10月の開催に向けて開幕戦から横浜ゴムでもADVANウェブサイトを中心にWTCCの魅力をお伝えしていく予定であるが、ここでは最後に渡辺・小林の両エンジニアからWTCCの魅力を改めてお伝えしよう。
世界各地で開催されるWTCCの現場に足を運び、チームやドライバー、オーガーナイザーなどとの交流を通じて"日本で最もWTCCを知り尽くした二人"、まずは小林がWTCCを初めて観戦する方にアドバイス。
「WTCCを初めて見るという方には、変に深く考えないことをお薦めします。細かな規則にはじまり、もっと言えばどのような選手が出ているのかを例え知らなかったとしても、レースという"競争"を純粋に見て楽しめるのがWTCCです。
こうしてまずはWTCCを知ることから初めて、次にお気に入りの選手やチーム、クルマが決まってくると楽しみ方の幅が一層広がりますね。」
渡辺も小林のアドバイスをさらに補足する。
「モータースポーツは"戦っている人の姿が見えない"と言われます。しかしWTCCでは目に見えるクルマの動きをつぶさに観察していくと、個々のドライバーのテクニックや性格に加えて、その時々の感情までもを見て取ることが出来ます。」
ビギナーからコアなファンまで、モータースポーツが持つ本質的な"競争"の魅力を楽しめるWTCC。
その点を小林が次のように強調する。
「フェアなバトルにおける多少の接触が当たり前のWTCCですから、とにかく迫力が他のレースとは桁違いです。
レースは一日で2回行なわれますが、第2レースは第1レースの結果に基づいて上位8台のスターティンググリッドを逆転させる"リバースグリッド"が採用されています。これはとても良いシステムで、レースを一層盛り上げてくれますね。
とにかくWTCCは"速い者が勝つ"というスプリントレースならではの分かりやすさが最大の魅力。これを世界最高峰のクルマとドライバーが演じているのですが、お客さんが楽しみにしている"抜き合い"を堪能出来ますね。」
魅力と見どころにあふれたWTCCの魅力を、渡辺が最後にこう締めくくった。
「例えば、たまたまテレビをつけると陸上競技の短距離走をやっていたとします。見ている側が、例え選手が誰なのかや、その選手の細かいプロフィールなどを知らなかったとしても、すぐに競争そのものを楽しむことは出来ますよね。
WTCCもそのような感じで、まずは理屈抜きに勝負を見て楽しむことが出来る。それが最大の魅力でしょう。
そして、その魅力を最大限に実現させるため、オーガナイザーやチーム、そしてワンメイク指定を受けているADVANレーシングタイヤを供給している私たち横浜ゴム、携わる全ての人々が絶え間なく努力しています。」
3月2日、間もなく南米・ブラジルはクリティバで2008年シーズンの開幕を迎える「WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)」。
今年もまた激戦が繰りひろげられ、その中では数多くの名勝負も生まれることだろう。そして秋には待望の日本初上陸。
ADVANは今年もこの世界最高峰の熱い戦いを全力で支えていく。