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JAF-CUP Gymkhana
開催日
2012年11月11日
開催場所
本庄サーキット (埼玉県)
天 候
曇り
路 面
ドライ
参加台数
181台
(ヨコハマタイヤ装着車 59台)
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全国の地方選手権を戦う上位ドライバーが集まり、いわゆる「地区戦日本一」を決めるJAFカップオールジャパンジムカーナが今年も開催された。各地区で開催される地方選手権の各クラスシリーズ上位6名に参加資格が与えられるが、全日本選手権からも各クラスともシリーズ上位10名に出場資格がある。

その意味では、地方選手権トップドライバーが、日頃は一緒に戦うことがない全日本レギュラーメンバーにどこまで迫れるか、という腕試しの場にもなる。また、普段は顔を合わすことが少ない他地区の選手との交流の場ともなり、お祭り的な雰囲気もある。全日本戦には出場しなくとも、JAFカップを制して全国に名を上げたいというドライバーもいるだろう。というわけで、楽しい中にもシビアな争いが繰り広げられる大会となった。

コースは、今年の全日本の開幕戦が行われた本庄サーキットが舞台。ストレート区間が長く、コーナーのRがきついというハードブレーキングが要求される難易度の高いコースでもある。今回もブレーキングをミスしてコースアウトしてしまう車両も少なくなかった。
また、参加台数が181台と多いため、日没が早いこの時期のタイムスケージュールの関係から、オーバーオールウインを奪ったDクラスのタイムでちょうど1分程度、その他のクラスでも1分10秒から20秒という、全日本に比べればやや短めのコースで争われた。

土曜日の公開練習は半袖シャツでも過ごせるほどの好天だったが、日曜日は午後から雨という天気予報。決勝当日の朝は完全な曇り空で気温も低い。誰もが空を見上げて「雨が降らないように……」と思っていたに違いない。
結果的には全車がフィニッシュし、表彰式前には雨が降り出すという絶妙のタイミングだったが、気温は1日中上がらず、路面温度が低いコンディションにどのコンパウンドのタイヤを選択するかが大きなポイントとなった。

そんな中、ヨコハマタイヤユーザーが大活躍したのがN3クラスだった。
第1ヒートは上位8台がすべてADVAN A050を装着するドライバーが独占。トップタイムをマークしたのは、全日本戦では惜しくもタイトルを逃してランキング2位に甘んじる結果となった小林辰朗選手だ。「全日本はチャンピオンを獲れなかったので、せめてJAFカップはトップを獲りたいんです」と、意欲を見せる。

第2ヒートの終盤に入っても、誰も小林選手のタイムを抜くことができない。だが、ついに全日本では今季2位を2回獲得してシリーズ6位となった関口大悟選手がその均衡を破った。
「全日本では第2ヒートにタイヤ交換禁止というルールがあるけれど、JAFカップはそのルールがなかったので、両トライとも新品タイヤを装着しました。走りに関しても、フロントがアンダーになってもアクセルを踏み切る走り方を(柴田)優作さんに教えてもらい、それがなんとかできるようになったんです」と、見事にベストタイムを更新する。

これで最終ゼッケンの小林選手と関口選手の争いになるかと思わせたが、続いて出走した全日本シリーズ3位の野原茂選手がさらにベストタイムを更新。
「まるで自分じゃないみたいな走りができました(笑)」と苦笑するが、最終セクションのターンでは、オフィシャルが勘違いして黄旗を上げてしまうほど、パイロンターンをギリギリまで攻めてクリア。もちろんパイロンは動いてはいなく、タイムもクラス唯一の1分07秒台をマークしてトップに立つ。

残すは小林選手だけだ。その小林選手は、「2本目はシフトミスしてしまいました。全日本最終戦でも1本目トップで逆転されてしまったし、あの時とまったく同じ状況でした。完全な練習不足です」と語るように、まさかのタイムダウンで3位に転落してしまった。

これで野原選手はJAFカップ初制覇を達成。「今年は全日本で1勝もできなくて、それがものすごく悔しくて、JAFカップだけは頑張ろうと思って何度も練習しました。エキシージにとって、パワー的には不利なコースでしたけど、とにかくアクセルを踏み続けました。その甲斐があっての優勝だったと思います」と、喜びを噛み締めていた。

また、4位にもADVAN A050を装着する上本昌彦選手入賞し、結果として表彰台上位6位まではもちろん、惜しくも表彰台を逃してしまった7位までをヨコハマタイヤユーザーで独占するという快挙を成し遂げて見せた。

PN3クラスでは、全日本では最終戦イオックスラウンドでPN3クラス初優勝を遂げた角岡隆志選手が参戦してきた。角岡選手は第1ヒートからベストタイムをマークし、トップで折り返す。第2ヒートに入るとベストを更新されてしまうが、角岡選手は再びベストタイムを塗り替え逆転。2位に0.3秒の差をつけ優勝を飾った。
「イオックスでは低速向けのセッティングでしたが、今回はハイスピード向けのセッティングに変更しなければならず、そこが不安でした。でも、うまくセットアップすることができたのが勝因だったと思います。この勢いで来年の全日本も勝ちたいですね」とは角岡選手。初のJAFカップ制覇を達成した。

N1クラスには、全日本で2連覇を成し遂げたチャンピオン平田裕三選手が出場。平田選手は第2ヒートにタイムダウンを喫したものの、第1ヒートのタイムで優勝。2003年以来となる2度目のJAFカップ制覇となった。
「決して余裕はなかったですね。金曜日から練習で入りましたけど、その時はうまくタイムが出なかったので気合を入れ直しました。今日の2本目は、スタート前に1本目のタイムで勝ったのが分かったので、もっとタイムを上げようと思って頑張りすぎてしまいました(笑)」と語る平田選手だが、同じ近畿地区の選手からは「地区対抗戦のためにも絶対優勝」とプレッシャーをかけられていたらしく、ホッとした表情が印象的だった。

SA1クラスでは、同じく全日本チャンピオンの斉藤邦夫選手が出場。特に本庄サーキットは、斉藤選手にとって「隅から隅まで知り尽くしている」という地元だけに、負けられない戦いとなる。
「1本目はADVAN A050 G/2Sコンパウンドで走ったのですが、2本目は路面温度も上がったのでG/Sコンパウンドで走りました。うまく路面コンディションにマッチしたと思います」と語る斉藤選手は、第1ヒートにクラス唯一となる1分09秒台のタイムをマークすると、第2ヒートではさらにタイムアップを果たし、2位に0.6秒差をつけて優勝を飾った。意外にもJAFカップ出場は2回目で、しかもJAFカップでの優勝は今回が初めてという。

最後のトリを飾ったDクラスでは、今シーズン見事に全戦優勝を飾った小林キュウテン選手が出場。今回も「キュウテン劇場」が開幕……と思いきや、第1ヒートはトップと0.4秒差の2番手に甘んじてしまう。
「同じ場所で戦った今年の開幕戦では、決勝の路面温度が土曜に比べて10度も下がることになって、セッティングを今ひとつ合わせ込めなかったのです。だから、今回はその教訓を活かして、恐らく2本目は気温が下がるだろうと予想してセットアップしました。それがしっかりと当たってくれたのが良かったのだと思います」と、第2ヒートでは唯一1分を切るオーバーオールトップタイムをマークして逆転優勝を飾った。小林選手はこれで通算7度目となるJAFカップ制覇を実現した。

これで全日本、地方選手権ともにジムカーナのすべてのスケジュールが終了。2013年は3月より鈴鹿サーキットで全日本戦が開幕する。果たして来季は誰がどんな走りを見せてくれるのだろうか。来年の開幕戦が楽しみだ。
 
Driver's Voice
野原 茂 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
今回は路面温度が低かったので、ADVAN A050の低温向けのG/2Sコンパウンドを4輪に装着して走りました。エキシージというクルマはフロントが軽いためフロントタイヤが暖まりにくいのですが、タイヤにもしっかりと熱が入ってグリップしてくれました。2本目は少し路面温度が上がり、G/2Sコンパウンドにとってもの最適の温度でしたので、まったく不安なくアタックできました。タイヤをスライドさせたあとの収束性も良く、自分の走りを引き出せたと思います。
来年もこのクルマで走るので、このままの調子を維持していきたいですね。
関口大悟 選手
 【今回の成績 : N3クラス 2位】
タイヤはADVAN A050のG/2Sコンパウンドを前後とも装着してスタートしました。1本目では前半でちょっとタイムが悪かったので、2本目にそこを修正しようと思って走りました。エキシージはフロントが軽くてアンダーが出やすいのですが、今回はアンダーが出てもそれを見越して手前からアクセルを踏んでいくという走りを実践してみました。それがうまくいったという感じですね。そういう走りを教えてくれたSA2クラスチャンピオンの柴田優作さんには感謝しています。
今回は両トライとも新品タイヤを装着したのですが、素晴らしいグリップとトラクションを発揮してくれました。
角岡隆志 選手
 【今回の成績 : PN3クラス 優勝】
今回はこのコースに合ったセットアップをうまく施すことができたのが勝因だと思います。タイヤはADVAN NEOVA AD08を装着していますが、今回は新品タイヤを投入しました。そのおかげか、自分が想像していたよりもグリップして、インに入りすぎてしまうこともあったくらいです(笑)。路面とタイヤの相性も良くて、コントロールしやすかったのも勝因だと思います。
平田裕三 選手
 【今回の成績 : N1クラス 優勝】
自分は金曜日からコースに入りましたが、最初は遅かったので気合を入れなおしました(笑)。タイヤはADVAN A050のG/2Sコンパウンドを装着しました。
今日のコンディションにはバッチリでしたね。2本目は路面温度が高くなりましたが、1本目と同じく最後までしっかりとグリップしてくれました。1本目のタイムで優勝が決まり、2本目はウイニングランになりましたが、タイムを上げてやろうと思って欲を出したら最後のターンで失敗してしまったのが恥ずかしかったです(笑)。
斉藤邦夫 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 優勝】
1本目はADVAN A050のG/2Sコンパウンド、2本目はG/Sコンパウンドを装着しました。今回は全日本のように2本目のタイヤ交換禁止というルールがないので、より路面温度にマッチしたタイヤ選択ができましたね。特に自分はG/Sコンパウンドに慣れているのですが、スタートでしっかりとトラクションがかかると分かったので、あとは思い切り攻められました。普通はこれだけ寒いと加速時にジャダーが出たりするのですが、G/Sコンパウンドでもそういうこともなく走れました。1本目は75点ぐらいの走りですが、2本目は95点くらいの走りができて、あの条件でそれだけの走りができればOKでしょう。
小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
このコースは、ヨコハマタイヤのいいところをできるだけ活かそうという走りを心がけました。
今回は気温も路面温度も低くて、タイヤをウォームアップしてもすぐに冷えてきてしまうので、スタート時には120度まで上げて走りました。それでもフィニッシュ時で55度まで下がっていましたが、しっかり最後まで高いグリップを発揮してくれました。
 
TECHNICAL INFORMATION
この本庄サーキットというコースは一般道路や駐車場などの路面に比べればミューが高く、グリップもいいのが特徴だ。ただし、このコースは普段はドリフトイベントなども行われており、路面にタイヤラバーが乗っている部分もあるため、多少グリップが低く滑りやすい部分がある。
また、大会直前に行われたイベントでのマシントラブルにより路面にオイルが乗っている区間もあり、ドライバーがしっかりと路面を見極めることも今大会では重要な要素となる。

それ以外は基本的にはクセのない路面で、タイヤの摩耗も綺麗に減っていく。コンパウンドは多くの選手が低い気温に合わせて第1ヒートはG/2Sコンパウンド、第2ヒートでは車種やクラスによってはG/Sコンパウンドをチョイスしていたが、どちらにしてもコンディション変化に対し、ヨコハマタイヤが持つ優れたウォーム性能、対応力の高さを存分に発揮することができた。
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