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WTCC|FIA世界ツーリングカー選手権
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日程・レポート・結果表 2010年のWTCC WTCCを戦うタイヤ
参戦車両の概要 主な参戦車種
Preview|次戦のプレビュー
シーズン最終戦のマカオグランプリがレースウィークを迎えた中、驚きのニュースが飛び込んできた。
FIA控訴裁判所が、先に岡山国際サーキットで開催された日本ラウンドにおける、BMWマニュファクチャラー勢の2台について失格の裁定を下したというのである。

対象となるのは、アンディ・プリオール選手とアウグスト・ファルファス選手。この決定によって両選手は日本で獲得したポイントを失うこととなり、その結果イヴァン・ミューラー選手(シボレー)のドライバーズチャンピオンが確定となった。

失格の理由は両者がホモロゲートされていないシーケンシャルミッションを使用したというもの。日本ラウンドからそれまでの5速Hパターンミッションに換えて搭載されたものだが、現地ではスチュワートの了承を得ていた。
しかし規則解釈についてシボレーが抗議。これは現地では受け入れられなかったが、その後シボレー側が控訴して今回の決定に至った。

BMWモータースポーツの責任者であるマリオ・タイセン氏はプレス向けのリリースで「今回の裁定は驚きであり、非常に残念に思う」とコメントしているが、今回の決定を受け入れることも同時に表明している。

余りにも意外な形でのチャンピオン決定劇であったが、だからと言って最終戦・マカオの魅力が薄まる訳ではない。
逆に言えば守るものも失うものも無くなった状況、各チーム/ドライバーは今シーズンの締めくくりとして優勝を目指した総力戦で挑んでくることになるのだから。

既に木曜日にはテストセッションが行われ、今日・金曜日はフリー走行と公式予選が行われる。
木曜のテストセッションと金曜フリー走行1回目、そしてフリー走行2回目まで、トップタイムをシボレーのロブ・ハフ選手が独占。日本で優勝を飾ったハフ選手は好調の波に乗っているようだ。
 
 
第21戦&第22戦(マカオ) 補正ウェイト・改訂版
車 種 ラップタイム差 補正ウェイト
BMW E90 320si 0.7 0kg
BMW E90 320si (OLD MODEL) 0.8 -10kg
シボレー・クルーズ LT 0.0 +40kg
シボレー・ラセッティ 2.1 -20kg
セアト・レオン TDI (ディーゼルエンジン) 0.1 +40kg
ホンダ・アコード ユーロR New Entry +40kg
ホンダ・シビック タイプR New Entry +40kg
 
 
YOKOHAMAインディペンデントトロフィーについては、最終戦・マカオがタイトル争いの最終決戦。
現時点のトップはBMWを駆るセルジオ・ヘルナンデス選手だが、日本ラウンドの第2レースでリタイアを喫した影響は小さくなかった。一方でシボレー・ラセッティを駆るダリル・オーヤン選手が日本で第1レースをクラス2位、第2レースはクラス優勝を飾って躍進、僅か21点差でランキング2番手につけてきた。

インディペンデントトロフィーは最終戦のマカオに限って通常の2倍のポイントが付与される。優勝なら20点、2位16点、3位12点という具合で8位の2点までが加点対象だ。
大逆転の可能性もあるインディペンデントトロフィー争い、ダリル・オーヤン選手がアジア人として初めてWTCCのタイトルを手中におさめることが叶うか注目だ。

さて、先の日本ラウンドではシボレー・ラセッティを駆る谷口行規選手が日本人初のインディペンデントトロフィー優勝を飾ったことは記憶に新しいが、その谷口行規選手は当初予定のドイツ・スペイン・日本という3大会に加えて、マカオにも出場することとなった。

またマシンのポテンシャル不足に岡山では苦しめられた谷口信輝選手は、岡山でドライブした車両とは別の個体をチームが用意してくれることになった。マカオ参戦の経験豊富な谷口信輝選手、マシンのポテンシャルアップに期待が集まるが、木曜のテストセッションではインディペンデント5番手、金曜のフリー走行1回目と2回目では同・6番手のタイム。谷口行規選手、そして今季初参戦となる加納政樹選手という三人の日本人ドライバー中、トップタイムをマークしている。


RANKING|ランキング
【選手権ポイントランキング (第20戦終了時点・改訂版)】
順位 No. ドライバー 車 両 ポイント
1 6 イヴァン・ミューラー シボレー・クルーズ 301
2 1 ガブリエレ・タルクィーニ セアト・レオン TDI 246
3 11 アンディ・プリオール BMW 320si 240
4 7 ロブ・ハフ シボレー・クルーズ 236
5 8 アラン・メニュ シボレー・クルーズ 167
6 3 ティアゴ・モンテイロ セアト・レオン TDI 158
7 10 アウグスト・ファルファス BMW 320si 149
8 2 トム・コロネル セアト・レオン TDI 128
9 29 コリン・タルキントン BMW 320si 97
10 5 ノルベルト・ミケリス セアト・レオン TDI 69
11 17 ミシェル・ニュケア セアト・レオン TDI 66
12 4 ジョルディ・ジェネ セアト・レオン TDI 61
13 18 フレディ・バース セアト・レオン TDI 51
14 24 クリスチャン・ポールセン BMW 320si 16
15 20 ダリル・オーヤン シボレー・ラセッティ 15
16 25 セルジオ・ヘルナンデス BMW 320si 7
17 72 谷口 行規 シボレー・ラセッティ 4
18 26 ステファノ・ディアステ BMW 320si 3
19 21 メルディ・ベナニ BMW 320si 2
19 15 フランツ・エングストラー BMW 320si 2
21 34 レオネル・ペルニア シボレー・クルーズ LT 1
21 19 ハリー・ボルカード シボレー・ラセッティ 1


【YOKOHAMAインディペンデントトロフィー ポイントランキング (第20戦終了時点)】
順位 No. ドライバー 車 両 ポイント
1 25 セルジオ・ヘルナンデス BMW 320si 124
2 20 ダリル・オーヤン シボレー・ラセッティ 103
3 24 クリスチャン・ポールセン BMW 320si 97
4 15 フランツ・エングストラー BMW 320si 95
5 26 ステファノ・ディアステ BMW 320si 88
6 29 コリン・タルキントン BMW 320si 73
7 21 メルディ・ベナニ BMW 320si 67
8 19 ハリー・ボルカード シボレー・ラセッティ 61
9 16 アンドレイ・ロマノフ BMW 320si 31
10 72 谷口 行規 シボレー・ラセッティ 25
11 39 マーク・キャロル セアト・レオン TFSI 16
12 27 ピエール-イブ・コルタル セアト・レオン TFSI 13
13 38 トム・ボードマン セアト・レオン TFSI 8
14 33 ファビオ・ファビアーニ BMW 320si 7
15 46 柳田 真孝 BMW 320si 6
15 43 谷口 信輝 BMW 320si 6
17 42 ティム・コロネル BMW 320si 4

Circuit|サーキット紹介
マカオ・ギアサーキット(マカオ/中国)

歴史と伝統を誇るマカオグランプリの舞台は、市街地の一般公道を封鎖して作られる特設コースが舞台となる。
香港とマカオを結ぶフェリーのターミナルを降りると目に入ってくるのがコントロールタワー、海側のストレートは幅広いバイパス路といった感じのコースだ。

しかしほぼ直角に右にターンするコーナーがドライバーを待ち受ける。ここが有名なリスボアコーナー、多重クラッシュの名所。特にスタート直後のオープニングラップは、激しい飛び込み合戦が繰り広げられる。

この先はタイトな山側区間、道幅的に追い越しが出来ない区間もあるために、どうしてもリスボアコーナーではひとつでも前のポジションにつけたいのがドライバーの心理である。
ほぼUターンに近いメルコヘアピンを過ぎると山側区間も終わり、左手に海を見ながら再びバイパス状の広い道を駆け抜ける、一周6.117kmのコース。

FIA Super-2000マシンのベストタイムは、2008年の予選でシボレーのアラン・メニュ選手がマークした2分30秒285(平均車速146.60km/h)、決勝のファステストラップは2009年にセアトのティアゴ・モンテイロ選手によって記録された2分32秒076(平均車速144.87km/h)となっている。。
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