今年のGT500クラスで最も大きなニュースは参加台数の増加だろう。
2009年までGT300クラスを戦ってきたRacingProject BANDOHなど2チームが、GT500クラスへとステップアップ。2010年シーズンと比べて、参加台数が2台増えることになった。これで2011年のGT500クラスは合計15台となり、このうちR.P.BANDOHとKONDO
RacingがADVANとともにシーズンを戦うこととなった。
GT500クラスでADVAN装着車が2台エントリーするのは2008年以来3年ぶり、ますますレースを面白くしてくれる存在になることが期待されている。
ドライバーラインナップではストーブリーグ中から日産陣営の移籍が話題を集めていたが、ADVANとともに戦うKONDO
Racingではジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手に代わって、ビヨン・ビルドハイム選手が加入して安田裕信選手とタッグを組むことになった。
一方のR.P.BANDOHは、昨年までのGT300時代から引き続き片岡龍也選手がステアリングを握るが、その相棒となったのは荒聖治選手。荒選手といえばKONDO
Racingでの活躍が記憶に新しいが、さらに歴史をさかのぼると全日本GT選手権時代の2001年から2003年にかけてADVANを装着するスープラをドライブしていた経験がある。
ADVAN陣営にとっては2台体制となることで、タイヤもますますの進化を遂げることになるのは間違いない。
そして今シーズンの重要なポイントがレース距離にある。3月に発生した東日本大震災を鑑みて、今年は全体的にレース距離が短くされたのだ。300kmレースは250km、400kmレースは300kmレース、700kmレースは500kmレースとなっている。
このことで特に大きく変わりそうなのが、天候や路面コンディションによるタイヤ交換だろう。
通常1回のピットインではタイヤ4本を交換するのが普通だが、ADVAN勢のGT300クラスに端を発した無交換作戦など、タイヤのパフォーマンスを活かした幅のある戦略を展開する可能性も高い。今年のレースではピットワークからも目を離せないことになるだろう。