2010年もWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)の参戦車両に関する基本的な規則に大きな変化は無い。
「FIA SUPER 2000」または「FIA Diesel 2000」の規格に適合する車両によって競われるのは従来通りである。
「SUPER 2000/Diesel 2000」車両は,連続する12ヶ月に2500台以上を生産した車両でFIAのホモロゲーションを取得したものをベースとして改造を施されたマシン。
比較的改造範囲は制限されているが、これはコストダウンとイコールコンディション化を狙ったもので、WTCCが盛り上がる大きな要因にもなっている。
チームはマニュファクチャラーとインディペンデントに登録が分かれているが、前者は一般的に"ワークス"と呼ばれるメーカー主体のチーム、後者は"プライベーター"と言われるチームであると理解して良いだろう。
残念ながら2010年はマニュファクチャラーの減少が目立つが、一方でインディペンデントは賞金の増額や新規参入のニュースもあって賑わいを魅せている。
WTCCのマシンに関する主な規則は、以下の通りとなっている。
【ベース車両の基本】
・連続12ヶ月中に2500台以上を生産し、FIAの認定を取得していること。
・4座席以上を有していること。
【エンジン】
・排気量は2,000cc未満。
・可変バルブタイミング機構は使用を認められない。
・ガソリンエンジンについては自然給気に限り、気筒数は4気筒から6気筒まで。気筒数に応じて上限回転数を設定。
・ディーゼルエンジンについては1器のターボチャージャーとインタークーラーを備えた4気筒のみ。
【最低重量】
・前輪駆動車でオリジナルのギアボックスを使用している場合はガソリン車が1,140kg、ディーゼル車は1,170kg。
・前輪駆動車でシーケンシャルタイプのギアボックスを使用している場合はガソリン車が1,170kg、ディーゼル車は1,170kg。
・後輪駆動車でオリジナルのギアボックスを使用している場合はガソリン車が1,170kg、ディーゼル車は1,200kg。
・後輪駆動車でシーケンシャルタイプのギアボックスを使用している場合はガソリン車が1,200kg、ディーゼル車は1,200kg。
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