僕はこれまで、灼熱のドバイや真冬の大阪など、さまざまなシチュエーションでADVAN Sportに試乗し、そのたびにその性能の高さ、とりわけ路面状況への適応力に驚かされてきた。そして今回の富士スピードウェイでの試乗では、ウェット路でのグリップ性能や操縦性の高さを味わうことができた。
実は、富士スピードウェイは雨に弱いサーキットだと思っている。ちょっと強い雨が降ると、路面は部分的に水膜が張ったような状態になってしまうからだ。しかし、こうしたタイヤテストでは、それがかえって耐ハイドロプレーン性能を含んだウェット性能を試すには好都合ともいえる。
コースインしてウォーミングアップののち、徐々にペースを上げても、タイヤからは確かなグリップが、安心感とともに伝わってくる。さらにペースを上げ、ヘビーウェット状態の100Rや300Rに進入すると、タイヤからスキール音が聞こえてくる。このスキール音こそ、タイヤが水膜をものともせず、しっかりとグリップしている証拠だ。 コーナリング中にわざと姿勢を変化させてドリフト状態にしても、思った通りのアングルを保ったまま、クルマをコーナー出口に向けることができた。滑っているのではなく、グリップしているからこそ、自在にコントロールできるのである。一方、右足の微妙なコントロールでトラクションをかけ、グリップを復活させるのもたやすい。
続いて水が流れているようなところを選び、耐ハイドロプレーン性能を試してみたが、ADVAN Sportは何事もなかったかのように通過していく。この性能があれば、雨天の高速道路でも安心してハンドルを握れるはずだ。
炎天下のドライでも、極低温でも、そしてヘビーウェット路でもバランスのとれた性能を発揮するADVAN Sport。誰もが安全に高性能を味わえるタイヤといえるだろう。
1963年、東京都生まれ。83年、FJ1600でレースデビュー。86年に渡仏、フランスF3で戦う。91年、全日本F3000選手権シリーズチャンピオン獲得後、F1に参戦。96年よりモータースポーツに並行して登山に挑戦、数々の名峰を制覇、F1引退後は登山家とレース活動を両立させて活躍中。
F:235/40ZR18 (91Y) N-0 R:295/35ZR18 (99Y) N-0
時速300km/h超の高速域を走るためにつくられた、ADVANのフラッグシップスポーツタイヤである。 こだわりのスポーティ・パフォーマンス、ウェット路面での確かさ、乗心地、静粛性。様々な路面において高レベルでバランスを極めた、ADVAN Sport。 ハイパワーサルーンからチューニングカーまで、高速性能を誇る全てのクルマに。 ADVAN Sportの詳細情報はこちら