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2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー 2010 JGC チャンピオンインタビュー
 
 
北海道から九州まで、全9戦で今年も激戦が展開された全日本ジムカーナ選手権。
ADVAN A050は今シーズンも各クラスで速さと強さを見せ続け、6つのクラスでシリーズチャンピオンの栄冠を獲得した。

若手からベテランまで、一年を戦い抜いてジムカーナ史に栄光の1ページを刻んだ6人の選手たち。
このコーナーでは、シリーズ最終戦・本庄ラウンドで聞いた各選手の喜びの声や一年の戦いを振り返っての感想などをお届けします。

第1回はPN1クラスの福田大輔選手、N3クラスの柴田優作選手、SA2クラスの新井大輔選手です。
 
PN1クラス|福田大輔 選手


■福田 大輔 選手
1999年、静岡大学在学中にジムカーナを始める。
2004年にはトヨタヴィッツを駆って全日本ジムカーナ選手権にデビュー。2006年には最終戦まで激しいチャンピオン争いを繰り広げたが、惜しくも王座にはあと一歩及ばずシリーズ2位。
2008年からホンダシビックでSA1クラスに参戦。
2010年、前年から新設されたPN1クラスにマツダデミオで参戦、シリーズ4勝を挙げてチャンピオンを獲得した。
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2010年、発足2年目のPN1クラスにマツダデミオで挑戦し、シリーズ4勝を挙げ初めての全日本チャンピオンを獲得した福田大輔選手。PN1クラスがシリーズとして成立したのは今シーズンが初めてなので、記念すべき初代チャンピオンに輝いたのが福田選手ということになる。
開幕戦で優勝、第2戦2位、そして第3戦で再び優勝と序盤戦でスタートダッシュを決めた。中盤戦に入るとライバル・西野洋平選手に追い上げられるものの、表彰台は外さない。
第8戦鈴鹿、最終戦の本庄と今シーズン初の連勝。ジムカーナを始めて11年目で、自身初の全日本チャンピオンを決めた。

シリーズ最終戦・本庄ラウンドでの2本目走行終了直後、多くの選手に祝福された福田選手に喜びのインタビューに答えてもらった。

−タイトルを獲得できるかなと感じたのはいつ頃?

「開幕戦から1位、2位、1位と来て第4戦のおおむたで2位。このまま行ったらタイトル獲れるかなぁと感じてたんです。だけど、そこから北海道の不成立を挟んでもてぎ、イオックスと運に見放されてしまった。もてぎは(酷暑の中)再出走になってしまって、イオックスは車両トラブルで・・・。
正直、鈴鹿の前までは窮地に立たされていた感じでした」


−今年、一番印象に残ったイベントは?

「今日もそうなんですが、前戦の鈴鹿ですね。結局2本目のタイムで決まったんですけど、直前に西野選手に逆転されて。場内放送でそれを聞いた直後のスタートで、精神的にも追い詰められた状況でしたね。
そんな中で逆転できたっていうのが印象に残っているイベントですね」


−初の全日本チャンピオン獲得の実感は?

「う〜ん実感ですかぁ・・・、鈴鹿の時に決まったと思ってたんですね。ここで勝てば決まりとアナウンスされてたんで。正直肩透かしを食らってしまった感じでした(笑)。だから今日決まってようやくって感じですね。
PN1クラスは予想以上に僅差の争いで、毎回気が抜けなかったですね。スイフトもいますけれど、ほとんどクルマも一緒なので、シリーズも後半になってくるとセッティングもタイヤの使い方も拮抗してくるんですね。どんどんタイム差も縮まってきて、気が抜けない1年でした。
タイヤはもう言う事ないですね。用意していただいてありがとうございます。備北とウェットだった大牟田は、4本ともG/2Sコンパウンドを使いました。基本的にフロントはドライだとG/Sコンパウンドですね。よっぽど路面温度が低くならないとG/2Sコンパウンドは使わなかったです。でもウェットのG/2コンパウンドは抜群です」


−来年の予定は?

「来年はまだ予定なんでなんともいえないところはあるんですけど、全日本選手権については1年お休みさせてもらおうと思ってるんですよ。また機会があれば出場したいなと思っています」

と語った。気になって福田選手のブログをのぞいてみた。デミオの制作やカートにラリー、そして趣味である自転車のこと。そんな中、最終戦を前にした福田選手の気持ちが綴られていた。クルマの運転が大好きであること。だけど全日本を離れることにした自分の気持ち。

以前とあるプロドライバーがこう語っていたことがある。『やりたければやればいいし、辞めたければ辞めればいい。モータースポーツって本来シンプルなものだろ?』走ることで食い扶持を稼ぐプロドライバーとは違い、アマチュアであれば自らの気持ちに従順であるべきだ。
そしてプロドライバーの言葉の裏にはこんな意味もあったのでは? とも考えられる、『またやりたくなったら、イチからやればイイ』と。
 
N3クラス|柴田優作 選手
 

■柴田 優作 選手
栃木県にあるアルボーのエースドライバー。
25歳でジムカーナを始め、1997年に全日本ジムカーナ選手権にデビュー。2003年に全日本初優勝を飾る。
2006年からはロータス・エキシージを駆って参戦、2009年にシーズン5勝を挙げて全日本チャンピオンに輝く。
ディフェンディングチャンピオンとして迎えた2010年は、5勝を飾って全日本二連覇を達成した。
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2009年に山野哲也選手を破り念願だった全日本チャンピオンを初めて獲得した柴田優作選手。シリーズ連覇を目指した今シーズンは、速さだけでなく強さも身につけ5勝。一度もシリーズリーダーの座を譲ることなく、第8戦鈴鹿でシリーズ連覇を飾った。

「連覇を最大の目標にしてきましたし、最終戦の前で決めることができて本当に嬉しいですね」

今シーズンの柴田選手を見ていると『強さを備えた』という印象が強い。それは走りだけでなくパドックでの姿やコメントにも現れていた。
ディフェンディングチャンピオンとして挑んだ2010年。どんな気持ちでシーズンインしたのか?

「今年はクルマを新しくしたんです。新車で一から作らなければならない状態だったんですけれど、去年からのデータが生きていたものですから割と短期間でクルマを作ることが出来ました。
正直あまり練習をせずに開幕戦を迎えたんですが、備北でもいい結果を出せたので非常にスムーズにシーズンを迎えることが出来ましたね」

昨年も柴田選手が口にしていたスタートダッシュ。チャンピオン獲得に欠かせない要素の一つだ。

「シリーズを獲得できたという意味では、開幕戦の備北ラウンド。これ非常に重要なイベントで、2本目がウェットになってしまったので1本目のタイムでリザルトが決まってしまった。ここで確実に勝てたこと。コレが一番のポイントですかね。
去年勝てたことで自分のやることに自信があったものですから、1戦目の1本目勝負と分かっていた中でしっかりと確実に走ることが出来たのはそういう事かなと思います。
昨年までは勝つことタイムを出すことばかりを考えてきたんですけれど、ことしは割と周りの動きも見えてきたりとか、心にはかなりゆとりがありましたね」

開幕戦で気づいたことがあった。柴田選手のクルマだけフロントタイヤが浮いていたのだ。

「エキシージというクルマがミドシップの中でもリアヘビーのクルマなんですね。フロントが浮きやすいクルマではあるんです。だけどセットアップがよく決まっていてトラクションがかかっている時には、対角線のフロントが浮くんですね。これを映像や写真で見ているときに、フロントが浮いている時の方がタイムが出ているんです。
後から見て気づいたことなんですけれど、見て浮いていないときにはちょっとトラクションが足りない。トラクションを上げる方にセットアップしようかな? とか。逆にそういう考え方もしてくるようになりました。それは意識していたので、周りの人から見てもそう見えたかもしれないですね」

ADVAN A050・G/2Sコンパウンドが発揮する低温路面での強烈なトラクション性能だからこそなせるワザ。シリーズポイントを追ってゆくと、昨年停滞していた夏場でも柴田の勢いは衰えていなかった。

「今年は北海道、もてぎ、鈴鹿の3つのラウンドでG/Sコンパウンドを履いたんです。これが最高のパフォーマンスを発揮してくれて、もてぎと鈴鹿では勝つことができました。
正直ADVAN A050は、低温からジムカーナでいう高温までカバーできていてタイヤにはかなりの安心感と他社を上回る性能がでています。そういった意味ではパーツに関する不安は全くなく、ドライビングに集中できるという部分ではありますね。今年は不安というのは全く無かったですね」

このころから柴田のコメントに『追われる立場』というフレーズが出てきた。

「う〜ん、去年まではほとんど気づけてないですけど、周りの人がボクを目標にしてくれているっていうのを少しずつ感じるようになってきた。だから目標になれるように、見本になれるように走りたいなと。逆に自分に言い聞かせて走ってましたけど。
去年と比べたら、こうも違うものかと思いましたけどね。まだまだ進歩しなきゃいけない部分があると思うので、甘えることなく頑張ります」

山野哲也選手に勝つことだけを目指していた2009年、速さだけでなく強さも身につけた2010年。次の目標を尋ねてみた。

「基本的に後輪駆動車が好きなんですね。一番の魅力はコントロールできた時の楽しさ、それとスポーツカーとしてのクルマのバランスの良さが非常に気に入っています。
エキシージは、それに特化しすぎた部分もありますけど運転の難しさでは一番かもしれませんね。でも、それを乗りこなすことがモチベーションの一つになっていて、非常にやりがいのあるクルマですね。だから現状ではN3、SA2の後輪駆動が自分の中では候補に上がっていますけれど、やはりN3クラスで3連覇を目指したいと思っています」
 
SA2クラス|新井大輔 選手
 

■新井 大輔 選手
本田技術研究所に入社後、ジムカーナを始める。その後、トントン拍子でステップアップを果たし、1998年のもてぎ戦で全日本ジムカーナ選手権に初参戦。
DC2、DC5とインテグラを乗り継ぎ、シリーズ上位を獲得。2002年からマシンをNSXにスイッチしてN3クラスに参戦。そして2010年からはADVANに移籍するとともに、戦いの場をより改造範囲の広いSA2クラスに移して王座を獲得した。
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2002年からNSXでN3クラスに参戦してきた新井大輔選手。2010年はADVANに移籍するとともにクラスを改造範囲の広いSA2に戦いの舞台を移した。SA2クラスといえば、連続チャンピオン森嶋昭時選手をはじめFD3S・RX-7とADVANの組み合わせが最強を誇るクラス。
中盤戦から新井NSXが調子を上げ、チャンピオン争いは最終戦まで三つ巴で争う大激戦。新井選手、森嶋選手、藤本泰則選手のADVANドライバー3人による争いに注目が集まった。

ストレートを目一杯使うパワー勝負のコース設定。排気量に勝るNSX有利の下馬評どおり新井が一歩抜きん出る。

「今日は天気予報の話もあったんですけれど、1本目に攻め切って相手にきっちりプレッシャーかけに行こうって気持ちで走れたんで。それがたまたま結果につながったのかな? って気がします」

新井選手のコメントどおり1秒以上のタイム差は森嶋選手に大きなプレッシャーとなり、パイロンタッチのミスを誘った。
ゴール付近で待つ新井を多くの関係者が祝福する。

「ADVANの関係者の方にはホントにいろいろ助けてもらって、家族のようなんですよ。やっていて『頑張れよ!』ってみんなが言ってくれるし、みんなで喜んでくれるっていう。全日本に来るのが楽しくなりましたよね、前に比べると。
ボクはギスギスと勝負だけを今までやってきた感じはあったんですけれど、ちょっとそれと違ったジムカーナのやり方を今年1年間してきたのかなぁっという感じがします」

歓喜の輪が落ち着いた後、新井選手に話を聞いた。

「まずチャンピオンのモリシー(森嶋選手)が、昔ボクが知っているモリシーと全然違っててホントに強かったんですよね。自分の強いところは絶対負けないし、得意じゃないところでも絶対着に入ってきて。
僕なんか得意なところで自爆してみたいな。シリーズの追い方みたいなものが、チャンピオン未経験なんで分かってなかった。速さだけは負けないつもりでも、勝てないっていうのはすごいプレッシャーでした」

新井選手の言葉を裏付けるように、年間獲得ポイントでは森嶋選手が新井選手を上回っていた。だが有効戦数で新井選手・99、森嶋選手・94と最終的に5ポイント差で勝敗が決した。
今シーズンを振り返ると開幕戦がノーポイント?

「ADVAN移籍後の一発目にやらかしてしまって、今年はどうなっちゃうかと思っていたんですけれど。ほんとにドキドキでしたよね。以前履いていたタイヤに比べると全然性格が違うので。この圧倒的なグリップを使いこなすのに苦労してました。
スゴク踏めちゃうんですよ。それでとっ散らかってしまって落としてしまう。前半戦は、そんな事が多くて。ブレーキの使い方も頭の入れ方も、横Gの使い方も全部違った。次元が高かったので、逆にミスをしてしまった。
練習は結構速かったんですけど、ミスをして落とすということが多くて苦労してましたよね」

それが中盤戦に入ってガラッと変わった?

「実はG/Sコンパウンドでしか勝っていないんですよ。リアタイヤがG/Sコンパウンドに変わってから調子が良くなって、タイヤにも慣れてきてクルマの合わせ方が分かってきた。
大分、足のセッティング変えました。チョット時間かかっちゃったかな? って感じはしました」

今シーズン一番印象に残っているのは?

「鈴鹿ですね。1本目に入れるはずのないスピードで入っていって、パイロンタッチというよりパイロン激突っていうような? あんなミスやっているようでは、ボクにチャンピオンの資格は無いなと1本目に諦めたくらいだったんです。
でも気を取り直して、ここでチャンピオンだったら何をするんだろうって。そのマネジメントをやって優勝できた。
最初はADVANを装着するFD3S(RX-7)がスゴク強いSA2クラスにボクが入ってきて、正直輪を乱すんじゃないかなと思っていたんです。いい意味では刺激を与えることは出来たかもしれないんですけれど、今はADVANファミリーになれたかな? という気がしてます。図々しいかな? 1年目で(笑)」

表彰式には娘さんと登壇。奥さんと息子さんからチャンピオンボードを渡され、これ以上ない笑顔で応えた新井。
来年の目標は?

「同じクラスで連覇したいですね。本当にありがとうございました」
 
       
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