このようにマカオ・グランプリに携わってきたのですが、個人的にもっとも印象に残っている大会をひとつ挙げるとしたら、2006年の第53回でしょうか。F3はもちろんヨコハマタイヤのワンメイクで、小林可夢偉選手が予選レースで1位となり、決勝レースのポールポジションを獲得しました。そして、この年からヨコハマタイヤがWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)のオフィシャルタイヤサプライヤーとなりましたし、そのほかのサポートレースでもヨコハマタイヤ装着車が優勝を飾ったので、名実共にマカオがヨコハマタイヤ一色になったのです。
この時もピット屋上のブースについても大いに盛り上がったのですが、そこには世界中からヨコハマタイヤの販売会社や代理店、販売店の皆さんが集まって、まるで同窓会のような様相を呈しています。
マカオまで足を運んでいただいて、皆さんが喜んでいる姿を見ていると、そのような場をオーガナイズしている身としても満足感を覚えますね。
エキサイティングなレースの舞台となるマカオですが、振り返ってみると自分が担当をはじめた2004年のころは、マカオの経済成長が著しく加速した時期と重なります。世界遺産に登録されたことで観光客も増加し、一流のホテルやカジノが激増しました。
そんな中でマカオ・グランプリは、マカオの成長と比例してさらなる発展を遂げてきています。世界的にも注目されるビッグレースイベントであり、そこでヨコハマタイヤの存在感を示せることは、従来以上に重要になってきていると感じています。
このように“成長”という変化のあるマカオですが、逆に変わらないこともあります。1999年にポルトガルから中国に返還されたとはいえ、依然として西洋と東洋が交じり合う独特な雰囲気を醸し出していることは、今も昔も変わりませんね。美しい町並み、美味しい食べ物など、異国情緒を味わえる素晴らしい土地です。