Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.124 News Index
  ひとつ前にもどる  
平田裕三 選手 斉藤邦夫 選手 柴田優作 選手 小林キュウテン 選手 ヨコハマタイヤエンジニア 三戸有資
N車両に対して、同じナンバープレート付きながら改造範囲がより拡げられれているSA車両。いわゆる“ファイン・チューニングカー”的に規則の範囲で仕上げられたマシンが競い合うクラスは、ヨコハマタイヤユーザーの活躍が目立っている。

中でもエンジン排気量1,600以下のSA1クラスと、同・1,600cc超のSA2クラスでは、ADVAN A050とともに戦うドライバーがチャンピオンの栄冠を手中におさめた。
 
ラウンド 開催コース 成 績
第1戦 本庄サーキット 優 勝
第2戦 TSタカタサーキット 11位
第3戦 名阪スポーツランド・Cコース 2位
第4戦 オートスポーツランド スナガワ 4位
第5戦 鈴鹿サーキット・南コース 優 勝
第6戦 仙台ハイランドレースウェイ 優 勝
第7戦 ツインリンクもてぎ・北コース 優 勝
第8戦 モビリティおおむた 3位
第9戦 イオックスアローザ 2位
 
2011年のSA1クラスを制して、ディフェンディングチャンピオンとして今シーズンに臨んだ斉藤邦夫選手。
過去に7回のチャンピオン獲得経験を有する、ジムカーナ界では誰もが知る実力派のベテラン選手であるが、意外にも2年連続チャンピオンというのはこれまでに経験が無かった。
そこで、まずは連覇を目指して今シーズンに臨むにあたって、どのような意気込みをお持ちだったのかを伺ってみた。

「今までは様々な理由で、チャンピオンを獲った年の翌年はチャンピオンを獲れませんでした。その理由としては、クラスを替えたり、車種を替えたり、休んだりしたからなのですが。
なので、今年はまず2年連続チャンピオンを獲ることを目標に戦おうと思いました」


並々ならぬ意気込みを静かに胸に秘めて臨んだ2012年。斉藤選手は熟成の進んだシビックを駆って、見事に最終戦を待たずして2年連続のチャンピオンを実現した。
目標を実現した今の思い、率直なところをお聞きしてみよう。

「微妙ですね。うん、残念だった、かな(笑)。
目標は達成できましたが、2年連続チャンピオンを狙うということは、本人が意識していないところ、例えば気持ちの部分がもたないんですね。優作(柴田優作選手)たちが2年連続とかでチャンピオンを獲ってるのを見て、自分も一回ぐらいは2年連続で獲ってみたいな、と思ったのですが、やっぱり疲れました。優作はすごいですね(笑)。

昨シーズンのフィーリングや開催場所から考えると、『今年は楽勝かな?』と思ったんです。自分の予想では、『前半で楽に獲れて、ひょっとしたら後半は違うクラスに出たりできるんじゃないか?』ってね。
ところが、開幕戦は予定通り勝てたけれど、2戦目はマシントラブル。その後も成績が出なかったんだけれど、夏場になってようやく上手くまわり始めました。予想に反して、後半までもつれてしまったのですが、不幸中の幸いと言いますか、最終戦までもつれずに、九州で決められて本当によかったです。イオックスアローザはCR-Xが速いって事は分かってましたからね」


開幕戦を勝利したものの、第2戦から第4戦まで惜しくも優勝には届かなかった斉藤選手。
しかし、第5戦の鈴鹿以降、見事な3連勝でチャンピオンを獲得。鈴鹿からの巻き返しには、何か理由があったのだろうか?

「開幕戦からマシンの完成度は高かったんです。脚回りも仕様変更はしていませんし。去年の後半から、スペックとしては何も変わってなかったんです。
前半はいいスタートが切れたのですが、途中でしばらく足踏み状態が続きました。走りは悪くなかったのですが、少し苦しい時期が続きましたね。
ただ、暑くなってきてからは自分自身の調子も上がってきました。それに、夏の暑い時期でもパフォーマンスを発揮してくれるヨコハマタイヤのおかげということもありますね。」


天候が不安定な戦いもあった今シーズン。ADVAN A050のポテンシャルをどんな場面で活かせたのかを伺った。

「雨が降るとライバルメーカーの調子も上がるといった事もあったのですが、夏場に気温が上がった時などは、全く不安なく走れることがADVAN A050の特徴ですね。もうイケイケで面白いように走れるんですよ。」


では、今シーズンで最も印象に残った一戦を教えて下さい。

「今年、チャンピオンを獲れたもっとも大きな要因は、仙台ハイランドでの勝利だったと思います。
初開催の場所でしたが、それは自分もまわりのみんなも同じ条件。鈴鹿ともてぎは何があっても負けない自信があったんです。本庄も同じく自信はありましたし。
ただ、みんなも一緒ですが、仙台ハイランドはやってみないと分からない。シビックには不利な、“行って帰ってくる”といったパイロン設定だったけれど、前半でタイムを稼げて、後半もタイムが出て、ふたを開けてみたら圧勝できたのが、チャンピオンを獲れた要因かな?
あそこで勝てなかったら最終戦までもつれこんだと思うんですよ。だけど、仙台で勝てた。しかもタイム差をつけての圧勝だったので自信につながる大きな一勝でした」


それでは、今シーズンを100点満点で採点すると?

「チャンピオンを獲ったので目標達成って意味で100点なんだけど、最終戦で勝てなかった事が減点対象かな。もし、ここで勝ってたら200点満点をあげたいんだけれど(笑)。
今年の目標は2年連続チャンピオンを獲ることと、フルパイロンコースでCR-Xに勝つってことだったんだけれど、今日(最終戦の本庄ラウンド)は負けちゃったので90点ぐらいかな?」


では最後に、来シーズンに向けての意気込みをお願いします。

「来シーズンはクラスを替えて参戦したいんだけれど、具体的にはまだ何も決まってません。車種はPNじゃないと現行車両が少ないので厳しいですし。だけど、自分はADVAN A050の開発ドライバーなので、立場的にはA050で走りたいっていう気持ちもあります。ですが、まだ迷ってる最中ですね。
走れるかどうかも未定なのですが、ジムカーナが生活の中心になっているので、参戦する方向で計画中です」
 
ラウンド 開催コース 成 績
第1戦 本庄サーキット 優 勝
第2戦 TSタカタサーキット 優 勝
第3戦 名阪スポーツランド・Cコース 優 勝
第4戦 オートスポーツランド スナガワ 優 勝
第5戦 鈴鹿サーキット・南コース 2位
第6戦 仙台ハイランドレースウェイ 優 勝
第7戦 ツインリンクもてぎ・北コース 優 勝
第8戦 モビリティおおむた 優 勝
第9戦 イオックスアローザ 優 勝
 
ヨコハマタイヤユーザー同士がしのぎを削りあう激戦区であった、SA2クラス。ここに昨年までのN3クラスから移籍して話題を集めたのが、柴田優作選手だ。
N3クラスのチャンピオンが、新たに選んだ戦いの舞台であるSA2クラス。まずは、そもそも移籍を決断した理由は何だったのかをお聞きした。

「自分の中では3年っていうのが節目だと思っていたのです。N3クラスで3年連続でチャンピオンを獲得しましたから。次のマシンの選択も難しいですし、クラスを替えようかと悩んだこともありました。
だけど、自分はやっぱり後輪駆動のミッドシップエンジンが好きなので、ロータス・エキシージで改造範囲の広いSA2クラスにチャレンジしてみようと思って移籍を決断しました」


開幕戦の本庄、注目を一身に集める中で2本目にベストタイムを更新して移籍初戦を優勝で飾った柴田選手。その後のシーズンを戦う上での課題、目標などはあったのだろうか?

「もともとSA2クラスはヨコハマタイヤユーザーが多くて、みんなが常にチャンピオン争いをしているクラスなんです。そんなクラスで、開幕戦で僕がいきなり勝った事で、『僕 vs みんな』みたいな図式ができた気がしました。
でも、まわりはみんなレベルの高い選手ばかり。そんな中で、『自分はどこまで勝てるのか?』を目標にしてストイックに戦っていく事で自分自身のモチベーションを保つようにつとめました」


そのストイックな姿勢は、見事に結果としてかたちになった。実に第5戦の鈴鹿以外、すべての戦いでで勝利をおさめたのである。惜しくも全勝には届かなかったが、唯一の黒星となった第5戦も僅差の準優勝を獲得している。
一年を通じて見せた強さの秘訣とは何だろうか。ご自身を分析して頂いた。

「まずは当たり前ですが、車のセッティングとタイヤの使い方に気を使いました。
そして、それ以上にドライバーの精神面ですね。心拍数を上げすぎないように、とにかく平常心で臨むように心がけました。攻めるんだけれど、ミスする事なく帰ってくる事を心がけました」


N車両とSA車両では、同じ車種でも改造出来る範囲の違いがある。SA2クラスに移籍した事で、ドライビングスタイルやタイヤの使い方に何か変化はあったのだろうか?

「自分が理想とする走りのスタイルがあるのですが、クラスをかえた事によって可能となる変化があります。例えばマフラーの軽量化で前後の加重バランスを変えたり出来るのですが、自分の理想に車を近づける事に前半戦を費やしたという感じですね。おかげで、後半は走りの引き出しが増えて、今シーズンの結果につながったと思います。
ADVAN A050に関しては、まったく不満がないんです。セッティングする上で、まずタイヤの項目が消えるんです。コンパウンドを変えるとか、新品タイヤにするのか、中古タイヤにするのか、と言った事で悩む事がないんです。その点は、他社のタイヤを使うライバル達と比べると大きなアドバンテージになったと思います」


順風満帆なシーズンを過ごしたように見える柴田選手。今シーズンは100点満点で自己採点すると、何点だろうか?

「本当なら高得点をあげたいんですけどねぇ(笑)。でも、1回負けているから90点かな?
もちろん、来年は100点満点を目指しますよ!」


力強い言葉も口にした柴田選手。最後に来シーズンに向けての意気込みをお聞きしてインタビューを締めくくろう。

「来シーズンについては、車も出場クラスも、まだ何も決まってないんです。ただ、走るからには常に勝つことを大前提に、勝ち続けられるように、よりストイックに戦っていきたいですね」
【第3回(12月14日掲載予定)では、小林キュウテン選手とヨコハマタイヤのエンジニアをご紹介します】
[UPDATE : 7.Dec.2012]
           
ひとつ前にもどる