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JGC Round 1
開催日
2012年3月18日
開催場所
本庄サーキット (埼玉県)
天 候
曇り
路 面
ドライ → ハーフウェット
参加台数
130台
(ヨコハマタイヤ装着車 44台)
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2012年の全日本ジムカーナ選手権が、いよいよ開幕した。今シーズンは昨年より1戦増えた全9戦のカレンダーが組まれ、全国を転戦しながら各クラスでタイトル争いが繰り広げられる。

今シーズンの開幕戦は、ここ数年は最終戦としておなじみの「本庄サーキット」が舞台となった。埼玉県と群馬県の県境に位置するこのサーキットは、車種によっては5速に入る区間があるなど、シリーズの中でも屈指のハイスピードレイアウトが特徴のコースだ。
だが、昨年末にメインストレートとバックストレートをショートカットできるジャンクションを増設。これによりコースレイアウトの自由度が上がり、今回は高速区間でも3速に入るのがやっとという、これまでの本庄サーキットのイメージを一新するテクニカルなレイアウトが採用された。
さらに2カ所のパイロンターンセクションは、どちらもGが残っている状態でハードなブレーキングが要求され、難易度も高い。これまでハイスピードコースを得意としていた選手にとっては、頭を悩ませるレイアウトとなっていた。

そのうえ選手たちを翻弄したのが、気まぐれな天候だった。
公式練習が行われた土曜日は気温が低く、降水確率が80%という雨の予報。逆に日曜日は最高気温が17度付近まで上がるという予報だったが、実際には土曜日に雨が降ることはなく、日曜日も午後になっても気温が上がらず、いつ雨が降り出してもおかしくないという天候となった。

1、2本目を通じてタイヤコンパウンドの変更はできないという全日本ジムカーナ選手権のルール上、路面温度が低い1本目にタイヤコンパウンドを合わせるのか、それとも予報では路面温度が上がるであろう2本目に合わせるのが正解なのか、多くの選手がタイヤチョイスに悩む状況となった。
だが、こうした不安定かつ先の読めない条件下で、ADVAN A050のG/2Sコンパウンドが本領を発揮する結果となった。

その中でも、最も威力を発揮したのがSA3クラスの天満清選手だ。
2本目、SA3クラスの出走が始まる頃からポツリポツリと降り出した雨は、完全なウェットコンディションまでには路面を濡らさなかったものの、スタートを待つ天満選手にとっては「正直、タイムアップは諦めていた」という厳しい状況だった。果たして、2本目の走りは1コーナーの進入ラインでリヤが予想以上にスライドし、カウンターを当てながらクリアするという苦しい展開に。
だが、コーナーの立ち上がりで「タイヤがしっかりと路面にグリップしてくれて、これはイケると思った」という天満選手は、「ドライ路面の感覚で走れると自分に言い聞かせ、最後までがむしゃらに目一杯攻めた」と、全開アタック。路面コンディションの悪化とともにライバルたちが軒並みタイムを落とす中、見事な逆転勝利を奪った。
今シーズンに向けて新たにランサー・エボリューション]を新車から作り直したという天満選手にとって、幸先の良い開幕戦となった。

今年の全日本ジムカーナ選手権は、例年になくトップドライバーのマシン変更やクラス移籍が相次いでいる。
その代表格ともいえるのが、昨年N3クラスのチャンピオンを獲得した柴田優作選手とシリーズ3位の若杉将司選手だ。今シーズンは、エキシージ使いのふたりが揃ってSA2クラスに移籍。昨年、SA2クラスのタイトルを奪った森嶋昭時選手、シリーズ2位の藤本泰則選手、シリーズ3位の新井大輔選手とともに、ADVAN勢による熾烈なチャンピオン争いが展開されることは間違いない。

かつてない激戦区となったSA2クラスだが、開幕戦は移籍組のふたりが活躍を見せた。
「N3からSA2に移ったことにより、吸排気系のチューニングとサスペンションのブッシュをピロボールに変更しました。最も効果的だったのがマフラーですね。純正マフラーよりも10kg近く軽いのでリヤタイヤへの負担が少なくなり、今まで以上に柔らかいタイヤコンパウンドが使える機会が増え、タイヤチョイスの選択肢が増えました」と語る柴田選手は、ADVAN A050のG/2Sコンパウンドを装着し2本目にベストタイムを更新。同じく2位に入賞した若杉選手とともに、ADVANを装着するエキシージが1-2フィニッシュを飾った。

SA1クラスは、本庄サーキットをホームコースとする斉藤邦夫選手が、今回もその強さをしっかりと発揮した。ただし、今回はいつもの本庄サーキットで見せるライバルの追従を許さない圧倒的な勝ち方ではなかった。
「コースレイアウトがいつもの本庄とちょっと違っていて、ストップ&ゴーが多い設定になっていたんです。こういうテクニカルレイアウトの場合、ドライバー的にもクルマ(EK9シビック)が持っている素性的にも相性があまり良くない。僕自身、ハイスピードコーナーの方が好きですから(笑)。その部分の修正が大変でした」と、斉藤選手。
いつもの本庄サーキットで見せる大胆な攻め方ではなく「1秒差でも0.1秒差でも勝ちは勝ち。なので、今回はあえて冒険はしないで確実に走ることを心掛けました」というように、わずか0.1秒差という僅差で開幕戦優勝を勝ち取った。

そして2位に入賞し、斉藤を苦しめたのが「全日本は3戦目、しかも2002年に出場して以来10年ぶり」という志村雅紀選手だ。
2本目に気温が上がることを想定してADVAN A050のG/Sコンパウンドを選択した志村選手は、「結果的にはG/2Sがベストチョイスというコンディションだったけれど、G/Sが持っている守備範囲の広さに助けられた結果だと思います。なによりも、自分自身が一番驚いています(笑)」と、1本目の6番手から2本目は2位にジャンプアップ。
自身初の表彰台を獲得するとともに、SA1クラスもADVAN 1-2フィニッシュを達成した。

ADVANの快進撃は、さらに続く。

N1クラスは、昨年のチャンピオン平田裕三選手が両ヒートともトップを譲ることなく優勝。
N3クラスは、「クルマができあがったばかりで、セットアップの繰り返しで苦労しました」という小林辰朗選手が、1本目と2本目でまったく異なるセットアップをを試みながらも優勝。2位にはエキシージの飯塚信男選手が入賞し、このクラスもADVAN勢が1-2フィニッシュを達成。

さらに、V10を達成し2011年で引退した谷森雅彦選手が抜けたSCクラスは、これまでのスーパーチャージャーに加えて今年は新たにターボを装着し、ツインチャージャー仕様となったシティを駆る西田竜治選手が、「前半区間は4WDターボ勢に遅れをとっていたけれど、後半区間の高速S字区間とパイロンターン区間で逆転することができました」と1本目で勝負を決め、今季初優勝。
昨年のDクラスチャンピオンの小林キュウテン選手も、ウェット路面となった2本目は1コーナーでスピンを喫してしまったが、1本目にオーバーオールベストとなる1分18秒165のタイムを叩き出し、ライバルを圧倒。連覇に向け、幸先の良いスタートを切った。

また、PN3クラスではADVAN NEOVA AD08を履き昨年のチャンピオンを奪った岡野博史選手が、1本目は2番手に甘んじたものの、2本目で逆転に成功し今季1勝目をマーク。

終わってみれば、天候が読みづらい難コンディションの中でADVANユーザーが全12クラス中8クラスを制し、ライバルを圧倒する高いタイヤパフォーマンスをあらためて実証する結果となった。
 
Driver's Voice
岡野博史 選手
 【今回の成績 : PN3クラス 優勝】
予想以上に気温が低く、展開としては全体的に苦しい戦いとなりました。
1本目はリヤが出すぎて全体的にトラクション不足でしたが、2本目はエア圧を変えることでリヤの動きを修正することができ、ドライバーがタイヤをギリギリまで使う走りをすることで逆転することができました。
今年はPN3クラスに強豪が揃うシーズンでもあるので、開幕戦を制すことができたのは大きいですね。
平田裕三 選手
 【今回の成績 : N1クラス 優勝】
土曜日の公式練習ではライバルたちに対してほとんどタイム差がなかったので、精神的に厳しかったですね。決勝では2本目にタイムアップを狙って攻めたんですけど、結果的には攻めすぎてしまって、パイロンターンで失敗してしまいました。1本目のタイムで勝つことができて、ホッとしています。
今回はG/2Sを履いたんですけれど、コンディションにピッタリ合っていて、後半区間までしっかり効いてくれました。
小林辰朗 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
クルマができあがったばかりなので、セットアップの繰り返しが続き、かなり苦労しました。今回も1本目、2本目でセッティングを大きく変え、特に2本目は今までにはない新たなセットアップを試みました。リヤタイヤのトラクションをうまく出し切れていないので、ドライバーが探りながらベストセッティングを見つけ出すという感じですね。そういう状況の中で、うまくまとめることができて良かったと思っています。
タイヤコンパウンドはG/2Sを選択しました。スタートからしっかりとグリップが出るので、今日のようなコンディションの場合は大きな武器となりますね。
斉藤邦夫 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 優勝】
コースレイアウト的に、今回は接戦だなと思いました。余裕は全然なかったですね。その中で勝てたのは、シーズンを考えても大きな1勝だったと思います。
コンパウンドはG/SとG/2Sの選択肢があったんですけれど、路面温度が上がりにくい条件の中でも安定したタイムを残そうという考えからG/2Sを選択しました。結果的には、自分自身の1本目と2本目のタイム差が約0.1秒差と安定したタイムを残せたので、狙いどおりだったと思います。
柴田優作 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
土曜日の公式練習の時からずっと好調だったんですけれど、決勝の1本目でテクニカルなセクションが増えて、そこで脱輪ペナルティを受けてしまいました。今まで本庄サーキットはハイスピードレイアウトが多かったので、テクニカルレイアウトに対してはテスト不足でしたね。
2本目に修正することができ、セッティング的にもテクニカルなコースに向けて良いデータを積み重ねることができたと思います。
強豪揃いのSA2クラスですが、チャンピオンを目指して今年も頑張っていきます。
天満清 選手
 【今回の成績 : SA3クラス 優勝】
公開練習の時は、ライバルたちに対してなかなかタイムで追いつくことができず、苦しい展開でした。決勝の2本目に開き直って走ったのが、結果に結びついてホッとしてます。
実は今年のランサー・エボリューション]は去年のクルマとは違うクルマで、新車から作り直しているんです。今回で走るのは3回目なんですけれど、なんとかみんなと戦える状態にまではセットアップができてきたかな、という状態ですね。
タイヤはG/2Sを選択しました。後半区間のタイムが良く、最後までしっかり効いてくれたのが一番の勝因ですね。
西田竜治 選手
 【今回の成績 : SCクラス 優勝】
本番直前の金曜日にやっとクルマができあがってシェイクダウンをしたんですけれど、土曜日の公式練習を含めてトラブルが続いて、なかなかうまくセットアップすることができなかったんです。
土曜日の時点で、ライバルに対して2秒やられている状態でした。これ以上パワーを上げてもトラブルが出るだけなので、思い切って車高やバネ、アライメント、前後バランスのすべてをガラリと変えてみたんです。
まわりの仲間たちも手を貸してくれて、ホントに感謝しています。努力が結果に結びついたことが、なによりもうれしいですね。
小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
2本目はハーフウェット路面になってしまったけれど、それでもドライタイヤでイケると信じて攻めました。コンディションを考えると1本目のタイムで優勝というのはほぼ決まっていたのだろうけど、自分自身では2本目を緩めるつもりはまったくなかったですね。
それだけに、2本目のスピンは悔しい。2本目もガチンコで勝負するつもりでいましたから。1本目も、タイムこそ出ましたけど、セッティング的には大きく外していて、決して満足できる走りではなかった。優勝はしたけれど、自分の中では反省点も多い大会だったなと思っています。
 
FEATURED DRIVER
■N3クラス : 野原 茂 選手

一昨年のN3クラスを制した柴田優作選手のエキシージを駆り、今年で全日本参戦2年目となる野原茂選手は、昨年の関東地方選手権を制した地区戦チャンピオンドライバーでもある。
これまで、AE86、SW20、FD3S、S2000、NSX、エキシージと、一貫してリヤ駆動車にこだわり乗り継いできている野原選手。

「森田勝也さんや土屋圭市さんの影響でAE86に乗ったのが最初のきっかけです。その後、縁があって森田さんが乗っていたSW20を購入したのも、大きかったですね。
自分の感覚的にも、FFは動きに違和感があるんです。今は、リヤ駆動の中でもFRよりMRの方が面白いですね。トラクションのかかりがまったく違いますから」

これまで、関東ミドルクラス、関東地方選手権でチャンピオンを獲得してきている野原選手は、
「やっぱり、全日本でも目標はチャンピオンです。今年のN3クラスはシリーズ上位の選手が他のクラスに移籍しているけれど、それでもレベルは高い。そのレベルに近づくためにはどうしたらいいのか、模索している最中です」
と、全日本の層の厚さを実感している。

目標に向かって確実にステップアップしている野原選手。今シーズンの活躍に期待したい。
 
TECHNICAL INFORMATION
本庄サーキットは、路面を構成する大粒径骨材の割合が多いが、普段のドリフト走行会等で骨材の角が磨きこまれており、また今回は特に低路温となったことも影響し、イメージしていたよりは喰わない状況となる。

そんな中、低温域に強いADVAN A050・G/2Sコンパウンドが大きな武器となった。
さらにADVAN NEOVA AD08、ADVANスリックを含めて、計8クラス制覇という快挙を達成した。
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