2005年の発足以来、マカオグランプリは世界最高峰のツーリングカーレースであるWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)最終戦の舞台という一面を持っている。
エキサイティングかつチャレンジングな伝統の市街地コースは、ツーリングカーの醍醐味である超接近戦が売り物のWTCCにとって最高のロケーション。
2008年は躍進を続けたセアトのイヴァン・ミューラー選手とガブリエレ・タルクィーニ選手に絞られたシリーズチャンピオン争い、しかしマカオで速さと強さを見せたのはラセッティにとって最後のレースとなるシボレー勢。
第1レースはサクセスバラストの軽さを活かしてポールポジションを獲得していたアラン・メニュ選手が昨年に続いてマカオでの優勝を飾った。またイヴァン・ミューラー選手が3位表彰台を獲得した一方、ガブリエレ・タルクィーニ選手は7位に沈んだことから、イヴァン・ミューラー選手が初のWTCCドライバーズタイトル獲得を実現した。
第2レースは26台中11台がリタイアという壮絶なサバイバルレース。終盤にトップグループがアクシデントに次々と襲われる中、粘りの走りでトップチェッカーを受けたのはシボレーのロブ・ハフ選手。
2008年のマカオは2レースをともにシボレー勢が制して、ラセッティ有終の美を飾った。
そしてシリーズ発足から3シーズンに渡ってタイトルを独占してきたBMW/アンディ・プリオール選手から、セアト/イヴァン・ミューラー選手に栄冠の持ち主が変わるという歴史的なシーズンとなった。
なおYOKOHAMAインディペンデントトロフィーは、名門であるプロチーム・モータースポーツがチーム部門を、そして所属するセルジオ・ヘルナンデス選手がドライバーズ部門の栄冠を手中におさめた。
【関連ウェブサイト >>
WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権) 第23&24戦 レポート】