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Super Taikyu Round 2
開催日程
2011年7月23日〜24日
開催場所
富士スピードウェイ(静岡県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝時間
4時間
参加台数
38台
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5月29日にスポーツランドSUGOで開幕した2011年のスーパー耐久シリーズ。7月3日に中国の広東国際サーキットで予定されていた大会が事実上の中止とされたため、およそ2ヶ月という長めのインターバルをはさんで7月25日に富士スピードウェイで第2戦が開催された。

本大会はヨコハマタイヤでもタイアップキャンペーンを展開している映画「カーズ2」の公開記念レースとされ、会場内には映画の主役である「ライトニング・マックィーン」を展示。多彩な付帯イベントも開催され、パドックエリアが無料開放されたこともあって、親子連れを中心に2日間で17,300人(主催者公式発表)がサーキットを訪れた。
また、ヨコハマタイヤもパドック内にブースを出展。多彩なADVANグッズの販売やタイヤ&アルミホイールの展示を行ったほか、ADVANカラーをまとう往年のレーシングマシンを5台展示。富士スピードウェイの一時代を築いたGC(グラチャン)マシンや、JTCC(全日本ツーリングカー選手権)を戦ったマシンなどは、多くのレースファンから注目を集める存在となった。

レースの方は今シーズン最長となる4時間の決勝で競われる。過去2年は雨に祟られてきた富士のスーパー耐久だが、今季は3年ぶりにドライコンディションで熱戦が繰り広げられた。
また今回は、4時間の長丁場ということもあって、ピットストップ回数の戦略がチームによって違ってくる可能性もある。現状の規則では決勝中に2回以上のドライバー交代を伴うピットストップが義務づけられているスーパー耐久だが、燃費条件によっては3回ピットが必要になり、この場合は1回だけドライバーを交代しないピットストップも可能になってくるのだ。


38台が参戦した今回、総合トップでチェッカーを受けたのはST-Xクラスの「Audi R8 LMS」。スタートから他のクラスと格の違いを見せつけて、オープニングラップだけで後続を3秒以上引き離す速さを披露。4時間の長丁場も全く不安を感じさせない安定した戦いぶりで、都筑晶裕選手、藤井誠暢選手、そしてマイケル・キム選手がマシンをフィニッシュまで運んだ。


ST-1クラスは、開幕戦は4台のBMW Z4M COUPEによるワンメイク状態だったが、富士には土屋武士選手がAドライバーをつとめる「SAMURAI Porsche」が参戦、久しぶりのBMW vs ポルシェ対決も見ものとなった。
しかしレースが始まると同時に、PETRONASカラーをまとう2台のBMW Z4Mが主導権をがっちりと握っていく。スタートは1号車の柳田真孝選手と28号車の片岡龍也選手の対決、ここは片岡選手が燃費を稼ぐ効果を狙って、柳田選手の真後ろにピッタリと張りつく様に走る戦略を展開。終盤にはチームメイトの枠を超える激しいドッグファイトを演じたが、ポジションは入れ替わらず1号車がトップでセカンドスティントに突入。

マレーシアの若手ドライバー対決となったセカンドスティントは、1号車のドミニク・アン選手が28号車のフェイホン・オオイ選手に対してマージンを稼ぎだし、最終スティントを1号車の谷口信輝選手、28号車のファリーク・ハイルマン選手がしっかり受け継いで、開幕戦に続くワン・ツー・フィニッシュ。3位には「KEISHIN☆JIMGAINER☆Z4M COUPE」が入り、BMW Z4M勢の表彰台独占という結果になった。


ST-2クラスは「エンドレス・アドバン・コルトスピード]」が金曜日の練習走行から好調な走りを見せていた。予選ではAドライバーの峰尾恭輔選手がクラスで唯一の1分50秒台にたたき込み、文句なしのクラスポールポジションを獲得。
スタートから2番手の20号車「RSオガワADVANランサー」を従えての周回、37周でピットに入ると間もなくして20号車もピットイン、これで両者ともに3ストップ作戦のガチンコ勝負となる。
1回目のピットイン直前、両者の差は約6秒。これがピットを終えてみると約50秒に拡大、3号車が圧倒的に有利な展開になったかと思われた。

しかしレースが折り返しをすぎると、3号車のエンジンには水温が上昇する症状が発生する。2回目のピットを終えて3スティント目を担当した高木真一選手は、この症状を抑えながらコンスタントにラップを刻む。しかしエンジンのコンディションが悪化して緊急ピットイン、峰尾選手に再びステアリングを託してゴールを目指したが、ピットアウトしてまもなくエンジンがブローしてリタイアを喫するという結果に。
このため、結果的には3号車と同じ3回ピットストップとして、2番手から虎視眈々と逆転のチャンスを狙っていた20号車が労せずしてトップを奪い、そのままノートラブルでマシンをチェッカーまで運んで今季初優勝を獲得した。


ST-3クラスは地元・静岡の岡部自動車勢が強さを見せた。予選クラス6番手スタートの15号車「岡部自動車ディクセルTeam Tetsuya Z」と、クラス2番手の14号車「岡部自動車マイロード協新計測RX-7」が、決勝の4分の3を過ぎた時点でワン・ツー体制を構築。
96周目には14号車が15号車の前に出てトップに立ち、ロータリー・パワー健在をアピールした。燃費的なハンデに加えて、暑さが厳しくなると燃料が沸騰して吸い込みが悪化する「パーコレーション現象」も懸念されたRX-7。だが、予想よりも涼しくなった気候も味方して、このままフィニッシュを迎えるかと思われた。
しかし4時間の決勝も残り僅か13分となったところで、なんとトップの14号車に10秒のペナルティストップが科せられる。イエローフラッグが振りはじめられた区間でST-5クラス車両の前に出てしまったため、黄旗区間における追越しとなってしまったのだ。
このペナルティで14号車は万事休す、チームメイトの15号車が先行して今季初優勝を飾る結果となった。

ST-4クラスはスタートしてまもなく、クラス2番手スタートの38号車「TRACY SPORTS S2000」が、クラスポールを奪っていた62号車「ホンダカーズ東京 G/M インテグラ」をかわしてトップを奪う。38号車の大井貴之選手は快調なペースで周回を重ね、これを62号車や今季初出場の100号車「百式自動車XリデューカーWIN MAX-DC5」、60号車「RCB with KRP ウィンマックス テイン」といったインテグラ勢が追う展開に。
しかし30周をすぎて右のリアホイールが走行中に脱落、無念のリタイアとなってしまう。これで再びトップに立ったのは62号車、サポートレースとして開催されたAE111レースでも優勝を飾っている太田侑弥選手らの快走でウィニングチェッカーまでマシンを運んだ。

そして、5台が参戦したことで、発足2年目にしてようやくの初成立となったST-5クラス。4台の旧型トヨタ・ヴィッツに対して、現行形ホンダ・フィットがデビュー。19号車「BRP☆HYPER ECU C72制動屋FFC J’SフィットRS」は、シェイクダウンもレース本番前に時間的余裕が少ない中で行われた、まさに“出来立てホヤホヤ”とも言えるマシンだったが、いざレースが始まってみると高いポテンシャルを遺憾なく見せつけた。
土曜日の予選では初参戦ながらクラスポールを獲得。ドライバー別のベストラップでも、ヴィッツ勢のトップを0.2秒以上上回るタイムを残した。
4時間という長丁場の決勝。速さは練習走行や予選で実証されていたが、残る懸念は駆動系を中心とした耐久性だった。しかし蓋を開けてみればレースの主導権は完全にフィットの手中に。ピットインのタイミング以外では一度としてトップを譲ることなく4時間を走り抜き、堂々のデビューウィンで表彰台の中央に立つことに成功した。
 
Driver's Voice
阪口良平 選手
 【今回の成績 : ST2クラス : 優勝】
スタートから3号車に対しては、常にプレッシャーをかけられる位置につけていようという戦い方を実践しました。そして次の松本選手にバトンを渡したのですが、ここでスタートに手間取ってタイムロスを喫して3号車に24秒やられてしまいました。しかし、そこからも諦めないで走っていったら、優勝に結びつけることが出来ました。
僕たちのランサーが今のカラーリングになって3年が経ちましたが、これまで一度もフロントバンパーを壊したことがありませんし、もちろんクラッシュの回数もゼロ。大きなトラブルもなく、これは小川日出生代表が経験からしっかりクルマのメンテナンスをしてくれているお蔭だと思っています。
僕はドライバーのまとめ役でもありますが、ベストタイムを無理に狙うのではなく安定したラップを刻むことと、視野を広く持つことが必要だという思いをみんなで共有しました。
 
長島正明 選手
 【今回の成績 : ST3クラス : 優勝】
どちらが前でもいいので、夢のワン・ツー・フィニッシュをやりたかったのですが・・・、ねぇ(苦笑)。ペナルティを受けても前後が入れ替わるだけかと思っていたら、14号車は2台に抜かれて4位という結果。ワン・ツーと1位と4位では大きく違うし、3台体制で参戦しているチームのオーナーとしては、その場でヘタりこみそうになるほど力が抜けてしまいました。
もちろん優勝した15号車のAドライバーである長島の立場もありますが、今回は正直なところチームオーナーである長島の立場が勝ってしまった感じです。
優勝したフェアレディZは、練習走行では51号車の影山正彦選手と1秒いつも離れているなど課題はありますが、決勝はうまくまとめ上げられたという感じです。今年は田中哲也選手という第一線で活躍しているドライバーが加入したことも大きいです。レースウィークの組み立てとか、気持ちの持ち方とか、チーム全体に与えている良い影響はとても大きいですね。
  
奥村浩一 選手
 【今回の成績 : ST5クラス : 優勝】
シェイクダウンを終わらせたばかりのクルマで、ロングランのテストを一切出来ないままに迎えたデビュー戦でした。ハブなど駆動系のトラブルが心配だったのですが、ノートラブルで走りきれたことが大きな勝因ですね。さらにドライバーも3人がベストラップで2分10秒台を揃って出すなど、バラつきがなく安定していたこともデビューウィンにつながりました。
N1規格のレースにフィットが出るのは今回が初めて。そもそもフィットを選んだ理由ですが、スーパー耐久は前身のN1耐久時代からもそうだと思うのですが、市販車ベースにした競技車を使ってレースをすることで、耐久性や速さを見せてユーザーの皆さんにアピールすることが本来の目的ではないかと思います。そこを重視して、現行モデルにこだわってのチョイスです。
私たちのチームはFFCという日本で最大のフィット・オーナーズクラブの皆さんにもご支援や激励をいただいています。ユーザーとメーカーとチーム、これらが心をひとつにして戦える環境を持っているチームとして成長していきたいと思っています。
 
Featured Driver
2006年の十勝24時間レースで初めてスーパー耐久にインテグラで参戦、翌年からはランサー・エボリューションをドライブする伊藤俊哉選手(写真・中)。モータースポーツは19歳で始めて今年でちょうど40年になるという、経験豊富なジェントルマン・ドライバーだ。

「スーパー耐久はやはりスプリントレースとは違って耐久レースなので、車を作る人からパートナーとなるドライバー全員までがひとつにまとまらないと勝てないですね。ウチはRSオガワとしてはあくまでも20号車がエースカーなので、30号車は僕以外のドライバーをなかなか固定できません。この辺のスキルを統一しないと、車のセッティングも決まらないし、思った成績につなげられないというジレンマがありますね。
でも、大勢の人が関わるので、楽しく出来るのが耐久レース。勝ったときの喜びは大きいですし、レースをしているという実感がより強いようにも思います」

若いころにラリーを始め、その後はサーキットに転身してクラシックカー・レースやFJなどを経験してきた伊藤選手。着実なステップアップの先には、大きな目標が待っているという。

「僕の目標はル・マン24時間レースです。
これは夢ですが、その前に今年はニュルブルクリンク24時間に出場しました。さらにVLNシリーズにも何度か出場していて、2週間前の4時間耐久では24歳の若手と組んで半分ずつを乗って、クラス優勝という結果を残せました」

若手ドライバーに負けないエネルギッシュな走りを見せてくれる伊藤選手。
本業が産婦人科のお医者さんであることから「伊藤先生」と慕われているが、モータースポーツは自らにとってライフワークであると語る。

「僕は大学ではラグビー部と自動車部を掛け持ちしながら、テニスもやっていました。長く続けられるスポーツは何だろうと考えたときに、モータースポーツをライフワークとして選びました。来年は還暦を迎えますが、今でも若い人たちと一緒に戦っていられるので、その時の選択は間違っていなかったと思います。まだこれからも10年以上は出来るかな、と思っています(笑)
僕は産婦人科をやっていて、今回もレースを終えて帰ったら月曜の朝から水曜の夜9時まで当直を含めて連続で勤務する“耐久”が待っています。体力的には大変ですが、病院に行くと気持ちよく仕事ができる。モータースポーツという趣味をやっているからこそ、仕事も一層頑張ろうという思いになりますよね」
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