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WTCC|FIA世界ツーリングカー選手権
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日程・レポート・結果表 2010年のWTCC WTCCを戦うタイヤ
参戦車両の概要 主な参戦車種
カテゴリー解説
発足から6シーズン目を迎えるWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。
2010年から新たにFIA-GTのGT1に対して新たに世界選手権のタイトルが与えられることになったため、これまでのF1(FIAフォーミュラ1世界選手権)、WRC(FIA世界ラリー選手権)、そして新たに加わったGT1(FIA GT1世界選手権)と並ぶ、4つのFIA世界選手権シリーズの一角を占める位置づけとなる。
同じツーリングカー様式のGT1が世界選手権の仲間入りを果たしたが、耐久レースのGT1に対してWTCCはスプリントレースという大きな違いがある。


レースの基本は発足当初から変わらず、約50km、所要時間にしておよそ30分ほどの決勝レースを、1日に2回行うスタイル。それぞれのレースは個別のラウンドとなり、各レース順位に応じて選手権ポイントとインディペンデントクラスポイントが付与される。
ここで注意したいのは2レースが個別のものであること。表記として日本大会で言えば「第11大会・岡山国際サーキットのシリーズ第20戦と第21戦」というのが正しい内容である。


カレンダーは全12大会・24戦と昨年同様。例年通り南米はブラジルで開幕、メキシコを経て昨年から開催されるようになったアフリカのモロッコに上陸。その後、第4大会のイタリア・モンツァから欧州ラウンドに突入して7大会を行う。そして10月末には待望の日本上陸、三回目となる岡山国際サーキットでの「WTCC Race of JAPAN」を経て、最終大会のマカオグランプリで締めくくる一年だ。


WTCCの魅力を一言で現すなら「分かりやすさ」ではないだろうか。
例えレースの規則や参戦している選手のプロフィールに詳しくなくとも、スタート直後から繰り広げられる激しいバトルは見ていて充分にレースの醍醐味を味わうことが出来る。スプリントレースゆえにピットインタイミングによる順位変動なども無いため、単純に"前を走っているのが速い選手"という図式が成り立つので、目の前で展開されるバトルに熱中出来るというわけだ。

このバトルは時に「サーキットの格闘技」と称されるが、毎回接近戦が繰り広げられるのには理由がある。
排気量2,000ccのガソリンエンジンを搭載したSUPER2000、同じく排気量は2,000ccながらターボチャージャー付きのディーゼルエンジンを搭載するDIESEL2000がWTCCを戦うマシンであるが、性能均衡策などでレースを盛り上げる工夫がなされている。


その一例がリバースグリッド・システム。
第1レースの決勝結果に基づき、第2レースでは上位8台のスターティンググリッドを逆転させているのだ。これによってスタートから激しい1コーナー争いが展開され、終盤まで目を離す隙を与えないトップ争いが演じられる。
 
リバースグリッド・システム
第1レース結果 優勝 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
第2レースグリッド 8番 7番 6番 5番 4番 3番 2番 1番
(P.P)

そしてもうひとつ、補正(カンペンセイト)ウェイト・システムも2009年から採用されて効果を生んでいる。
詳細は後述の通り、少々ややこしい計算式によって導かれた平均タイムを基に、各車種毎に性能調整のためのウェイトを課しているのだ。

確かに計算式は複雑であるが、明快なシステムであることに間違いは無い。
駆動方式や搭載エンジンといった車種間格差を均衡化するものだが、大会毎に適用されるために公平なシステム運用がされている。このシステムはそれぞれのマシンが持つ特徴を極端に削ぐこともなく、各車が個性を活かしたレースを行うことの邪魔にはならないものだ。
 
補正(カンペンセイト)ウェイト・システム
ウェイトはFIAの車両ホモロゲートナンバーに応じて搭載。

a) 予選における上位2台のベストラップタイム
b) 2レースの決勝ベストラップタイム
→ a)およびb)の平均値 = c)

d) 過去3大会分の平均タイム

● c) ならびに d) のタイムを基準平均タイムとして、以下に当てはめる。

基準平均タイムが最も速い車種に対して以下の通り措置
差が0.3秒以内 ウェイト措置無し
0.3秒以上遅い場合 0.1秒差につき10kgの車重軽減
(最大で -60kg)
軽減措置により差が
0.3秒以内になった場合
0.1秒差につき10kgの車重増加
 
2010年の規則改定では選手権ランキングポイントの得点基準が変更された。
これまでは優勝から8位までの総合順位に対して選手権ポイントが1戦毎に付与されてきたが、2010年は優勝から10位までの総合順位に対してと付与対象が拡大される。
得点も従来は優勝が10点であったのに対して、2010年は優勝が25点となり、方式としてはF1が採用するシステムと同じものとなる。

選手権ランキングポイント得点基準
優勝 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
25点 18点 15点 12点 10点 8点 6点 4点 2点 1点

この他の部分については、基本的に2009年と変わらない規則が運用される。

予選方式は20分間のパート1セッションで全車が出走、ベストラップタイム順に上位10台を絞り込む。5分間のインターバルを経てコースオープンするパート2セッションは10分間で行われ、ここでのベストラップが第1レースの決勝スターティンググリッドに反映されるという仕組みだ。
もちろんパート1セッションで11番手以下だったマシンについては、パート1でのベストタイム順通りにスターティンググリッドに配されることになる。

また、マニュファクチャラー登録を行うワークス系チームと、そうではないインディペンデントトロフィー勢がいる点も従来同様。
残念ながら2010年はセアトがマニュファクチャラー登録から外れ、BMWは参戦体制を縮小、ラーダについては参戦を見送るという状況になってしまった。

しかし2年連続でタイトルを獲得したセアトはインディペンデント勢をメーカーがしっかりサポート、速さを見せるディーゼルエンジンが2010年はインディペンデントチームからの参戦を果たす。
このインディペンデントトロフィーは横浜ゴムのスポンサードによって「YOKOHAMAインディペンデントトロフィー」と称される。賞金は昨年よりも24%増額されて総額48万ユーロとなり、栄冠を賭けた熱いバトルに期待が高まるところだ。
タイヤ解説
2006年からWTCCのワンメイクタイヤサプライヤーという重責を担ってきたADVAN。
距離は短いものの、他のカテゴリーよりも圧倒的に激しい接近戦が展開されるWTCCではタイヤへの負担も大きく、要求されるポテンシャルも世界選手権ならではのハイレベルなもの。

専任プロジェクトチームを立ち上げて開発にあたり、ドライバーやチームはもとより、主催者からも高い評価を得たADVANのWTCC用レーシングタイヤ。世界トップレベルの性能は厚い信頼を集め、ADVANが足元を支えているからこそ、魅力的な「サーキットの格闘技」が実現していると言っても過言ではないだろう。

既に本サイトでも紹介しているが、実はWTCC用のタイヤは2006年の供給開始以降、基本的なスペックは同じままである。ウェットタイヤについてはサイズが若干拡大されたが、ドライ用スリックタイヤは供給当初のまま。
これは主催者の意向によるもので、参戦コスト抑制を目的としている。
しかし年々、さらに言えば大会毎にマシンは細かな進化を遂げている。この進化を変わらぬスペックで4シーズン支え、トラブルもなく供給を続けているのは、ADVANのWTCC用レーシングタイヤが元々持っているポテンシャルが高いからに他ならない。

既に2012年までWTCCのタイヤはADVANが供給することが決まっているが、2010年からは新たに環境性能を従来よりも向上されたレーシングタイヤを供給する。
FIAは"MAKE CARS GREEN"という環境啓蒙活動を世界規模で展開しており、WTCCについてもバイオフューエルの使用を義務づけるなど環境対応には積極的なカテゴリーである。

こうした動きと連動して、環境貢献企業を掲げる横浜ゴムではモータースポーツの世界においても、環境性能の高いレーシングタイヤを開発。
しかし、もちろん環境性能は性能ダウンの言い訳になる筈もなく、従来と同じポテンシャルを有した上で環境性能に優れたタイヤを開発、いよいよ供給がスタートする。
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