイヤエンジニアとして分析すると、ダブルヘアピンとか最終コーナーなどはクルマの動きも分かりやすくて"差が出やすい"コースだと言えるでしょう。
ここを前輪駆動車と後輪駆動車がどのように攻略してくるのかは大きな見どころです。」

 
横浜ゴムモータースポーツ部でWTCC向けのタイヤ開発にあたっている渡辺晋は、WTCC日本初開催の舞台となる岡山国際サーキットをこう分析する。
 
「WTCCには日本でのレース経験があるドライバーも少なくありません。路面改修こそされましたが、コースのレイアウトそのものはJTCC(全日本ツーリングカー選手権)が開催されていた時代と大きく変わっていないでしょうから、走行経験の有無がどのように走りの違いに現れるのかも興味深いですね。
日本での戦いはシリーズの終盤ですからチャンピオン争いも白熱しているでしょうし、ウェイトハンディの差もあるでしょう。こうした状況において世界トップレベルのチームとドライバーがどう攻略するかは見逃せないポイントです。
また、岡山国際サーキットはコースと観客が近くて観戦ポイントも多いので、ファンの皆さんにとっては最高のロケーションになると思います。」

 
渡辺とともにWTCC向けタイヤ開発を担当する横浜ゴムモータースポーツ部の小林勇一も、岡山国際サーキットが参加者と観戦者のそれぞれにとって最高の舞台であると力説する。
 
 
横浜ゴムにとっては母国開催ということで特に重要な一戦となる岡山ラウンドに向けての意気込みを、渡辺は次のように語る。
 
「タイヤとしては年間を通じて仕様が統一されているので、"岡山スペシャル"を作るようなことはありません。ですから従来通りに高い評価をいただいているタイヤを供給するとともに、私たちとしても色々な面で大会を盛り上げるために出来ることをやっていきたいと考えています。」
 
WTCC日本初上陸ということで、生産に携わる横浜ゴム三島工場製造課の三ツ石幸浩も開催を待ち望む一人。
 
「生産に影響が出ない限り、私たち工場のスタッフも見に行こうと思っています。工場で生産に携わる人にも、レース特有の『ドキドキ感』を味わってほしいですよね。
同時に、一本のタイヤがレースを行なう上でどれほど大切なものなのかを、現場に行くことでもっと知ってもらえると思います。これは、より良いタイヤの生産にもつながる貴重な体験になるでしょう。
でも、私自身の本音としてはやはり『岡山でもタイヤにトラブルが出ずに無事レースが終わってほしい』となるでしょうが(笑)。」

 
ADVANブランドが誕生から30周年を迎えた記念すべき2008年。
世界に認められるADVANのパフォーマンス、その一例として世界中の注目を集めるWTCCの日本上陸には、開発や生産に携わる者が寄せている期待や思いも大きなものがある。
 
 
10月の開催に向けて開幕戦から横浜ゴムでもADVANウェブサイトを中心にWTCCの魅力をお伝えしていく予定であるが、ここでは最後に渡辺・小林の両エンジニアからWTCCの魅力を改めてお伝えしよう。
世界各地で開催されるWTCCの現場に足を運び、チームやドライバー、オーガーナイザーなどとの交流を通じて"日本で最もWTCCを知り尽くした二人"、まずは小林がWTCCを初めて観戦する方にアドバイス。
 
「WTCCを初めて見るという方には、変に深く考えないことをお薦めします。細かな規則にはじまり、もっと言えばどのような選手が出ているのかを例え知らなかったとしても、レースという"競争"を純粋に見て楽しめるのがWTCCです。
こうしてまずはWTCCを知ることから初めて、次にお気に入りの選手やチーム、クルマが決まってくると楽しみ方の幅が一層広がりますね。」
 
渡辺も小林のアドバイスをさらに補足する。
 
「モータースポーツは"戦っている人の姿が見えない"と言われます。しかしWTCCでは目に見えるクルマの動きをつぶさに観察していくと、個々のドライバーのテクニックや性格に加えて、その時々の感情までもを見て取ることが出来ます。」
 
ビギナーからコアなファンまで、モータースポーツが持つ本質的な"競争"の魅力を楽しめるWTCC。
その点を小林が次のように強調する。
 
「フェアなバトルにおける多少の接触が当たり前のWTCCですから、とにかく迫力が他のレースとは桁違いです。
レースは一日で2回行なわれますが、第2レースは第1レースの結果に基づいて上位8台のスターティンググリッドを逆転させる"リバースグリッド"が採用されています。これはとても良いシステムで、レースを一層盛り上げてくれますね。
とにかくWTCCは"速い者が勝つ"というスプリントレースならではの分かりやすさが最大の魅力。これを世界最高峰のクルマとドライバーが演じているのですが、お客さんが楽しみにしている"抜き合い"を堪能出来ますね。」

 
魅力と見どころにあふれたWTCCの魅力を、渡辺が最後にこう締めくくった。
 
「例えば、たまたまテレビをつけると陸上競技の短距離走をやっていたとします。見ている側が、例え選手が誰なのかや、その選手の細かいプロフィールなどを知らなかったとしても、すぐに競争そのものを楽しむことは出来ますよね。
WTCCもそのような感じで、まずは理屈抜きに勝負を見て楽しむことが出来る。それが最大の魅力でしょう。
そして、その魅力を最大限に実現させるため、オーガナイザーやチーム、そしてワンメイク指定を受けているADVANレーシングタイヤを供給している私たち横浜ゴム、携わる全ての人々が絶え間なく努力しています。」

 
3月2日、間もなく南米・ブラジルはクリティバで2008年シーズンの開幕を迎える「WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)」。
今年もまた激戦が繰りひろげられ、その中では数多くの名勝負も生まれることだろう。そして秋には待望の日本初上陸。
ADVANは今年もこの世界最高峰の熱い戦いを全力で支えていく。

=LINK (岡山国際サーキットのウェブサイト)=
FIA WTCC Race of JAPAN (岡山国際サーキット)

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