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FUJI SPRINT CUP =GT300=
開催日
2013年11月23日-24日
開催場所
富士スピードウェイ (静岡県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝周回数
Race 1 : 22周
Race 2 : 22周
(1Lap = 4,563m)
参加台数
23台
(ヨコハマタイヤ装着車 16台)
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今年で4回目となる「JAF Grand Prix SUPER GT & SUPER FORMULA FUJI SPRINT CUP 2013」が、富士スピードウェイを舞台に開催された。
約100km、22周のスプリントレースは、ピットストップの義務づけがなく、ひとりで全力を尽くす戦いとしてお馴染み。このレースウィークは終日天気に恵まれ、まさに絶好のレース日和となっていた。

今回はフリー走行がなく、いきなり予選が行われた。最初に行われたGT300の第1レース予選では、セッション半ばに「NISMO ATHLETE GT-R GT3」を駆るアレックス・バンカム選手がトップに立ったばかりか、次の周にはレコードタイムを更新する1分37秒502をマーク。
しばらくの間、これが破られずにいたが、終盤になって「S Road NDDP GT-R」の佐々木大樹選手が1分37秒147を記録して逆転。ポールポジションを獲得することとなった。バンカム選手は3番手に下がったとはいえ、富士でのレースが初めてということを思えば、大健闘と言えるだろう。

そして、GT300の第2レース予選では「S Road NDDP GT-R」の星野一樹選手が2周目には1分36秒984をマークしてトップに立ち、その座を最後まで譲らず。それどころか、ラストアタックで1分36秒736にまで短縮を果たし、2番手すらコンマ4秒も引き離すこととなった。
3番手に相当するタイムを「NISMO ATHLETE GT-R GT3」のルーカス・オルドネス選手がマークしたものの、四輪脱輪があったということで当該タイムは抹消。それでも5番手に踏み留まった。


GT300の第1レースでは、「S Road NDDP GT-R」を駆るポールシッター、佐々木選手がスタートに出遅れ、6番手に後退。代わってトップに立ったのは、「NISMO ATHLETE GT-R GT3」のバンカム選手。オープニングラップで早くも2番手にコンマ8秒の差をつけ、2周目にはさらに1秒を加えていく。
そのまま徐々に差を広げていったバンカム選手だったものの、17周目に左リアのタイヤにトラブルが発生、ピットに戻る羽目に。

これでトップに躍り出たのは佐々木選手だった。スタートで順位を落としはしたが、2周目には5番手、3周目には4番手へと順位を上げていた。その後も着実に前との差を詰め、9周目には3番手の「ARTA CR-Z GT」に追いつき、11周目の1コーナーで3番手に。
もはや勢いは止まらず、16周目には「GAINER DIXCEL SLS」をかわして2番手に浮上。その直後に視界が一気に広がったというわけだ。トップに立ってからの「S Road NDDP GT-R」に迫れる者はおらず、そのまま逃げ切って初優勝を飾ることになった。

4位は予選8番手から着実に順位を上げ続けた「DIJON Racing IS GT-R」の千代勝正選手が、そして5位は「LEON SLS」の黒澤治樹選手が獲得。それぞれ予選より4ポジションアップを果たしている。


GT300の第2レースでは、ポールポジションからスタートする「S Road NDDP GT-R」の星野選手が、クラッチのトラブルによってレッドシグナルが消える前にクルマが動いてしまう。トップで1コーナーに飛び込んでいったものの、やがてペナルティが科せられるのは明らか。2秒3のリードを築くまで逃げたものの、3周目にドライビングスルーが命じられ、大きく順位を落とすこととなる。

一方、スタートで大きく順位を上げていたのが、「エヴァRT初号機アップルMP4-12C」の加藤寛規選手だった。予選7番手から一気に3番手までジャンプアップ。4周目の星野選手の後退により、自動的に2番手に上がり、さらに「ARTA CR-Z GT」にも迫っていく。
そして、7周目のストレートでは、スリップストリームから抜け出してトップに浮上。これに8周目から「NISMO ATHLETE GT-R GT3」のオルドネス選手が2番手に上がるも、ホイールが緩んだために激しいバイブレーションに見舞われ、14周目にピットイン。これで加藤選手はほぼ3秒のリードをつかんだ。

だが、そのまま楽々と逃げ切ることはできず、終盤になって「GAINER DIXCEL SLS」が急接近。辛くも逃げ切った加藤選手ながら、今年は苦戦続きでシリーズではノーポイントに終わっているだけに、「エヴァRT初号機アップルMP4-12C」のコクピットを降り立った時、その目には涙も浮かんでいた。
3位は19周目に順位を上げていた「GSR初音ミクBMW」の谷口信輝選手が獲得。また、「S Road NDDP GT-R」の星野選手は鬼神のごとく追い上げたものの、7位にたどり着くのがやっとだった。

なお、2レースの獲得ポイントの合計で「S Road NDDP GT-R」の星野選手と佐々木選手は、総合2位に。これに「エヴァRT初号機アップルMP4-12C」の加藤選手と高橋一穂選手が続くことになった。
 
Driver's Voice
佐々木大樹 選手
 【今回の成績 : 第1レース 優勝】
本当に今日勝てたことを嬉しく思いますし、シーズン中は結果を残すことができなかったので、やっと応援してくださった方々に感謝の気持ちが伝えることができます。予選から速さを、富士と相性のいいGT-Rの速さを見せることができました。
今までは決勝レースでポジションを落としてしまう、シーズン中はそういうレースが多かったんですが、逆に今日は自分がスタートで出遅れて、そこからレースで強いところを見せて追い上げることができて。その上、後半まで良いペースで走れて、他のクルマを抜いて行くシーンを作れたので、本当にGT-Rはレースにも強いということを証明できました。
スタートもうまく決まっていたら、逃げることもできたと思うんですが、本当に自分を信じて、諦めないでどんどん行ったら、運もあったという感じですね。
千代勝正 選手
 【今回の成績 : 第1レース 4位】
スタートはかなり決まって、順位を上げることが出来、その後も4番手前後でバトルを続けていました。タイヤはすごく安定していて、ペースもずっとキープ出来ていたんですが、今回はちょっとマシンのセットを決め切れなくて、乗りづらい状況でコントロールしていたので……。ペースは上位の方だったとは思うんですが。
優勝を目指していたので、勝てなくてすごく残念です。タイヤはすごく良かったのですが、セットアップの差で負けてしまったという印象ですね。
加藤寛規 選手
 【今回の成績 : 第2レース 優勝】
第1レースの展開を見ていて、また高橋(一穂)さんからのインフォメーションもあって、クルマのセットアップをかなりストレート重視にしたつもりだったのに、最後はタイヤが厳しくなってしまって……。平中(克幸)選手は今シーズン、調子が良かったから近づいてこられた時には生きた心地がしなかったんですが、本当に何とか逃げ切れて良かったです。
流れもあって、そういうのが重なって勝てたというか。今シーズンはノーポイントのレースが続いていたので、本当にストレスがたまりました。だから、この勝利でマクラーレンやムーンクラフトのスタッフ、そして高橋さんに「ありがとう」と言いたいです。勝因はやっぱりスタートで前に出られたこと。ロスなく前に出られて、後ろとのマージンが築けたから逃げ切れたのかな、と思います。
今シーズンは本当に苦労しましたが、最後にこういうサプライズな優勝があって。チームも本当に頑張ってくれて、終わり良ければ……、じゃないんですけれどね。
谷口信輝 選手
 【今回の成績 : 第2レース 3位】
スタートがうまくいって、かなりジャンプアップすることができました。しかし、前を追い抜く力はなく、後ろから来るメルセデスを抑えるのがやっとで、これは無理だなぁと思いつつ、申し訳ないけれどブロックさせてもらったんですが、抜かれてからはビュッと行かれてしまいました。
それでも最後まで諦めずに走っていれば、何か良いことがあるかもしれないと思っていたら、そこにCR-Zが落ちてきたので、これはどこかで行くしかないと思って。あっちの苦手なところは見つけていたので、そこでズバッと行けました。
BMWでスプリントレースを戦うのは厳しいから、この3位というのはすごくラッキーな結果。本当に嬉しいですよ。タイヤは僕のクルマで40秒台前半とか39秒台でラップできていたから、すごく良かったと思います。周りはもっと速くても良いはずなのに、そんなに離れなかったですから。最後まで良いパフォーマンスを持っていてくれて良かったです。
 
TOPICS
■JAF GPにスポット参戦し驚きの速さを発揮
  A・バンカム選手&L・オルドネス選手がヨコハマタイヤを語る


今回のJAF GPのGT300クラスで話題を集めたのが、「NISMO ATHLETE GT-R GT3」のアレックス・バンカム選手とルーカス・オルドネス選手。ヨコハマタイヤユーザーとして登場したふたりは、ともに富士では初レースながらも予選、決勝を通じて非常に強力なパフォーマンスを発揮してみせた。

鈴鹿1000kmにもスポット参戦、これがSUPER GTに2度目の参戦となるスペイン出身のオルドネス選手は、テレビゲームであるグランツーリスモを使った「GTアカデミー」出身の異色ドライバー。しかし、ヨーロッパを中心に経験を積み、既に多くのレースで実績を残している。
一方のバンカム選手は実績のあるイギリス人ドライバー。オルドネス選手とともに、ニスモグローバルドライバーエクスチェンジ プログラムの一環として今回、日本でのレース参戦のチャンスを手にすることとなった。

だが、このふたりは練習走行もないぶっつけ本番の予選で、いきなり好タイムを連発した上、決勝でも優勝争いに絡む激走を披露。レース1を走ったバンカム選手は、縁石をアグレッシブに攻めすぎたために優勝目前にタイヤを傷めてリタイア、オルドネス選手はレース2で2番手走行中にホイールが緩むトラブルで後退と、ともに結果は残せなかったが、日本のファンの前で鮮烈な速さを見せつけた。

SUPER GTでは今回がデビュー戦ながら、8月に富士でルーキーテストに参加。
「12周くらい走ったから、このサーキットのことはある程度知っていた。ただ、ここでニュータイヤを履くのは初めてだったんだ」というバンカム選手は、「決勝ではメルセデスを大きく引き離していたし、本当にあのままレース1をフィニッシュ出来ていれば最高だったんだけれど、残念ながらコース上の石か、縁石かでタイヤを傷つけてしまったらしいんだ。それで、左リヤのパンクチャーに襲われてしまった」と決勝での不運を悔しがったが、その一方で「ヨコハマタイヤのパフォーマンスは凄く良いね。ピークグリップがあるし、落ち込みもゆっくりとしているからコンスタントなラップが刻める。良いタイヤだと思うし、僕は好きだね」とヨコハマタイヤについて好印象を持ったという。

一方のオルドネス選手も「ヨコハマタイヤはこのクルマにとって凄く強みになっていると思う。ヨーロッパでは違うメーカーのタイヤを履いているけれど、このスーパーGTでのヨコハマタイヤとGT-Rのマッチングは素晴らしく、ハンドリングも良い。できれば決勝を想定してもう少し長い距離を走り込んでおきたかったけれど、予選でのパフォーマンスも良かったでしょう? ちょっと僕が限界を超えてしまって、(四輪脱輪のペナルティーで)2グリッド下げられてしまったけれど、タイム的には3番手だったからね。来年のタイヤ開発のためにもっとフィードバック出来たら良かったんだけれど(笑)」と、こちらも笑顔でヨコハマタイヤへの高評価を語った。

惜しくも2レースともに不運な結果となった「NISMO ATHLETE GT-R GT3」だが、パドックでのライバルチームからの評価も高く、バンカム選手とオルドネス選手の近い将来の再来日を期待したい。
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