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HOME / MOTORSPORTS / ADVAN FAN / Vol.75 News Index
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前回はGT500クラスとGT300クラスの違いについて語ってくれた3人のGT300クラスドライバー。

もちろん今季からクラス移籍をしたということは、必然的にチームも昨年まで所属していたところを離れて、新たな体制の下で参戦しているということになります。
皆さんご承知の通り、SUPER GTは基本的に2人のドライバーがコンビを組んで1台のマシンをチェッカーまで運ぶレース。

そこで、今回は各選手の"相棒"についてお話しを伺うところからスタートしましょう。
 
 
最初に語っていただくのは片岡龍也選手。
RACING PROJECT BANDOHでIS350を駆る片岡選手の相棒は、ご存じ"MAX"こと織戸学選手。
周りからは片岡選手と織戸選手が"似た者同士"だという声もあるようですが、お二人の関係とは・・・?

「織戸さんからは、色々な事を教わっています。酒を呑み過ぎてはいけないとか、レース中に興奮してはいけないとか(笑)。
そういう面では僕と織戸さんは人間的に真逆のタイプなんですよ。
走るとラップタイムは同じですが、そこに対する"何か"は真逆なんです。
織戸さんはステアリングを握っていると常にテンションが高いですが、僕は逆に冷静すぎるくらいに冷静なんですよ。」


自分は常に冷静だという片岡選手。
しかし開幕戦の岡山では、無線を通じて自チームのクルーに対して怒鳴っていたことを指摘されます。

「いや、あれはわざとに怒鳴ったんですよ。
あの時は遅かった先行車に道を開けてほしかったので、その車のチームに言いに行ってもらおうとしたんです。でも、『邪魔なんだよね〜』なんていう調子で無線を入れても、チームのレスポンスが遅れると思ったので、キレているフリをしてみた。
すると無線を受けた方も『あ、ヤバい、キレてるから急いで言いに行かなきゃ』ってなるじゃないですか。」



興奮しているように見せたのも、あくまで計算した上でのことと語る片岡選手。

では次にJIM GAINERでフェラーリを駆る平中克幸選手は、コンビを組んでいるベテラン・田中哲也選手をどのように見ているのでしょうか。

「田中選手はとても紳士的な方なんです。その上で、チームを引っ張っているという感じですね。
JIM GAINERというチームが独自にやり始めたのは今年からなんです。それまでは外注さんの力を借りたりしていたのですが、今年は基本的に全て自前。そんなシーズンだからこそ、田中選手の存在は大きいですね。
とにかく学ぶところはたくさんありますね。」


単なるドライバーとしての存在以上に、田中選手からは色々なものを吸収できると語る平中選手。
では、例えばマシンのセットアップなどは、どのような分担・流れで行なわれているのでしょうか。

「セットアップは田中選手がやって、僕が確認するという流れでやっています。
お互いがOKとなったら、最後にエンジニアさんが『これで大丈夫だな』となります。」



最後に柳田真孝選手。
相棒は星野一樹選手、柳田選手同様に偉大なるレーシングドライバーだったお父さんのDNAを受け継いでいる選手です。

「星野選手は・・・、テレビを見ていても分かるように"熱い"ですね(笑)。
ちょっと二人でコースから飛び出してしまうことも多くて、ヨコハマさんにはご迷惑をお掛けしちゃっていますけれど。」


限界まで攻めたアグレッシブな走りを実践しているが故に、時に勢い余ってコースオフを喫してしまうこともあるという柳田選手と星野選手。

年齢的にも2歳違い(星野選手が年上)と近い両選手ですが、マシンのセットアップはどのように行なっているのでしょうか。

「セットアップは、僕と星野選手で分担作業で進めています。
基本は、今の車で去年チャンピオンも獲得して、クルマを知っているということもあるので星野選手が行ないますが。」



"三組三様"な感じもする、AドライバーとBドライバーのコンビネーション。
しかし、それぞれのコンビともに実力派同士の組み合わせとなっているだけに、シーズン後半戦でますますの躍進が期待されるところです。
 
 
さて、全9戦で戦われる2009年のSUPER GTも、既に折り返しとなる第5戦(SUGO)を終えて後半戦に突入。
この週末には伝統のロングステージとして知られる鈴鹿サーキットでの「インターナショナルGT・サマースペシャル」が開催されます。

そこで、ここまでの前半戦における"ベスト・レース"はどの一戦になるのかをお聞きしました。


片岡選手はあえて2つの大会を挙げてくれました。

「優勝したということで、まずは開幕戦の岡山国際サーキット。
あともう一戦、準優勝したセパンサーキットでの第4戦も挙げておきたいですね。
結果的には紫電に負けましたが、その部分はハナから諦めていた面もありました。
残り10周を切って追い上げるべくラップタイムをコンマ2秒上げたら、紫電はコンマ7秒くらい上げていましたからね。
マレーシア特有の暑さでドライバー自身は"いっぱい、いっぱい"だった部分があるかもしれませんが、マシンのパフォーマンスやポテンシャルという部分では全く及ばなかった。そんな中でもきちんと勝負して準優勝になれましたからね。
開幕戦では勝ちましたが、第2戦、第3戦と不調でしたが、対策が功を奏して結果を出せたのが嬉しかったですね。」



セパンと言えば、予選でポールポジションを獲得した柳田選手組の存在も忘れられない。

「予選はまぁ、うまく行きましたね。
でも、自分たちの中では第2戦の鈴鹿サーキットが、いまのところのベストレースなのかもしれません。
セッティングもまだあやふやで、今年から変わった規則、そして今年から装着することになったADVANタイヤという、そんな状況でのレースでした。
難しい状況だったのですが、その中で100%のレースは出来なんじゃないかと思います。」



最後に平中選手、やや浮き沈みもあった前半戦を振り返りつつ、後半戦に向けての手応えを掴んだ一戦を挙げてくれました。

「やっぱり表彰台に立てた第5戦のスポーツランドSUGOですね。
第2戦の鈴鹿は4位で、第3戦の富士がリタイア。その次のマレーシアではレーシングアクシデントもあって、ちょっと流れ的には悪い方向が続いていました。
しかし、そんな流れをSUGOで断ち切ることが出来て、最後は表彰台にも乗れて、僕自身としても面白いレースが出来ました。
ここに来てクルマのポテンシャルも、色々な"ネタ"が揃って表彰台獲得にもつながりました。シーズンの折り返し点としては、凄く良い結果でしたね。」



それぞれ、後半戦ますます白熱するタイトル争いに向けての闘志も秘めたコメントをくれた3選手。
まずはこの週末、鈴鹿サーキットでどのような戦いぶりを見せてくれるのかが楽しみなところです。
 
 
 
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