月曜日がドイツの祝日にあたることから、5月19日の日曜日にスタートし、翌20日の月曜日にフィニッシュする2013年のニュルブルクリンク24時間レース。
41回目の開催を迎えた今大会には世界各国から177台が参戦しており、24台のヨコハマタイヤユーザーが年に一度のビッグレースにチャレンジした。
今大会で最も注目を集めたのが、FIA-GT3モデルを対象とするSP9 GT3クラスで、総合優勝を果たすべく33台がエントリー。そのなかで、ヨコハマタイヤのユーザーとして活躍したのがシュルツ・モータースポーツのニッサン・GT-Rだった。
GT-RのGT3モデルにとって同大会が初のニュル24時間となるものの、ニッサンのワークスドライバーとして活躍するミハエル・クルム選手や「グランツーリスモ」の生みの親である山内一典選手らが素晴らしい走りを披露。17日の夕刻に行われた1回目の予選では堂々の2番手タイムをマークした。
18日に行われた2回目の予選では30番手、上位40台のグリッドを決めるトップ40では26番手に留まるほか、決勝でもレース序盤に冷却系のトラブルが発生。オーバーヒートに祟られたことから、エンジン交換を強いられる。さらにレースはスタートから約6時間後の22時40分、豪雨と濃霧の影響で赤旗中断となったことから追い上げのチャンスを失うものの、約9時間後、翌20日の朝8時に再スタートを切ってからはコンスタントな走りを披露。
レース終盤で再びトラブルに襲われたこともあってシュルツ・モータースポーツのGT-Rは総合136位、SP9
GT3クラス22位に終わるものの、随所で好タイムをマークすることで、そのパフォーマンスをアピールした。
また、排気量4001cc〜6250ccの車両で争われるSP8クラスに2台のヴァンテージ、ハイブリッド車両を対象とするE1-XP2クラスに水素ハイブリッド仕様のラピードSを投入したアストンマーティン・テストセンターもヨコハマタイヤのユーザーとして素晴らしいパフォーマンスを披露している。
V12ヴァンテージの5号車は電気系のトラブルにより総合105位、SP8クラス5位に留まるものの、V8ヴァンテージの6号車は安定した走りを披露し、総合76位、SP8クラス3位でフィニッシュ。さらに水素ハイブリッドの100号車も桂伸一選手、アストンマーティン社長のウルリッヒ・ベッツ選手らが完璧な走りを披露し、総合115位、E1-XP2クラス1位で完走を果たした。
そのほか、FIAのGT4モデルで争われるSP10 GT4クラスでは、ノヴァ・レースが投入した2台のジネッタGT4 G50が猛威を発揮。66号車はリタイアに終わるものの、65号車がSP10 GT4クラスで2位に着けるほか、総合順位でもヨコハマタイヤのユーザーの最上位となる30位でフィニッシュしている。
さらに排気量3501cc〜4000ccのSP7クラスではクレーマー・レーシングが投入した2台のポルシェ997 が粘り強い走りを披露。36号車が総合36位、SP7クラス9位、38号車が総合55位、SP7クラス13位で完走を果たした。
また、VLNのプロダクションカーで争われるVクラスでもヨコハマタイヤのユーザーが躍進しており、排気量2501cc〜3000ccのV5クラスでは2台のBMW
Z4と1台のBMW M3を投入したアドレナリン・モータースポーツが躍進している。
223号車は総合103位、V5クラス5位に留まるものの、224号車が総合56位に着けるほか、222号車も総合59位でチェッカーを受けており、V5クラスで1-2フィニッシュを達成した。
排気量3001cc〜3500ccのV6クラスでもスクーデリア・オーガウストスブルグ・ブルヘルのBMW
Z4 Mクーペが総合41位で完走を果たし、V6クラスの勝利を獲得。
このように2013年のニュルブルクリンク24時間レースでも、多くのヨコハマタイヤ・ユーザーが各クラスで活躍している。