■激闘を重ねた7年間に、ついに終止符が
ラストランの紫電も2位で、有終の美を飾る
有終の美を飾ったのは、チーム解散の「triple a vantage GT3」をドライブした吉本大樹選手だけでなく、Cars
Tokai Dream28の走らせる「エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電」もまたそうだった。
レギュレーションの変更により、紫電やガライヤ、ヴィーマックのような少数生産のJAF
GT車両が来年から走れなくなるためだ。
日曜日のセレモニーではそういった車両をクローズアップする粋な計らいもあったが、ドライバーのみならずスタッフも含め、神妙な面持ちでいたのが印象的だった。
第1レースを走った高橋一穂選手(写真・右)こそ、雨の中、足を取られて満足な結果を残すことができなかったが、正真正銘最後となる第2レースで加藤寛規選手(写真・左)が激走。2位という結果を残すことになった。
「今回、ラストランということで、特別な思いもしながら走っていたわけですけど、まぁ良かったですよ。終わり良ければ、すべて良し。7年間、ホントにクルマを酷使して、ハンデもらっても、それでも頑張って速くして……。最後はうまく表彰台で終われたんで、今はホッとしています」と加藤選手が言えば、高橋選手は「有終の美を飾れて、本当に良かったです」と。
最後まで無冠で終わった紫電ながら、記録以上に記憶に残る名車だったのは間違いない。