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HOME / MOTORSPORTS / AGM 2011 / Round3 SUZUKA News Index
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開催日 開催会場 レポート
第2回 5月 7日 (土) イオックスアローザ >> REPORT
第3回 5月 29日 (日) 鈴鹿サーキット・南コース >> REPORT
第1回 6月 26日 (日) 名阪スポーツランド・Eコース >> REPORT
第4回 8月 13日 (土) ツインリンクもてぎ・マルチコース >> REPORT
第5回 10月 10日 (月) 関越スポーツランド >> REPORT
【Round3 : SUZUKA】

開催日程 : 2011年 5月29日(日)
開催会場 : 鈴鹿サーキット・南コース(三重県)
天候/路面 : 雨/ウェット

講師陣 :
岡野 博史 (全日本選手権 PN3クラス)
柴田 優作 (全日本選手権 N3クラス)
箕輪 雄介 (全日本選手権 N2クラス)
               =敬称略・五十音順=


= EVENT SUMMARY =
全6回開催される2011年のADVANジムカーナミーティング。そのラウンド3が5月29日に鈴鹿サーキット南コースにて開催された。

参加台数は55台と盛況だったが、残念ながら当日の天候は朝から雨。
だが、柴田優作講師が「今日はウェット路面のイイ練習になりますよ」と開会式で話すと、参加者にも笑顔が広がった。

駆動方式別に別れて、各講師との慣熟歩行が始まった。傘を差した参加者と講師が一団となってコースを歩く。
鈴鹿サーキット南コースでは、あまり使われない逆走のコース設定。ハイスピードからのブレーキングが必要となるコーナーなどでは、μの下がったウェット路面ではコースアウトの確率が高まる。

そんなコーションポイントを各講師が丁寧に教え、参加者の走行がスタート!
だが、その直後からみるみる雨脚が激しくなる。路面は水たまりができるヘビーウェット状態に。スピンやコースアウトする車両が出始めてしまうが、ウェットの走り方について3人の経験豊富な講師陣から丁寧なレクチャーが各参加者に行われた。


= LECTURE =
鈴鹿南コースは高速コーナーからのブレーキングが多い。しかも今回のコース設定は逆走。つまり順走であれば適した位置に存在するグラベルやエスケープゾーンが存在しない。
そういった危険なポイントを講師たちはしっかりと説明した。

「ウェットということを考え合わせると、かなり怖い設定かもしれませんね。でもほとんどの参加者の方たちがタイムアップできたと思うと、結果的には良いコース設定だったんじゃないかな。
ウェットの場合はブレーキの距離をつかむのが非常に難しい、特に速度が高かったのでかなり勉強なったんじゃないかなと思いますね」
とFRクラスを担当した柴田講師。

初めて走るコースで雨が降ったらどんな事に気を付けたらいいのかを続けて聞いてみた。

「そうですね、我々が全日本で走るコースでも、ここというポイントがあるんですね。でもそこを一度の強いブレーキで止めることは不可能なんですね。
なので短く強く止めるという意識よりかは、弱く長くても構わないので車速をコントロールしながら曲げるためのブレーキを心がけたほうがいいと思います。止めるためには短く強くでいいんですが、コーナーに進入するためには曲げなきゃいけない。だから止めてから曲げるまでの動作も余裕を持ってしたい。
また今日みたいに雨が降ると、慣熟歩行の時と走るコンディションが変わっていることが多いですから。急激に短いブレーキとばかり考える必要はないと思います」
と柴田講師が語るとおり、雨でも落ち着いて走ることが重要だ。


= DRIVING =
走行経験の豊富さはもちろん、全日本に参加しているレベルの選手は雨が降ってもそのクルマのオーナーよりも速いタイムで走り切ってしまう。その秘密はどんなところにあるのだろう。

柴田講師から話のあったブレーキ。初めて走る雨のコースでもブレーキングポイントは分かるものなのだろうか?
ちょっといじわるな質問を岡野講師にしてみた。

「予測するというか、大体のスピードは決まっていると思うんです。あとはスタートしたときに路面のグリップを確かめてもらえれば、ある程度予測できますね。その予測を元に1コーナー2コーナーを走って、そこからさらに修正ですよね。
自分が思ったよりもグリップしている、していない? っていうことを自分の頭の中で考えてもらって、次のコーナーにアプローチする。そういう感じが一番わかりやすいし雨の中でも普通に走れることだと思いますよ」

グリップを確かめるのに、加速時の手応えは減速する時と同じなのだろうか?

「基本的に同じですね。その中でも各コーナーのブーキングや立ち上がりのポイントで微妙に違ってきますからね。それぞれのコーナーでの修正は必要になってきますけどね」 とのこと。

全日本選手と生徒との違いを柴田講師が教えてくれた。

「生徒さんたちが走り慣れているクルマに乗ると多分、1コーナーまでは我々のほうがブレーキに足を乗せるのは早いんじゃないかと思うんですよ。
でもブレーキに足を乗せながらでもコーナリングの修正をしながらターンインしてゆくので、徐々につかんでゆくというかそういった走らせ方をしていますね。そういったことは恐らく探り方とか修正の仕方がポイントになってくるんじゃないかと思います」 とのこと。

そんなエキスパートな講師の隣でじっくりと走りを見られるADVANジムカーナミーティング。初心者の方はもちろん、経験を積んでさらにテクニックを磨きたいという方にも、レッスンクラスへの参加はおすすめです。


= ENTRANT VOICE =
■原田祐希 さん  三菱ランサー・エボリューション

「近畿ミドルシリーズに参戦している原田祐希です。

岡野講師にはジムカーナの1本目と2本目でのタイムの出し方について質問しました。岡野さんからは1本目と2本目の路面の違いや気持ちの持ち方によって、タイムアップにつながると教えてもらいました。
今回のアドバイスでコンマ5秒くらいは違ってくるかもしれないですね。

ADVANジムカーナミーティングはチーム員の人から聞いて参加してみようかなと思いました。今回初めて参加したましたが、非常に内容も濃くてぜひ次回も参加してみたくなりました」


= INSTRUCTOR VOICE =
■岡野博史 講師

今回は初心者から全日本に出場するライバルまで非常に幅広いレベルの方を担当しました。
雨の鈴鹿・南コースに限ったことでは無いんですが、コーナーってタイヤで磨かれていて滑ることが多いんですよ。だからコーナーへの進入や立ち上がりがポイントになると思います。
ましてここはスピードが乗るので、高い速度からのブレーキングでヘアピンに入ってゆくことになります。速く走るためには、しっかり落としてしっかり立ち上がることが必要になってきます。
ストレートからブレーキを踏むポイントが少し早くて、ぬるいブレーキになっちゃう人が多かったですね。かといってロックしちゃうとコーナから飛び出しちゃいますから、そこら辺のタイミングや踏み方が難しいんですけれどね。
■柴田優作 講師

久しぶりにジムカーナをやられる方から地区戦でも上位に入る上級者の方までいて、車種もバラエティに富んでいて非常にやりがいのある一日でした。
雨ということでブレーキングの距離感、そして曲げることへつなげるブレーキのいい練習になったのではないかと思います。
ぼくら全日本に出場している選手たちは、全国のサーキットで色んなデータを収集しています。雨の鈴鹿南コースでの走行経験はありましたが、今回はそこに逆走という条件が加わりました。それでも1本目と2本目のタイムがあまり変わらなかったりとか、初めて乗るクルマや初めて走るコースである程度タイムが出せる。その理由は一回の走行の中で様々な事を探って、修正しているからだと思います。
そんな方法も教えますので、初心者の方もぜひ気軽に参加してきてくださいね。
■箕輪雄介 講師

今回は早い旋回スピードのサイドターンをしたいという質問を多く受けました。
でもサイドターンは旋回スピードではなく距離重視です。パイロンに対してどれだけ近く回れるかという部分を中心に説明しました。
低速ターンなのでパイロンに対して1台分大きく回って旋回スピードを速くしても、走る距離は逆に伸びてしまう。それよりも走る距離を短くしたほうが、そのままタイムに繋がります。進入スピードが速いと、どうしてもパイロンから離れていってしまいやすいです。それに一回止まってから立ち上がるようなターンになってしまいがちですよね。
だからサイドを引いてロックするスピードまでしっかり落として進入するように説明しました。全日本でもターンの半径が大きくなると平気でコンマ3とか4秒くらいはタイムが遅れてしまいます。だからいつもに注意するようにしていますね。
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