■マークするライバルを抜いて取り戻した自信、
熾烈なタイトル争いに大きな意味のあるポール・トゥ・ウィンを達成! - 佐々木大樹選手
鈴鹿の開幕ラウンドで連勝を飾り、幸先のいいスタートを切ったかに思われた佐々木大樹選手ながら、続くもてぎ、富士ラウンドでは平峰一貴選手の連勝を許すことに。その結果、ランキングのトップを奪われてしまったものの、今季2回目のもてぎラウンドで再逆転を果たすことになった。
もともとドライビングに高い定評を持ち、クルマの仕上がりのいいことは、自ら認めるところだった。
しかし、最大の弱点がスタートであり、決まれば圧倒的なスピードを見せてきたものの、決まらなければ苦しい展開にしてしまう、ということが続いていた。
今回も練習走行は絶好調。平峰選手を1秒以上引き離し、その勢いを予選にも維持。第7戦はコンマ7秒、第8戦はコンマ9秒もの差を平川選手に対してつける。
これだけのマージンがあれば、普通にスタートするだけで勝てそうなもの。なのに、第7戦では、そのスタートに失敗し、3番手に後退してしまう。「抜けない」と言われているもてぎとあって、また苦戦を余儀なくされるかと思われた。
そのことに関しては「悔しかった」と語るも、ギャリー・トンプソン選手の執拗なまでのガードにあって、トップには立てなかったとはいえ、最もマークする平峰選手を抜けたことで「レースの組み立てに関しては、しっかり成長できたと思います」と、再び佐々木選手に自信を取り戻させた。そして、第8戦ではポール・トゥ・ウィンを達成。
「クルマの仕上がりは一番いいと思っていますし、自分の中ではいつも圧倒的な速さがあると思っています。ただ、特に前回の富士ではレースの展開で、ペナルティを受けてしまったり、自分のミスで落としてしまったりで……。こうやってしっかりまとめるレースができたからには、これからも! 自分の走りができれば、勝ち続けられると思います」と佐々木選手。
平峰選手も手強き相手であるだけに、間違いなくマッチレースは最後まで続くだろう。お互い競い合って、実力を高めていくことを期待したいものだ。