参戦を重ねるごとに熟成進化も進んでいく、ニューフェイス・BMWを駆る上野高広選手。
輸入車ベースということでパーツ面では苦労もありそうだが、ステアリング切れ角のアップはどのように行なわれているのだろうか。
「具体的に図ってはいなんですが、47〜48度くらいは切れていると思います。
ステアリングラック自体は30系セルシオのものを使っていますが、これはソアラで使っていたものと一緒です。
でも部品が同じだからフィーリングも同じかと言うと・・・、違和感大ありなんですよ、これが(笑)。
もともとセルシオのラックって、ステアリングを回す量は増えちゃうんです。そこをソアラはショートナックルにしてクイックさを出していたのですが、BMWはナックルを加工することがまず出来ません。
だからフィーリングとしては"セルシオっぽい"んですよ。いっぱい回さないと切れなくて"半回転くらい多くない?"みたいな感じですね(笑)。」
長年ソアラで参戦を続けてきた上野選手、ゆえにファンにもまだまだソアラを駆る姿がイメージとしては強く残っているだろう。
そんな上野選手に自己ベストの一戦を尋ねてみると、やはりソアラの集大成とも言える一戦を挙げてくれた。
「自分自身でベストな一戦・・・、う〜ん、難しい質問ですね。
そうですね、やっぱり記憶に新しいところで先日行なわれたお台場でのエキシビジョン戦でしょうか。
この時は勝ち負けに関係なく、お客さんを本当に喜ばせようという思いが強かったんです。自分自身もBMWに乗り換えてちょっとストレスも溜まっていた中で、エキシビジョン用のソアラで参戦ということで思いっきり走ることが出来ました。
お台場なんかはお客さんの熱気もクルマの中にいても分かるんですよ。
それに僕はスタートから"やる気マンマン"だったのですが、お客さんの動きや熱気、声援も伝わってきて、そこから貰えるパワーというのもありますね。
まだ圧倒的にソアラが格好よかったと言ってくれる人が多いのですが、実際にこうしてBMWを見るとその格好よさに惹かれる人も増えてきていますね。
乗り換えたことで僕が苦労していることも分かってくれているお客さんが多く、応援してくれる一言一言が僕の大きな励みになっています。」
ソアラ最後の一戦を自己ベストと評する走りで締めくくった上野選手。
これからは"BMWの上野"として、ますますの活躍が期待されるところだ。