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日程・レポート・結果表 2012年のWTCC WTCCを戦うタイヤ
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PREVIEW
地元のヒーロー、ノルベルト・ミケリス選手の優勝で大いに盛り上がったハンガリー戦。その興奮も冷めきらないところだが、カレンダーは次なる戦いの舞台であるオーストリアのザルツブルグリンクを迎える。

今シーズンは全12大会のうち4大会が初開催コースとなるのは、以前にもお伝えした通り。そのうちヨーロッパでは2つのサーキットが該当するが、スロバキアリンクに続いてWTCC初見参となるのがザルツブルグリンクである。
このコースについての詳細は別項に記すが、直線を主体としたハイスピード型のレイアウトであると言える。パッシングについては1コーナーや5コーナーのブレーキング競争と、コース後半の複合コーナーが勝負どころになりそうだ。

初開催コースに強さを見せるドライバーといえばシボレーのアラン・メニュ選手(右写真)だが、前戦のハンガリーでは優勝にこそ一歩届かなかったものの、2レース連続で表彰台を獲得。特に第2レースはシボレー勢で唯一の表彰台獲得となり、この結果によってポイントを伸ばしてランキング争いでも2番手に浮上した。トップのイヴァン・ミューラー選手との得点差も、ハンガリー戦の前は28点あったものが、23点差へと詰め寄った。

得意の初開催コースでさらに点差を詰めていけば、悲願のタイトル獲得に大きく近づくことになるだけに、まずはメニュ選手の走りを中心にシボレー勢の戦いぶりが注目のポイントとなる。
オーストリア戦は2012年シーズンにおいて、前半戦最後の戦い。つまり、ここが折り返しポイントとなるわけで、そろそろタイトル争いの行方も気になり始めるところだ。

特にYOKOHAMAトロフィー部門は、ハンガリー戦を終えて混戦模様がますます色濃くなっている。

ランキングトップに立つのは、17歳のペペ・オリオラ選手(左写真)。開幕戦のイタリアで優勝を飾ると、第3戦・スペイン、第5戦・モロッコ、第8戦・スロバキアと、各大会で確実に勝利を獲得してこれまでに4勝を挙げた。ハンガリーは優勝こそ逃したものの、2レースをともにYOKOHAMAトロフィーの3番手でフィニッシュしており、若いながらも安定感の光る戦いぶりを見せている。

このオリオラ選手に猛追してきたのが、ハンガリーで劇的な優勝を飾ったノルベルト・ミケリス選手。第1レース(第9戦)でYOKOHAMAトロフィーの2位、そして第2レース(第10戦)で堂々の総合優勝を飾り、YOKOHAMAトロフィーのランキングでもステファノ・ディアステ選手を逆転して2番手にポジションをアップ。

3番手にドロップしたディアステ選手は、序盤の3大会で各1勝を挙げているが、ここ2大会は表彰台の真ん中から遠ざかっている。その上でやや大きくポジションを落としてフィニッシュするレースが続いていることが、ミケリス選手にポジションを明け渡した要因と言えるだろう。
もっとも、17歳のオリオラ選手、27歳のミケリス選手に対して、38歳とベテランの域にあるディアステ選手は、2007年のインディペンデント・トロフィーを獲得している実力派ドライバー。どのように前半戦を締めくくるレース展開を組み立ててくるのか、興味深いところだ。

さて、年齢の話題で言えば、ランキング4番手のフランツ・エングストラー選手(右写真)を忘れることは出来ない。
御歳50歳の大ベテランは、昨年のドイツ戦で史上初の非マニュファクチャラー勢による総合優勝という金字塔を打ち立てたことも記憶に新しい。先のハンガリーを制したミケリス選手が2人目の快挙をなし遂げたわけだが、世界選手権の表彰台を勝ち取ったジェントルマン・ドライバーの雄は、「まだまだ若い者には負けん!」と言わんばかりに意気盛んである。

繰り返しになる部分はあるが、現時点のYOKOHAMAトロフィーはランキング順に、'90年代生まれのオリオラ選手、'80年代生まれのミケリス選手、'70年代生まれのディアステ選手、そして'60年代生まれのエングストラー選手と、見事に各世代を代表するドライバーが並んでいる。

最後にトロフィーを手中におさめるのは、一体誰になるのか。まずは戦いの軸となるこの4選手、誰か一人を「特に応援するドライバー」に選んでみると、よりYOKOHAMAトロフィー争いを面白く見ることが出来るだろう。
 
STANDINGS
 
【選手権 ドライバー部門・ポイントランキング (第10戦終了時点)】
順位 No. クラス ドライバー 車 両 ポイント
1 1 イヴァン・ミューラー シボレー・クルーズ 1.6T 180
2 8 アラン・メニュ シボレー・クルーズ 1.6T 157
3 2 ロブ・ハフ シボレー・クルーズ 1.6T 150
4 3 ガブリエレ・タルクィーニ セアト・レオン WTCC 97
5 15 トム・コロネル BMW 320TC 97
6 5 Y ノルベルト・ミケリス BMW 320TC 78
7 74 Y ペペ・オリオラ セアト・レオン WTCC 69
8 26 Y ステファノ・ディアステ BMW 320TC 59
9 6 Y フランツ・エングストラー BMW 320TC 36
10 25 Y メルディ・ベナニ BMW 320TC 35
11 18   ティアゴ・モンテイロ SR・レオン 1.6T 25
12 4 アレクセイ・デュデュカロ セアト・レオン WTCC 22
13 16 Y アルバート・セルキ BMW 320TC 19
14 9 リカルド・リデル シボレー・クルーズ 1.6T 14
15 11 Y アレックス・マクドワル シボレー・クルーズ 1.6T 12
16 20 Y ダリル・オーヤン セアト・レオン WTCC 11
17 14   ジェームス・ナッシュ フォード・フォーカス S2000 TC 10
18 23   トム・チルトン フォード・フォーカス S2000 TC 7
19 22 Y トム・ボードマン セアト・レオン TDi 4
20 27   ガボール・ウェーバー BMW 320TC 3
※クラスの「Y」表記はYOKOHAMAトロフィー。
 
【YOKOHAMAドライバーズトロフィー・ポイントランキング (第10戦終了時点)】
順位 No. ドライバー 車 両 ポイント
1 74 ペペ・オリオラ セアト・レオン WTCC 74
2 5 ノルベルト・ミケリス BMW 320TC 67
3 26 ステファノ・ディアステ BMW 320TC 58
4 6 フランツ・エングストラー BMW 320TC 42
5 25 メルディ・ベナニ BMW 320TC 36
6 11 アレックス・マクドワル シボレー・クルーズ 1.6T 27
7 16 アルバート・セルキ BMW 320TC 27
8 20 ダリル・オーヤン セアト・レオン WTCC 24
9 4 アレクセイ・デュデュカロ セアト・レオン WTCC 17
10 27 ガボール・ウェーバー BMW 320TC 9
11 12 パスカーレ・デ・サバティーノ シボレー・クルーズ 1.6T 8
12 22 トム・ボードマン セアト・レオン TDi 7
13 24 アイザック・トゥトゥムル BMW 320TC 3
14 40 アンドレア・バルレーシ SR・レオン 1.6T 3
14 7 チャールズ・カキン BMW 320TC 3
 
CIRCUIT
ザルツブルグリンク (オーストリア)

レッドブルリンク(旧・A1リンク)と並ぶ、オーストリアを代表する大規模なサーキットコースがザルツブルグリンク。モーツアルト生誕の地としても知られるザルツブルグ市の東、およそ15kmに位置している。

コースマップを見ると、独特の“ひょろ長い”レイアウトが特徴的。2本のストレートをヘアピンでつないだようなコースであるが、細かく見るとシケインがあったり複合コーナーがあったりの、奥が深そうである。

基本的には高速型である上に、例えばスタート後の1コーナーがシケイン状になっており、ここへのブレーキング競争がパッシングポイントになるなど、チャレンジングな要素も多く持っているレイアウトだ。

コースそのものは1968年に築かれ、これまでにどちらかというと2輪の国際レースなどが多く開催されてきた経緯がある。ゆえに4輪のレースファンよりも、モーターサイクルスポーツファンの方に広く知られた存在と言えるだろう。
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