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日程・レポート・結果表 2012年のWTCC WTCCを戦うタイヤ
[LINK] 公式ウェブサイト 参戦車両の概要 主な参戦車種
PREVIEW
前戦のスロバキアからヨーロッパ大陸での4連戦となるWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)のカレンダー。中でもスロバキアから今回のハンガリーにかけては二週連続開催となり、このタイトな時間の中でしっかり結果を出してくるのかはチームの総合力が試されることになると言っても良いだろう。

WTCC初開催となった前戦のスロバキアでは、遂にシボレーの連勝にストップがかけられた。しかもセアト・レオンWTCCのLukOil勢が第1レース(第7戦)ではワン・ツー・フィニッシュを飾り、3位にはアラン・メニュ選手が食い込んだものの、久しぶりにシボレー勢の存在感が薄い表彰台の風景となった。

次の舞台となるハンガロリンクは昨年初めてWTCCが開催されたコース。アップダウンもあるこのコース、昨年はシボレーのアラン・メニュ選手とイヴァン・ミューラー選手が勝利を分け合う結果となっているが、ここでは地元・ハンガリーのヒーローであるBMWのノルベルト・ミケリス選手の存在に注目してみたい。

前戦のスロバキアでは自身初のポールポジションを獲得したミケリス選手、決勝では後退を余儀なくされたものの2レースともに総合6位でフィニッシュしている。昨年のハンガリーを振り返ってみると、第1レースでは4番手スタートからスタート直後の混乱を回避してポジションアップ、トップを行くメニュ選手を猛追してサーキットを埋めた地元のファンを大いに沸かせた。

最後は一歩届かず1.047秒差の準優勝でチェッカーを受けたものの、会場のボルテージは大いに高まり、この大歓声や声援が後押しするかたちでの好走という一面もあったことだろう。
やはりホームゲームとなると、どんなスポーツでも地元の選手には強い追い風が吹くもの。自身初のポールポジション獲得で勢いに乗るミケリス選手、フィニッシュまでの安定感という意味ではまだ物足りない面が残るものの、しっかり最後まで自分のレース運びを実践することが出来れば、自身2回目のWTCC優勝で地元に錦を飾る結果を掴むことも可能だろう。
もう一人、注目しておきたい選手といえば50歳の大ベテラン、ガブリエレ・タルクィーニ選手。スロバキアではシボレーの連勝に待ったをかけて、久しぶりに表彰台の真ん中で笑顔を見せたタルクィーニ選手は、1992年のF1・ハンガリーグランプリでこのハンガロリンクを走った経験の持ち主だ。

もっとも、この時は決勝スタート直後の多重クラッシュに巻き込まれてリタイアを喫してしまったが、若手の台頭も目立つ今季のWTCCにおいて「まだまだ若いもんには負けん!」と言わんばかりにレースをリードしてスロバキアを制したタルクィーニ選手の走りには注目しておきたいところ。

昨年のハンガリーでは第2レースでしっかり3位表彰台を獲得しているタルクィーニ選手、ベテランならではのレース運びや組み立てがシボレーの独走をハンガリーでも止める結果となるのか気になるところだ。
 
STANDINGS
 
【選手権 ドライバー部門・ポイントランキング (第8戦終了時点)】
順位 No. クラス ドライバー 車 両 ポイント
1 1 イヴァン・ミューラー シボレー・クルーズ 1.6T 149
2 2 ロブ・ハフ シボレー・クルーズ 1.6T 122
3 8 アラン・メニュ シボレー・クルーズ 1.6T 121
4 15 トム・コロネル BMW 320TC 89
5 3 ガブリエレ・タルクィーニ セアト・レオン WTCC 87
6 26 Y ステファノ・ディアステ BMW 320TC 55
7 74 Y ペペ・オリオラ セアト・レオン WTCC 53
8 5 Y ノルベルト・ミケリス BMW 320TC 47
9 6 Y フランツ・エングストラー BMW 320TC 34
10 4 アレクセイ・デュデュカロ セアト・レオン WTCC 22
11 16 Y アルバート・セルキ BMW 320TC 19
12 9 リカルド・リデル シボレー・クルーズ 1.6T 14
13 20 Y ダリル・オーヤン セアト・レオン WTCC 11
14 14   ジェームス・ナッシュ フォード・フォーカス S2000 TC 10
15 11 Y アレックス・マクドワル シボレー・クルーズ 1.6T 10
16 23   トム・チルトン フォード・フォーカス S2000 TC 7
16 25 Y メルディ・ベナニ BMW 320TC 7
18 18   ティアゴ・モンテイロ SR・レオン 1.6T 5
19 22 Y トム・ボードマン セアト・レオン TDi 4
20 27   ガボール・ウェーバー BMW 320TC 3
※クラスの「Y」表記はYOKOHAMAトロフィー。
 
【YOKOHAMAドライバーズトロフィー・ポイントランキング (第8戦終了時点)】
順位 No. ドライバー 車 両 ポイント
1 74 ペペ・オリオラ セアト・レオン WTCC 62
2 26 ステファノ・ディアステ BMW 320TC 53
3 5 ノルベルト・ミケリス BMW 320TC 47
4 6 フランツ・エングストラー BMW 320TC 38
5 16 アルバート・セルキ BMW 320TC 25
6 20 ダリル・オーヤン セアト・レオン WTCC 22
7 11 アレックス・マクドワル シボレー・クルーズ 1.6T 19
8 25 メルディ・ベナニ BMW 320TC 17
9 4 アレクセイ・デュデュカロ セアト・レオン WTCC 16
10 22 トム・ボードマン セアト・レオン TDi 7
11 27 ガボール・ウェーバー BMW 320TC 5
12 12 パスカーレ・デ・サバティーノ シボレー・クルーズ 1.6T 4
13 24 アイザック・トゥトゥムル BMW 320TC 3
14 40 アンドレア・バルレーシ SR・レオン 1.6T 3
14 7 チャールズ・カキン BMW 320TC 3
 
CIRCUIT
ハンガロリンク (ハンガリー)

ハンガリーの首都、ブタペストの北東20kmに位置しているハンガロリンク。1985年の10月に建設が始められ、わずか8ヶ月という短い工期で完成したコースは全長4,382m。
ベルリンの壁が崩壊する3年ほど前、まだ東西冷戦が終結するよりも先の1986年に、東ヨーロッパで初のF1グランプリが開催されたことでも広く知られている。

サーキットは丘陵地帯を造成してコースが設けられ、テクニカルな要素が強いレイアウト。さらに4kmほどながら高低差も大きく、路面がダスティになりやすいという特徴を持っている。

昨年はモロッコ戦の代替開催として急遽の初開催となったハンガロリンク。天候の急変などもあったことは記憶に新しいが、オープニングラップでの混乱もカテゴリーを問わず比較的多いコースだけに、まずは決勝スタート直後の1コーナーをしっかり生き残ってクリアできるかが攻略の第一歩となりそうだ。
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