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筑波サーキット・コース2000
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1970年にオープンした筑波サーキット。
往年の日本におけるモータースポーツ文化を支え、幾多の名勝負の舞台としてその名を知られた由緒正しいコース。
 
近年は4輪ビッグレースの開催こそなくなったものの、代わって気軽に愛車でスポーツドライビングを楽しめるコースとして人気が高く、ショップ主催の走行会などが毎週数多く開催されている。
 
また高性能スポーツモデルやチューニングカーの世界では、ここ筑波サーキット・コース2000のラップタイムが性能を示すひとつの指標とされている。
 
全長2,070m。この距離を如何に速く駆け抜けることが出来るか。
今回は谷口信輝選手による「コース攻略法解説」をお届けしていこう。
第1コーナー
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第1コーナーは一見単純な右ターンのようだが、入口が55R、出口は35Rの複合コーナーだ。
 
さらに緩く上ってアプローチした後は、下り勾配に変化してコーナーの出口へと向かうため、なかなか出口アウト側を把握出来ないというドライバーも少なくないだろう。
 
ストレートからのアプローチにおける減速、的確なステアリング操作、そしてきちんとタイヤにトラクションをかけてグリップ力を最大に活かした立ち上がり、というコーナーリングの基本を要求されるのが第1コーナーだ。
第1コーナーの立ち上がりで2速か3速かを迷ったら、ひとつ高い方のギアを使ってみよう。
車種にもよるが、低速トルクを活かした走り方もテクニックのひとつ。
立ち上がりで2→3とシフトアップするときのロスが無いので、意外と高いギアで「タラ〜ッ」と行った方が速い場合もあることを覚えておこう。
第1ヘアピン
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S字コーナーの先で待ち構えているのが、俗に「1ヘア」と呼ばれる第1ヘアピン。
このコーナーはS字を直線的に駆け抜けてきてアプローチするが、コーナーリングのセオリーである「アウト・イン・アウト」が当てはまるとは言えない。
 
なぜなら思った以上にカントがついたバンク状態になっているため、真っ直ぐに入って小さく曲がっても速いコーナーリングスピードを稼ぐ事が出来る。
 
要注意点はターンした後で、やや逆バンク気味に路面が変化しているため、コーナーの終わりでオーバーステアやアンダーステアを誘発しやすい。
1ヘアは真っ直ぐブレーキングしてきて、小さくまわってきちんとクルマの向きを変えてからアクセルを踏んでいくのがベスト。
「タイヤを横に使うのではなく真っ直ぐ縦に使うイメージで立ち上がっていく」。
そのくらいのイメージでアタックしていきたいところ。
第2ヘアピン
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「2ヘア」こと第2ヘアピンは、そのアプローチ段階からの連続性が重要になる。
第1ヘアピンを抜けた先の右35R、そしてその先の80Rから2ヘアまでのアプローチ区間は筑波攻略のひとつの"鍵"になる。
 
まず右35Rはアンダーパワーな車であればアウトインアウトで余りアクセルを緩めずにクリア。
ビッグパワー車の場合は、この35Rは小さくまわって立ち上がりで余りアウト側に膨らみすぎないように注意する。
 
つまり35Rは車種によって走り方を変える必要性があるが、それは次に待ち構えている80Rを全開で駆け抜けたいがゆえ。
まずは80Rの通過スピードを高めるために35Rを小さく行って、80Rを完全に攻めきれるようになったら35Rの本格攻略に移った方がテクニックとラップタイム向上の早道だからである。
35R〜80R〜2ヘアのアプローチは筑波攻略の重要な"鍵"。まずは80Rをいかに速く駆け抜けられるかを考えて走ってみよう。
2ヘアはアウト側からブレーキング〜ターンインとセオリー通りに走る。小さめにまわって車の向きがきちんと変えてからアクセルオン。
しっかり向きを変えてからドーンと真っ直ぐ立ち上がる。
最終コーナー
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第2ヘアピンを小さめにまわって、きちんと車の向きを変化させきってからアクセルを全開にすることで、バックストレートをロスなく駆け抜けることが出来る。
 
今回、谷口選手がステアリングを握ったZ33の場合、3速で2ヘアを抜け、6500rpmを目安に4速→5速とシフトアップ。
 
そして大きく回り込む最終コーナーへのアプローチとなるわけだが、ここは4速にシフトダウンしてストレートの立ち上がりをきちんと見据えてクリアしていく。
2ヘアをきちんと立ち上がってくると、バックストレートではトップスピードも稼ぐ事が出来る。
つまりハイスピードからの最終コーナーアプローチとなるが、コーナー入口でステアリング操作を乱さないように注意。
とても大きなコーナーだがきちんと頭でラインを描いてトレースするように走っていこう。
メインストレート
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大きくターンしてきた最終コーナーをクリアして、いよいよメインストレートを迎える。
 
タイム計測の基準線であるコントロールラインは筑波コース2000では最終コーナーを立ち上がってすぐの所にあるので、最後まで気を緩めずに0.001秒でもタイムを稼ぐ事が出来る走りをしていきたいところ。
 
もちろんアタックランにこれから入っていこうという場面では、この最終コーナー立ち上がりからストレートへの進入如何によってトップスピードも大きく変化し、ラップタイム全体に与える影響はとても大きい。
 
これは筑波サーキットに限った話ではないが、個々のコーナーに執着するのではなく、サーキットコース全体を見渡してリズミカルにラップを刻めるように心がけていきたいところ。
最終コーナーを抜けてきたら、立ち上がりのアウト側はコース幅を使える範囲いっぱいに活用していこう。
こうして最終コーナーの脱出速度を高め、メインストレートでしっかり車速を乗せて1コーナーへのアプローチへとつなげたい。
最終コーナー出口では縁石に車を載せたときにステアリング操作が乱れないように気をつけよう。
アドバイス
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最後に、「筑波は何度も走っているのだけれど、どうも行き詰まってしまった」という方にアドバイスしましょう。
 
自分自身の壁にぶつかってしまっている人にありがちなのが、実はコースそのものに慣れてしまっているからなのか、ブレーキングばかりに気を取られているというパターン。
 
例えばターンインでブレーキにばかり注力してしまうと、ポイントによってはアンダーステアが出てしまいます。
ブレーキングにもメリハリをつけて「踏むところはしっかり踏む」、「ステリング操作などを優先すべき場所では早めのブレーキでしっかり減速して、ブレーキを緩めてから車の向き変えることにポイントを置き換える」といったテクニックが大切になってきます。
 
コーナーへのアプローチでもブレーキングポイントを遅らせられたとしても、旋回姿勢が悪くなってしまうとコーナー全体として見た場合の通過スピードは落ちてしまう結果になります。これは典型的な「ツッコミすぎ」のダメな例ですね。
 
とにかく「壁」にぶつかったら、初心に戻ってみるのが良いでしょう。

「きちんとした正しいポイントで正しいブレーキングをする」
「旋回姿勢を作ってあげて、姿勢を乱さないコーナーリングで旋回速度を稼ぐ」
「出口ではアクセルオンを焦らず、きちんと車の向きを変えてから、しっかり全開にして脱出する」

 
こうした基本的なことをひとつひとつ着実に実行していくことで、必ずタイムはあがるはずです。
ONBOARD MOVIE
谷口信輝選手 筑波サーキット・コース2000
タイムアタック with ADVAN Neova AD07
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谷口信輝選手 筑波サーキット・コース2000
タイムアタック with ADVAN A048 (M)
BROAD BAND NARROW BAND
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