今季最終戦の舞台となるツインリンクもてぎですが、SUPER GTが開催されているサーキットの中では路面のμが低くてスムーズ、かつストップ&ゴーの要素が強いレイアウトという特徴があります。そうしたコースに対しては、グリップ性能とトラクション性能を重視したタイヤ開発を行っています。
また今年は、3月に発生した震災の影響で路面の7割方が改修を受けていますが、タイヤに対しては耐久性(耐摩耗、持続性)が従来のデータから変化していないか、という点の確認について留意しました。
レイアウト的にパッシングポイントが少ないため、予選の順位がより重要となります。そこでグリップ力の高いタイヤを投入するチームが多いと予想されますし、ノックアウト予選の戦い方や決勝レースの組み立て、第1スティントで如何にタイヤマネージメントを巧く行うか、といった点が勝負の分かれ目のひとつになるのではないかと予想します。
最終戦ではウェイトハンデの無いガチンコ勝負となる点も、観戦されるファンのみなさんにとっては関心事のひとつでしょう。タイヤ開発にとって現状でのウェイト削減は特に大きな影響はありませんが、確かに100kgものウェイトを積んでいる場合にはタイヤ選択のポジションも変わってきます。
ノーハンデでのレースは各社のポジショニングが明確となり、来シーズンに向けた開発方向を確認するためにも、タイヤメーカーにとっても重要な一戦であると位置づけています。
こうした中、GT500クラスについては今シーズン獲得出来ていない優勝を飾るべく、新しいスペックを投入していきます。一方のGT300クラスは正常進化ですが、一年の締めくくりとして表彰台独占が叶えば嬉しいですね。そして、その結果としてシリーズチャンピオンを獲得できればベストだと思っています。
■第8戦(もてぎ)・使用タイヤサイズ
[GT500] Fr) 330/710R18 Rr) 330/710R17
[GT300] 280/710R18、280/650R18、280/680R18、330/710R18