シーズン最終戦のマカオグランプリがレースウィークを迎えた中、驚きのニュースが飛び込んできた。
FIA控訴裁判所が、先に岡山国際サーキットで開催された日本ラウンドにおける、BMWマニュファクチャラー勢の2台について失格の裁定を下したというのである。
対象となるのは、アンディ・プリオール選手とアウグスト・ファルファス選手。この決定によって両選手は日本で獲得したポイントを失うこととなり、その結果イヴァン・ミューラー選手(シボレー)のドライバーズチャンピオンが確定となった。
失格の理由は両者がホモロゲートされていないシーケンシャルミッションを使用したというもの。日本ラウンドからそれまでの5速Hパターンミッションに換えて搭載されたものだが、現地ではスチュワートの了承を得ていた。
しかし規則解釈についてシボレーが抗議。これは現地では受け入れられなかったが、その後シボレー側が控訴して今回の決定に至った。
BMWモータースポーツの責任者であるマリオ・タイセン氏はプレス向けのリリースで「今回の裁定は驚きであり、非常に残念に思う」とコメントしているが、今回の決定を受け入れることも同時に表明している。
余りにも意外な形でのチャンピオン決定劇であったが、だからと言って最終戦・マカオの魅力が薄まる訳ではない。
逆に言えば守るものも失うものも無くなった状況、各チーム/ドライバーは今シーズンの締めくくりとして優勝を目指した総力戦で挑んでくることになるのだから。
既に木曜日にはテストセッションが行われ、今日・金曜日はフリー走行と公式予選が行われる。
木曜のテストセッションと金曜フリー走行1回目、そしてフリー走行2回目まで、トップタイムをシボレーのロブ・ハフ選手が独占。日本で優勝を飾ったハフ選手は好調の波に乗っているようだ。