では、より具体的にCRCの特徴をご紹介していきましょう。
まず注目したいのは、独自のレギュレーションともいうべき、チーム部門(倶楽部杯)のタイトルが設けられていることです。
CRCは中国人ドライバーの選手権なのですが、チーム部門では助っ人ドライバーとして1台分の外国人枠が設けられていて、中国人ドライバー+助っ人ドライバーの合算ポイントでタイトルを争うという仕組みになっています。
そのために、各チームともに、世界各地で活躍している外国人ドライバーを雇い入れています。
今シーズンも、APRC(FIAアジア・パシフィック・ラリー選手権)チャンピオン経験者のバリマキ選手、イギリス選手権チャンピオンのヒギンズ選手、昨年のAPRC・パシフィックカップを制したヘリッジ選手、フィンランドのサロ選手などをはじめ、多くの外国人ドライバーが参戦していて非常に国際色も豊かになっています。
またクラス区分は大きく分けると、国際組と国家組の2つになります。
国際組はグループN規定のN4クラス、ランサー・エボリューションやインプレッサの2リッター・ターボクラスです。
国家組はノンターボの2リッターから1.4リッター以下まで、排気量によってS1〜S4という4つのクラスに細分されています。このクラスにはフォルクスワーゲン、シュコダ、ホンダ、プジョー、MG、そして中国の民族系メーカーと、バラエティ豊かな車種が参戦しています。
また、ドライバーとともに、世界各国からエンジニアやメカニックも帯同。
各チームのサービスワークをサポートしているため、年々、中国チームのレベルもアップしてきています。
グループN規定で行われるN4クラスでは、各チームともにランサーやインプレッサの最新モデルを揃え、エンジン・マネージメントやサスペンションをはじめ、世界最新のトップブランドを惜しげもなく投入しているわけですから、驚くべきものがあります。
今回のCRC開幕戦、参加台数は87台と、ちょっとしたWRC(FIA世界ラリー選手権)並みの賑わいでした。
トップチームの華やかさもそうですが、人気俳優のジミー・リン選手をはじめとするTVスターや有名人が参戦していることもCRCの特徴のひとつです。
TVや雑誌など各媒体での露出も多く、またラリー会場では数多くのギャラリーから黄色い声援が飛んでいました。