「レースは走る実験室--」とは、モータースポーツシーンでよく耳にする言葉だが、タイヤ開発に関してもモータースポーツ活動で得た技術とアイデアを市販タイヤへフィードバックするケースは少なくない。
ヨコハマタイヤにおいてもニュルブルクリンク24時間レースやSUPER GTなど国内外のレース活動の経験が、ADVAN
Sport V105やADVAN NEOVA AD08Rなどのハイパフォーマンスタイヤに注ぎ込まれている。
タイヤを構成する要素である構造、コンパウンド、トレッドパターンのどれもについて、多くの新しい技術がモータースポーツ活動から生まれ、それらの組み合わせで開発したタイヤをプロトタイプとしてモータースポーツ競技に投入することも多い。過酷なモータースポーツの現場でグリップや耐久性などのデータを確認したうえで、その技術が市販モデルに導入されているのだ。
もちろん、全ての技術が市販化されるというわけではなく、モータースポーツ専用のタイヤで使われるに留まることもある。
しかし、新しいアイディアやコンセプトの善し悪しを確認するためにモータースポーツは最適なフィールドで、短い時間で極限的な状況下での性能までを見極めることが出来るのだ。
つまり、ADVAN Sport V105の新構造による俊敏なハンドリングも、剛性の最適化による快適な乗り心地も、そのエッセンスの核になっているものは、モータースポーツで培われた技術と言っても過言ではない。さらにADVAN
NEOVA AD08Rのグリップ力の高いコンパウンドも、元をただせばモータースポーツのなかで検証されてきた技術と言えるだろう。
このようにモータースポーツは市販タイヤの開発に欠かせない要素で、激しいバトルシーンのなかで新しい技術とアイディアが磨かれているのである。