J-P・デ・オリベイラ選手(以下、オリベイラ選手) :
僕は、去年から今年にかけて、チームは特に強くなったと思っている。それはフォーミュラ・ニッポンへの参戦をやめてSUPER
GTに集中したからだと思うんだ。
多くのチームはフォーミュラ・ニッポンとGTとでメカニックが入れ替わることがあるけれど、僕らのチームはずっとみんな一緒にやってきているから。エンジニアグループも常にGTに集中して仕事ができている。
焦点の定まった仕事ができているから、一気に強くなってきたんだろうね。
−バトルに強いオリベイラ選手の活躍は、チームに大きく貢献している。特に、昨年の第3戦富士では、背後から迫る6号車SCを巧みにブロックしポジションを守りきったシーンが印象的でした。
オリベイラ選手 :
僕たちのクルマはあのとき、ウェイトも積んでいてそんなに速いわけじゃなかった。だから、ビヨン・ビルドハイム選手とのバトルよりずっと前にはラルフ・ファーマン選手(8号車NSX)を前に行かせたしね。
ただ、残りの周回数を考えると、ビルドハイム選手とのバトルではポジションを守りきらなくては、と思っていた。
最後の最後、彼が1コーナーでイン側から抜こうとしたけれど、僕もかなりギリギリのレイトブレーキングだった。彼はそれよりもブレーキングが遅かったけれど、止まりきれるわけがないって思っていたよ。それこそ、パラシュートを使わなければ止まらないぐらいだとね(笑)。
タイヤスモークも上がっていたから、これで向こうはタイヤにもダメージを負ったと思った。
−1コーナーでの争いといえば、今年の第3戦富士では安田選手が18号車の小暮卓史選手とバトル。善戦したものの、最後にはかわされてしまいました。
オリベイラ選手 :
僕はヤスダに言ったんだ。「コグレにスペースを空けてしまっている。なぜだい?」って。
ヤスダはインサイドをキープすべきだったよ。アウト側からは、小暮は抜けなかったはずだからね。