Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.120 News Index
  ひとつ前にもどる  
今年、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したタイヤメーカーは、ヨーロッパを中心にアジアのメーカーを加えた10ブランド。つまり自動車メーカーだけでなく、タイヤメーカーにとってもニュル24時間は貴重なデータ収集の場であり、性能のチェックを行う有意義な場になっている。

横浜ゴムも長年にわたってこのビッグイベントに参加、多数の車両にタイヤを供給しデータ収集。そのデータを元に"次のタイヤ"の作り込みを行っている。
もちろんライバル勢に負けたくないという気持ちも大事だが、ここで満足できる商品を作り上げることで他のカテゴリーにつなげていくということも大切。 ニュルブルクリンクというコースは、誰もに開かれた大きな実験の舞台なのだ。
 
今年のニュル24時間に出走した車両は171台(決勝レース出走は169台。
そのうち36台がヨコハマタイヤのユーザーだ。そのシェアは21%。つまり参加した車両のうち5分の1はヨコハマタイヤを装着しているということ。
これは長年にわたって横浜ゴムがヨーロッパのツーリングカーレースに参戦している実績によるもので、またWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)での高い評価も信頼の基となっている。

この36台のうちでヨコハマタイヤのワークス格となるのが、SP9-GT3クラスのブラックファルコンとアストンマーティンだ。

今や世界のGTレース界で主流になったFIA GT3規定だが、特にここ数年ヨーロッパでの人気は高い。ニュル24時間レースでも2年前からGT3のクラス(SP9)が設けられ、総合優勝を争うクラスとして地元チームがこぞって参戦。今年は何と31台ものエントリーを集めた。

中でもメルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェとドイツの4メーカーが24台参戦と地元メーカーもこのニュル24時間レースに力を注いでいる。
特にBMW、アウディは一部の実績あるチームをワークスチーム、セミワークスチームとしての扱い、また今年はポルシェはそのようなチームを設定こそしていないが、ワークスドライバーを多数派遣。ただしメルセデスベンツはすべてをカスタマーチームとして扱いサポート。他メーカーのようにメディア向けにプレスリリースを出すようなこともしていない。

英国メーカーとしてSP9-GT3クラスに参戦したのはアストンマーティンとマクラーレン。
特にアストンマーティンはドイツ人のベッツ・ウルリッヒCEOがモータースポーツ活動に熱心で、毎年このイベントでは自らステアリングを握って高級スポーツカーでの参戦を続けている。
 
ブラックファルコンはドイツの有力プライベートチームで、SP9-GT3クラスではメルセデス・ベンツSLS AMG GT3を2台動かす他、VLN(ニュル耐久シリーズ)規定のV4〜6クラスに長年複数台のBMWで参戦してきた。また、アストンマーティンはヴァンテージGT3を2台、そしてSP8クラス(排気量4,001〜6,250cc)に昨年デビューしたザガートを1台投入した。

その中で最も活躍が期待されたのは、予選3位を獲得した15号車のメルセデス。しかしスタート1時間も経たないうちにスピン&クラッシュで早々にリタイアを喫することになった。16号車・メルセデスはオープニングラップの1コーナーでスピンを喫したが、そこからステディに走り途中コースアウトは喫したものの12位でフィニッシュした。

アストンマーティンは6号車・ヴァンテージGT3と7号車ヴァンテージがトラブルを抱えながらも2台ともチェッカーを受けて16位と15位で完走。同社ウルリッヒCEOもステアリングを握った5号車・ザガートはSP8クラスで見事2位フィニッシュ。85号車・ヴァンテージGT4も3位でゴールした。
アストンマーティン勢が編隊走行でゴールするシーンは24時間レースらしい感動のフィナーレとなった。

SP9-GT3クラスで最も好成績を残したのは地元で最も速い女性ドライバー、ニュル24時間でも2回の総合優勝経験を持つサビーネ・シュミットを擁す28号車・ポルシェ911 GT3Rが6位でゴール。並みいるライバル勢を相手にポルシェ最上位の成績を獲得した。
※画像をクリックすると別ウィンドゥで拡大表示されます。
 
ニュル24時間スペシャル車両によるSPクラス。SP7(排気量3,501〜4,000cc)クラスは、ポルシェ911を中心に17台がしのぎを削る激戦クラス。
そこでクラス優勝を遂げたのが懐かしい名前、クレマーレーシングの150号車・ポルシェ911 GT3だ。1980〜90年代にグループCで活躍した名門チームの流れを汲むチームが、ベテランドライバー、ボルフガング・カウフマン選手を軸に見事優勝を遂げた。

ここ数年、FIA GT3車両と共にヨーロッパGTレースの主流となっているGT4車両によるSP10-GT4クラスも13台を集めた人気クラス。ここでは、61号車のアストンマーティン・ヴァンテージGT4が2位でフィニッシュした。

ツーリングカーのクラスでも、ヨコハマタイヤ勢は大活躍を見せた。
VLN(ニュル耐久シリーズ)プロダクションカーのクラスであるV4クラス(排気量2,001〜2,500cc)では参加11台中9台がヨコハマタイヤを履き、見事208号車のメルセデス・ベンツC230が2位と4分の僅差で逃げ切り優勝。

V5(排気量2,501〜3,000cc)クラスではブラックファルコンの221号車・BMW M3(E92)が2位に1周差で優勝を遂げた。
また参加8台中6台がヨコハマタイヤユーザーというV6(排気量3,001〜3,500cc)クラスではブラックファルコンの233号車・BMW M3が2周差を守って優勝したばかりか、優勝から4位までを独占するなどプライベーターたちの活躍の縁の下の力持ち的なサポートを果たした。
※画像をクリックすると別ウィンドゥで拡大表示されます。
[UPDATE : 08.Jun.2012]
         
ひとつ前にもどる