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IRC Round 3
開催日
2011年5月12日〜14日
開催場所
コルシカ (フランス)
天候/路面
晴れ/ドライ
ターマック(舗装路)
SS総距離
180.47km (14SS)
総走行距離
773.28km
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2006年にトライアルイベントが開催され、2007年のサファリラリーで本格的に幕を開けたIRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)も設立から5年目のシーズンを迎えている。3月にアルゼンチンで予定されていた「ラリー・ロスアレセス」が中止となったことから、2011年はターマックを中心に全12戦で争われることとなったが、今季もプショー、シュコダのワークスチームを筆頭に数多くのチームが参戦し、開幕戦の「ラリー・モンテカルロ」より激しいバトルが展開されている。

同シリーズで主力となっているマシンは「プジョー207 S2000」「シュコダ・ファビアS2000」をはじめとするS2000(FIA SUPER2000)仕様車だが、S2000勢に対抗すべく、スバルおよびSTIは5月12日から14日に開催された第3戦「ツール・ド・コルス」にニューマシン、「スバル・インプレッサR4」を投入。ドライバーは今季よりヨコハマユーザーとしてタイヤの開発を担う新井敏弘選手で、2005年および2007年のPWRC(FIAプロダクションカー世界ラリー選手権)チャンピオンがステアリングを握った。

スバル・インプレッサR4は文字どおり、2011年に導入されたR4規定に合致した車両で、S2000車両との性能格差を埋めるべく、グループNをベースに様々な改良が施されている。
具体的な例を挙げると、フロント以外のウィンドウのポリカーボネート化をはじめとする軽量化に加えて、リンク類のピロボール化、ホイールトラベルの延長など足まわりを一新。さらにボンネットのエアダクト加工で冷却性が高められているも大きなポイントだろう。
その結果、同車両はテスト段階から抜群のパフォーマンスを発揮。そして、5月1日にFIA(国際自動車連盟)の公認を取得し、ついに国際ラリーでのデビューを迎えた。

舞台は前述のとおり、1956年に初開催を迎えたツール・ド・コルス。その名のとおり、地中海に浮かぶフランスのリゾートアイランド、コルシカ島で開催される伝統の一戦だ。
WRC(世界ラリー選手権)では島西部の港町、アジャクシオのみで開催されていたが、今年で54回目を迎えた同大会ではデイ1を島北西部の港町、カルヴィ周辺の海岸ライン、デイ2は島中央部に位置するコルティ周辺の山岳エリア、そして、デイ3はアジャクシオ周辺の山岳エリアを舞台にするなど島全体を縦断するクラシカルなスタイルで開催された。

とはいえ、開催エリアがデイごとに代わっても、いずれもバンピーなターマックで、「1万個のコーナーを持つイベント」と称されるように、コルシカ特有のツイスティなワイディングは健在だ。アップダウンが激しく、ストップ・アンド・ゴーの中低速コーナーを主体としたテクニカルなコースとなっているものの、新井選手は過去に4回の参戦実績を持つことからその動向か注目されていた。

競技は12日(木)、カルヴィの海岸ラインに設定されたSS1「LE FANGU-ND DE LA SERRA(27.53km)」で幕を開けた。真夏のような太陽にアスファルトが照りつけるなか、新井選手はアンダーステアに苦戦し首位から1分06秒遅れの総合17番手タイムをマーク。
サービスを挟んで再び同じ道を走る後のリピートステージのSS2では、車高と減衰力を調整した結果、タイムアップを果たすものの、ライトウエイトのS2000勢に対して苦戦を強いられ18番手タイムに留まり、総合16番手でデイ1をフィニッシュする。

翌13日(金)のデイ2は朝から暑い日差しに照らされるなか、コルティの山岳エリアを舞台にタイムアタックを展開。
オープニングのSS3「ERBAJOLO-PONT D'LTIANI(25.15km)」こそ、首位と1分03秒差の16番手タイムに留まるものの、続くSS4「BARCHETTA-LA PORTA(23.26km)」では13番手タイムをマークし、総合順位でも15番手にジャンプアップを果たした。
しかし、SS5「TAVERNA-PONT DE CASTIRLA(15.28km)」ではセンターデフのセッティング変更が裏目に出てしまい、21番手タイムに伸び悩む。さらに、セカンドループでSS5の再走となるSS7で14番手タイム、SS3の再走であるSS8でも16番手タイムに留まり、総合15番手でデイ2を終えることとなった。

そして、アジャクシオへ舞台を移した14日(土)のデイ3でも最初の4本まではこれまでと同様に14番手タイムから16番手タイムあたりのポジションをキープ。
難しいコースに手を焼いたのか上位陣が次々に脱落していく一方、初参戦のマシンで苦戦しながらも確実にフィニッシュへとマシンを進めて行く新井選手の健闘が光り、SS12「MARATO-ACQUA DORIA(22.47km)」では総合14番手に浮上。
さらに、ロール剛性のセッティング変更も功を奏して、SS13「BOCOGNANO-BASTELICA(20.05km)」では、14番手タイムながら先に走った同じルートであるSS11に対して約12秒の大幅なタイムアップを実現した。
そして、最終ステージとなるSS14「SARROLA-PLAGE DU LIAMONE(26.70km)」では11番手タイムをマークして尻上がりに手応えを掴んでいき、上位陣のリタイアもあって新井選手は総合順位でもポジションアップを実現。
新井選手は2011年のIRC緒戦をノートラブルで走り抜き、13位でフィニッシュした。
 
Driver's Voice
新井敏弘 選手
 【今回の成績 : 13位】
インプレッサのR4としては今回がデビューだったんですけれど、車高を低くしても底付きがしないというR4のメリットも確認できたし、大きなトラブルがなかったのでその点は安心しました。
しかし、課題はたくさんあって、マシンのセットアップも煮詰めて行かなければならない。それに、タイヤに関してもターマックに関してはやるべきことは多い。今回はデイ1、デイ2でミディアム、デイ3ではソフトとハードを試してみたんですけれど、いずれもコンストラクションが強くてマシンが跳ねていました。
ただ、今年からヨコハマのタイヤ開発に参加させてもらっていますが、コンパウンドのノウハウが豊富で開発のレスポンスが非常に早い。実際にここ3ヶ月間でずいぶんと良くなってきているので、テストを続けて行けばターマックタイヤはさらに進化するでしょう。
R4としてもまだまだ発展途上の段階なので、次に参戦する7月のラリー・アソーレスで上位陣とのギャップをもう少し詰められるように頑張っていきます。
 
Driver's Voice
八重樫 剛
IRCには2007年のシリーズ設立以来、オフィシャルタイヤとしてユーザーサポートを行なってきましたが、本格的に開発を行なうようになったのは今年からです。
今大会はターマック戦なので、車両重量の軽いS2000車両とのギャップは想定の範囲内でした。しかし、グループN車両とのギャップを見る限り、ターマックにおいて課題があることは事実だと受け止めています。とはいえ、今年は第6戦のラリー・アソーレスで緒戦を迎える奴田原文雄選手に加えて、外国人ドライバーのような走り方をする新井選手にも開発に加わってもらえましたし、今大会で様々なデータを得ることができたので次のステップに繋がるはずだと確信しています。
インプレッサR4とマッチングを含めてまだまだテストが必要なので、スバルさんとSTIさん、そしてメンテナンスを担当するストールレーシングとともにさらなるチャレンジを続けていきたいと考えています。
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