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[vol.1] Formula 4(F4)とは?[vol.2] F4協会・畑川副会長に聞く「F4の魅力」[vol.3] F4ドライバーの素顔に迫る!

WHAT'S
Formula 4市販車を改造したレーシングマシンである「ツーリングカー」に対して、レースを戦うためだけに生み出された車が「フォーミュラ」。

ともに世界選手権を頂点としたピラミッドが形成される中で、日本国内のみで開催されるミドル・フォーミュラが「Formula 4(F4)」。

その発足は1993年。好景気にも後押しされモータースポーツに注目が集まる中、現在は全日本選手権として開催されているFormula 3(F3)の参戦費用が高騰し、エントリーカテゴリーであるFJ1600から容易にステップアップ出来ない状況となってしまったため、両者の間を埋める形で誕生したのが「Formula 4(F4)」です。

今ではパフォーマンス的にはF3に匹敵する内容ながらも参戦コストは安価に抑えられ、若手からベテランまでがフォーミュラレースを楽しみ、スキルアップするためのカテゴリーとして日本のモータースポーツ界に定着しています。
ステップアップという面ではSUPER GTなどにF4を経て羽ばたいたドライバーも多く、GT500で2007年のセパンを制した荒聖治選手や、2007年にランボルギーニガイヤルドのドライバーとしてGT300クラスデビューを果たした栗原宗之選手などが挙げられます。

The Middle Formula
フォーミュラレースのカテゴリーは「Formula 1(F1)」を頂点としています。ちなみにツーリングカーレースの頂点は「世界ツーリングカー選手権(WTCC)」、ともに世界的にモータースポーツを統括しているFIA(国際自動車連盟)の選手権タイトルがかけられています。

F1に続くのは世界的には「F3000」、日本は独自規定により開催されている「フォーミュラ・ニッポン」となります。

そしてその下が「Formula 3(F3)」。フォーミュラ・ニッポンとF3は日本のモータースポーツを統括しているJAF(日本自動車連盟)の全日本選手権タイトルがかけられています。
またF3については毎年11月の第三週に世界各国で開催されているF3シリーズの強者たちが集う「マカオグランプリ」の存在も広く知られています。

「Formula 4(F4)」はその名の通り、モータースポーツのカテゴリー・ピラミッドではF3に続くポジション。但しF3が世界各国で開催されているのに対し、F4は日本オリジナルのカテゴリーです。

F4の下にはエントリーフォーミュラクラスであるSuper FJ(およびFJ1600)があり、このことからF4はボトムレンジのFJと、全日本選手権であるF3やフォーミュラ・ニッポンとの間に位置する「ミドル・フォーミュラ」と呼ばれています。
カレンダー
「Formula 4(F4)」はJAF(日本自動車連盟)の地方選手権として、東日本と西日本それぞれの地域でシリーズ戦が開催されています。
2008年は東西ともに6戦がカレンダーとして組まれ、2008年1月1日の時点で日程や会場は未定ながら、恒例となった「日本一決定戦」の開催も予定されています。
 
東西にシリーズが別れていることは、参戦経費の抑制というメリットがあります。自らの本拠地から離れたサーキットへの遠征は、その往復や現地での宿泊などにかかる費用が小さくないため、遠征が続くことは年間参戦経費を増やすことになってしまいます。
その点、F4では自らの本拠地が属する地方のシリーズを選ぶことで、年間を通じてランキング争いを含めた戦いに集中出来るほか、日本一決定戦を通じて相互地域の交流を深めることも出来るように配慮されています。


2008 Formula 4 East Japan Series
ラウンド 開 催 日 程 大 会 名 称 開 催 会 場
第1戦 3月9日(日) もてぎチャンピオンカップレース第1戦 ツインリンクもてぎ
第2戦 4月19日(土) 〜20日(日)   富士チャンピオンレースシリーズ第1戦 富士スピードウェイ
第3戦 5月4日(日) もてぎチャンピオンカップレース第2戦 ツインリングもてぎ東コース
第4戦 8月10日(日) 筑波チャレンヂカップレース第2戦 筑波サーキット
第5戦 11月9日(日) SUGOビクトリーカップレースファイナル スポーツランドSUGO
第6戦 11月30日(日) もてぎチャンピオンカップレース第5戦 ツインリングもてぎ


2008 Formula 4 West Japan Series
ラウンド 開 催 日 程 大 会 名 称 開 催 会 場
第1戦 3月9日(日) 鈴鹿クラブマンレース Round 1 鈴鹿サーキット東コース
第2戦 3月30日(日) OKAYAMAチャレンジカップレース第2戦 岡山国際サーキット
第3戦 5月31日(土) 〜6月1日(日) 鈴鹿クラブマンレース Round 3 鈴鹿サーキット
第4戦 7月27日(日) OKAYAMAチャレンジカップレース第4戦 岡山国際サーキット
第5戦 8月23日(土) 〜24日(日) 2008年 SUPER GTシリーズ第6戦
インターナショナルSUZUKA 1000km
鈴鹿サーキット
第6戦 10月12日(日) OKAYAMAチャレンジカップレース第6戦 岡山国際サーキット

※上記のほか、「F4日本一決定戦」を一戦開催予定。
※上記は2008年1月1日現在の予定であり、変更される場合があります。
マシン&タイヤ
「Formula 4(F4)」のマシンはエンジン、シャシーともに技術規定に沿った形であれば自由となっており、いわゆる"ワンメイク"ではありません。
ただ、15年にわたるシリーズの歴史において自然に特定のものに絞られてきた経緯があり、現在はエンジンは戸田レーシング製、シャシーはウエスト製の事実上ワンメイクとなっています。

エンジンは排気量1850ccが上限とされています。シャシーはウエスト製のみ実戦で姿を見ることが出来ますが、新旧二種類が混走しています。

タイヤは規則で横浜ゴムのADVANがワンメイク指定を受けており、ドライ用のスリックとレイン用のウェットタイヤが戦いを支えているのです。
 
ミドルおよびボトムレンジのフォーミュラレースとしてはマシンに対してセッティングを施す幅が多いのが特徴。
現在はトップカテゴリーで活躍しているドライバーの中にも、「F4時代にマシンセッティングについて学んだ」と語る選手がいるように、単に速さだけを求めるドライビングスキルに留まらず、レースに勝つためのマシン造りというなかなか習得するのが難しい基本的な部分も学ぶことが出来る、奥の深いカテゴリーが「F4」と言えるでしょう。

>> F4協会・畑川副会長に聞く「F4の魅力」
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