エンジニアの"美学"を語ってくれた鬼木さん。
さて、次はそんな鬼木さんにツッコミを入れていた澤田さんのベスト・レースとは?
澤田 稔さん (R&D SPORT)
「僕がレースを始めたのは今から○×年前の・・・、って、そんなこと聞いてないって!?
そうそう、昨年のベスト・レースについてでしたね(笑)。正直なところ、個人的には"これだ!"というベスト・レースが無かったのですが、苦しい戦いの中でひとつ挙げるとしたら第6戦の鈴鹿1000kmですね。実はこのレースが一年を通じて振り返ってみて、もっとも楽に出来たレースだったんですよ。
表彰台は届きませんでしたが、トータルで長丁場をしっかり戦えてチームのポテンシャルが高いところにあることを改めて確認できました。
2009年は全戦、最低1000kmでやってみるというのはどうでしょうか。そのうえで第6戦は24時間レースにするとか(笑)。
あとは結果として表彰台を獲得できた最終戦。この結果が無ければ、今日この場には呼ばれていなかったかもしれませんし!?」
石黒禎之 (横浜ゴム・モータースポーツ部 技術開発1グループ)
「(澤田さんに小声で) ウェット! 最終戦はウェットタイヤが良かったって言ってよ!」
澤田 稔さん (R&D SPORT)
「ウェットガ・・・、トッテモ・・・、ヨカッタデス・・・(笑)。
いや、でも本当に冗談抜きで最終戦はウェットタイヤの良さが結果につながりました。」
澤田さんが担当するヴィーマックは2008年の開幕戦、予選で大クラッシュを喫するという波乱のシーズンインとなってしまいました。このことについて、皆さんから澤田さんに「あの時は澤田さん、泣いてましたよね」、と"ツッコミ"のお返しが。
澤田 稔さん (R&D SPORT)
「いや、悲しいけれど、泣けないですよ。もう、あの時はドライバーが無事かということの方が真っ先に気になりましたから。
さすがにあれだけ大きなクラッシュをしてしまうと、色々な意味で一年間尾を引いてしまう部分もありましたね。」
渡邉信太郎さん (Cars Tokai Dream28)
「ウチは、あの時まさに予選アタックラップ中だったんですよね・・・。
走っていた加藤寛規選手から『なんか大変なことになってる!アタック台無しになっちゃったけれど、可哀相で怒れないよ〜』って無線が入ったんですよ。」
河野高男さん (RE雨宮レーシング)
「ウチなんか、まだコースインしていなかったし(笑)。」