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SUPER GT Round 8
開催日
2013年11月2日-3日
開催場所
ツインリンクもてぎ (栃木県)
天 候
曇り
路 面
ドライ
決勝周回数
53周
(1Lap = 4,801m)
参加台数
38台
(ヨコハマタイヤ装着車 18台)
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ストップ&ゴーレイアウトとして知られるツインリンクもてぎを舞台に、迎えたSUPER GT・第8戦はタイトル争いの最終決戦ともなる今季最終戦。ヨコハマタイヤにとっては、今年もGT300での連覇がかかった大事な一戦であり、「GSR 初音ミク BMW」が8ポイント差のランキング2位、「OKINAWA-IMP SLS」が14ポイント差のランキング4位でそれぞれ臨むこととなった。
土曜のもてぎ上空はどんよりとした曇に覆われ、かなり肌寒いコンディション。その状況は午後のノックアウト方式の公式予選となっても変わらず、午後2時からのQ1は気温16℃、路面温度19℃のドライコンディションでのアタックとなった。

最初に行われたGT300のQ1では、「S Road NDDP GT-R」の星野一樹選手がヨコハマタイヤ勢のトップとなる5番手に。これに「DIJON Racing IS GT-R」の千代勝正選手が続く。一方、タイトル獲得の権利を残したヨコハマタイヤ勢の2チームは、ここで明暗が分かれた。
終了間際まで下位に沈んでいた、「OKINAWA-IMP SLS」の竹内浩典選手と「GSR初音ミクBMW」の片岡龍也選手だったが、ラストアタックに片岡選手が成功して10番手に浮上したのに対し、竹内選手はクリアラップを得ることができず20番手に留まってしまった。

GT500のQ1には、「WedsSport ADVAN SC430」がアンドレ・クート選手、「D'station ADVAN GT-R」は安田裕信選手がそれぞれステアリングを握ってアタック。
ライバル陣営同様に残り8分の段階でクート選手はコースイン、一方の安田選手は残り6分となっての最後のピットアウトとなった。先にアタックに入った「WedsSport ADVAN SC430」は計測3周目に1分42秒558をマークしその時点で7番手まで浮上を果たすも、最終的には12番手に。
ラストアタックに懸けた「D'station ADVAN GT-R」は、1分42秒463で11番手に。トップから14番手までがコンマ8秒以内にひしめくという僅差の戦いとなる中、惜しくも2台ともにQ2進出は果たせず。

続くGT300のQ2では「S Road NDDP GT-R」の佐々木大樹選手が星野選手のタイムをコンマ4秒上回る、1分48秒900をマーク。さらに順位をひとつ上げて4番手から決勝に挑むことになった。これに続いたのは黒澤治樹選手の駆る「LEON SLS」と青木孝行選手の駆る「マネパ ランボルギーニ GT3」。そして、片岡選手の力走に応えるかのように「GSR 初音ミク BMW」の谷口信輝選手が7番手に浮上し、逆転王座に一縷の望みをつなぐこととなった。

翌日の日曜は、相変わらずすっきりとしない空もようながら、雨の気配はなく、前日よりもやや気温が上昇。午後1時半の決勝スタート時点で気温は20℃、路面温度26℃というコンディションとなった。
1周のフォーメーションラップの後、いよいよ53周の決勝が午後1時34分にスタート。GT500では安田選手がスタートドライバーを務める「D'station ADVAN GT-R」はオープニングラップを11番手とポジションキープ。しかし、「WedsSport ADVAN SC430」の荒選手は3〜4コーナー付近でスピンを喫し最後尾までドロップする。

5周目に「ウイダー モデューロ HSV-010」に先行され、12番手に後退した安田選手ながら、14周目には「REITO MOLA GT-R」を捉えて11番手に復帰。一方、荒選手は序盤ペースを抑える作戦が奏功し、10周を過ぎたあたりから前車に肉薄し始める。
レースが3分の1を越えた19周目終了時に5台のマシンがピットイン。「WedsSport ADVAN SC430」の荒選手はこの時点では周囲よりもペース的に上回っていたものの、ピットでの混乱を避けるべくピットインし、クート選手に交代。こうした状況の中で、7位にまで浮上した「D'station ADVAN GT-R」も、20周目にピットへ。ここで安田選手からミハエル・クルム選手へとバトンタッチする。

残り周回が長いこともあり、前半スティントよりも硬めのタイヤを選択した両陣営。全車がピットを終えた25周目の段階で「D'station ADVAN GT-R」は10番手、「WedsSport ADVAN SC430」は13番手という状況ながら、ともにペース良く周回を重ね、徐々に前車とのギャップを削り取って行き、37周目にはクート選手が「REITO MOLA GT-R」をパスし12番手に。
さらに39周目には「ARTA HSV-010」にホームストレートで並びかけようとしたクート選手だったが、ここで「WedsSport ADVAN SC430」の左フロントと「ARTA HSV-010」の右リヤが接触してしまい、「ARTA HSV-010」はスピンしクラッシュ。このため、「WedsSport ADVAN SC430」は11番手まで浮上も、44周目にドライブスルーペナルティーが科せられピットイン、14番手まで後退することに。

しかし諦めること無くハイペースでラップを刻んだ「WedsSport ADVAN SC430」は、49周目には10位にまで挽回。
結局ヨコハマタイヤ勢は、同じくペース良く周回を重ねたクルム選手の「D'station ADVAN GT-R」が9位、「WedsSport ADVAN SC430」が10位と、最終戦をポイントゲットで終えることとなった。

GT300の決勝では、まず「S Road NDDP GT-R」の星野選手が4番手をキープしてレースを開始。その背後には「LEON SLS」の黒澤治樹選手、「マネパ ランボルギーニ GT3」の青木選手、「GSR 初音ミク BMW」の片岡選手、そして「ラ・セーヌ ランボルギーニ GT3」の山内英輝選手が続いていく。このバトルはその後も激しく続き、最初の動きは7周目で、青木選手が黒澤治樹選手をオーバ―テイク。そして、13周目には星野選手を青木選手と黒澤治樹選手が相次いでかわした後は、この2台が徐々に後続を引き離していく。

そんな中、6番手を走る「GSR 初音ミク BMW」が18周目に、早々と谷口選手にバトンタッチ。タイヤ無交換で素早くコースに送り出す。また、トップ集団はほぼ折り返しの周回でドライバー交代を行ったこともあり、26周目からは「マネパ ランボルギーニ GT3」がトップを、「ラ・セーヌ ランボルギーニ GT3」が2番手を走行。それぞれ29周目、30周までドライバー交代を遅らせ、ヨコハマタイヤの耐久性を証明した。

そして、全車がドライバー交代を済ませると、谷口選手は4番手に浮上し、これに「マネパ ランボルギーニ GT3」の織戸選手が続くことに。
驚くべくは43周目に「OKINAWA-IMP SLS」の土屋武士選手が7番手に浮上してきたことだ。予選20番手から竹内選手が着実に順位を上げ、17周目には早々と土屋選手と交代。その好判断が実を結んだ格好だ。さらに土屋選手は「LEON SLS」の黒澤翼選手にも迫ったが、さすがにプレッシャーをかけるまでには至らず。それでも13台抜きを果たして、予選での無念を晴らすことになった。

また、「GSR 初音ミク BMW」の谷口選手は徐々に後続を引き離していったばかりか、ゴール間際には前を行く2台も射程圏内に。惜しくも抜き去るまでには至らなかったが、4位でフィニッシュの結果、タイトル獲得には届かなかったものの、シリーズランキングでの3位を獲得することとなった。
 
Driver's Voice
荒  聖 治 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 10位】
スタートから序盤のペース的に厳しい部分がありましたが、他車に無理をして付いていってはいけないと判断し、勇気を出してペースを落としました。やがて予想通り周囲のマシンが急にドロップして。結果的に僕のスティントの後半では前に追いついたのですが、多くのマシンが同時にピットインするなど混乱があったために、僕もピットに入りました。
残り周回とペースを考えて、アンドレ(・クート選手)には硬めのタイヤを無線で推薦しました。それがうまく機能した結果、終盤のペースがすごく良かったですよね。ペナルティーは残念でしたが、作戦としては最善を尽くせたかなと思います。
安田裕信 選手
 【今回の成績 : GT500クラス 9位】
レース展開としては、僕の前半スティントは柔らかめのタイヤで走っていたので、多少きつい部分もあったのですが、クルム選手の後半には硬めのタイヤを選択して、とても良いペースで走ることが出来たと思います。その結果として「MOTUL AUTECH GT-R」の真後ろまで行ってゴールすることが出来ました。
僕たちからすれば、ノーウエイトの状況で上位陣とバトルが出来ましたし、最終戦として良いレースが出来たのではないかと思います。ただ、シリーズを通じては思うような結果が残せず、表彰台にも乗れていないのが残念ですが、最後のJAF GPでは予選から自信のあるタイヤで戦いますし、良いレースが出来ると期待しています。
片岡龍也 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 4位】
今年はルール的に自分たちが有利ではなかったんですが、ヨコハマタイヤが毎回安定したパフォーマンスを出してくれたおかげで、シリーズ3位となりました。でも本音としては悔しいので、来年も力を合わせてチャンピオンを狙いに行きます。
今回はタイヤ無交換でした。ヨコハマタイヤのライフに関しては非常に心強いものがあります。このクラスに多数供給しているヨコハマタイヤとしては大変だと思いますが、本当にアベレージとライフのパフォーマンスは高いので、尖った部分も協力し合って目指せればいいかな、と思っています。
織戸学 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 5位】
ウチはタイヤ無交換で行ったんですけれど、それで順位が上がったし、しっかり走れたので良かったです。序盤、青木(孝行選手)がすごく安定したペースで走ってくれて、ピットに入るタイミングもちょうどいいタイミングでした。ピットアウトした時にBRZとBMWの真後ろに入ることができ、もうちょっと早ければ、その2台の前にもいられたかもしれないけど、この2台はチャンピオン争いをしているところだからね。
BMWのペースには付いていけなかったけど、このところ完走も難しかったし、あとシングルポジションもあんまりなかったんで嬉しいです。表彰台に乗れていれば、もっと良かったですけどね。
 
TOPICS
■荒聖治選手と谷口信輝選手が最終戦でグレイテッドドライバーとして表彰
  「ヨコハマと共に戦う気持ち新たに」さらなる飛躍を誓う


SUPER GT参戦100戦を迎えたドライバーに与えられる「グレイテッドドライバー」の称号。今季その仲間入りをしたドライバーの表彰が最終戦のもてぎ決勝日に催され、今季ヨコハマタイヤで戦う「WedsSport ADVAN SC430」の荒聖治選手と、「GSR 初音ミク BMW」の谷口信輝選手がトロフィーおよび花束の贈呈とパレードランに臨んだ。

「本当に気がつけば(100戦を迎えていた)、という感じですね」と語ったのは荒聖治選手。前戦のオートポリスで100戦目を迎え、この最終戦は自身にとって101戦目となっている。

「僕の場合はGTでのキャリアの途中でル・マンに出たり、FIA GT1に参戦したりして、結構休んでいたんですけれどね」というその言葉通り、荒選手は2000年にGT500クラスにデビュー。参戦2年目から土屋エンジニアリングで「FK/マッシモADVANスープラ」をドライブするなど、ヨコハマタイヤユーザーとなった。'03年にはADVAN25周年記念カラーリングのスープラを駆って最終戦でポールポジションを獲得。'04年にはGT初優勝を経験、同年にはル・マンウイナーに。また、2010年にはFIA GT1選手権にニッサンGT-Rで参戦後、2011年からGTに復帰を果たし、以降現在に至るまでレーシングプロジェクト・バンドウのレクサスSC430での参戦を続けて来た。

「これまでGTではほとんどヨコハマタイヤで戦ってきました。いつも挑戦し続けて来て、思えばあっという間でした。だからどのシーズンにどんなことをやって、どんな結果が出て、どんな嬉しい思い、悔しい思いをして、というのは今思い返してみれば、すべてヨコハマタイヤと戦って来た思い出ばかり。結構鮮明に覚えていて、そういった要素を思い出しつつ、『あのときのあれを今、こういう風に使えませんか』とか、常に新しい現状につなげてみたりしています。これからもヨコハマタイヤと良い戦いを続けて行きたいですね」


一方、この最終戦でちょうど100戦目を迎えたのが、GT300でチャンピオン争いを展開した「GSR 初音ミク BMW」の谷口信輝選手だ。

「気がつけばGTも100戦なんだ。実はそのすべて、ヨコハマタイヤでやらせてもらっているんですよ」と谷口選手。
GTには'02年にデビューしているが、レース活動そのものが'01年から始まり、30歳からの遅咲きとはいえ、たった1年でステップアップした希有な存在であることは、あまり知られていない。
デビューから2年をRE雨宮レーシングで過ごし、デビュー3戦目にして初優勝。'06年にはディレクシブ・モータスポーツで初のタイトル争いを演じ、'10年から現在に至るグッドスマイルレーシングでは、2010年についに悲願の王座も獲得している。

「ずっとヨコハマタイヤで走らせてもらって、本当に感謝しています。しかも、毎年チャンピオン争いをさせてもらっていますからね。今年はクルマのパフォーマンスに差があり過ぎて、本当に厳しかったけれど、ヨコハマタイヤはいつも素晴らしいパフォーマンスを出してくれる。だから、今年のシリーズ3位という結果には納得してないし、むしろ悔しいです。
この世界にいつまでいられるか分かりませんが、いられる限りはヨコハマタイヤと一緒にスーパーGTを盛り上げられるよう、頑張りたいと思っています!」

長年高いパフォーマンスを発揮してきたからこそ、この激戦のSUPER GTでグレイテッドドライバーの仲間入りを果たした荒選手と谷口選手。これからも、ヨコハマタイヤと共に勝利を追求していくモチベーションを新たにしていた。
 
ENGINEER VOICE
藤代秀一
今回の最終戦には、もてぎでの合同テストを踏まえたものを用意しましたが、テスト時に気温が高かったことから、より低温が予想されるレースウィークを鑑みてコンパウンドのみ調整を施したタイヤを持ち込みました。もてぎはストップ&ゴーサーキットということで、ボトムスピードからのトラクションを念頭においたものです。また、昨年のもてぎでは(テストであまりドライでは走れていなかった)、低温でのタイヤの発動性という部分で苦戦したので、その点にも配慮しました。

基本的にはウエイトもない最終戦ということで、予選、決勝ともにタイヤとしての課題、現時点での我々のポジションが明確になる週末と捉えていましたが、GT500に関しては予選では残念ながらQ2進出を果たせませんでしたし、GT300でもポールポジションに届きませんでした。僅差の予選ということもありましたが、我々のポジションなりの位置だったと受け止めています。

一方、決勝に関しては気温、路面温度がやや上がる中での走行となりましたが、GT500では後半に2台ともにスタートとは異なるタイヤを投入し、他社製タイヤユーザーよりもレース終盤にかけて非常に良いペースで周回出来ていたと思います。その結果ペナルティーなどありましたが、なんとか2台ともにポイントを獲得することが出来ました。昨年から続けて来たラップタイムの安定性、耐久性の向上といった開発の方向性は間違ってはいなかったという手応えを得られたと感じています。
GT300に関してはタイトルを奪われてしまい、悔しいのひと言です。性能調整云々ということもありますが、今後に向けての課題となると思いました。

最終戦は終了しましたが、まだJAFグランプリが残っていますので、次に向けてまたしっかり準備をしたいと思います。
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