オートポリスは土屋選手の解説にもあるように、国内サーキットの中ではテクニカルコースのひとつであり、ラインの自由度もあるのでパッシングポイントの多いコースであると言えます。
このために各所でエキサイティングなバトルが期待され、SUPER GT開催コースの中でも見どころの多いサーキット。それゆえにタイヤとしてはコーナーリング性能を重視した設定となっています。
路面特性としてはSUPER GT開催コースの中では中間的な路面μのコースですが、開業からこれまでに大規模な路面改修が施されておらず、ややラフな路面という印象です。
このためにタイヤとしては高いグリップ性能が求められますが、テクニカルコースであるがゆえに負荷も高く、グリップ性能と摩耗耐久性能を高次元で両立させなければなりません。
昨年はSUPER GTの開催が無かったのでオートポリスでは2年ぶりとなりますが、タイヤについては2010年、2011年の開発を通じて、よりハイグリップなコンパウンドと高いコーナーリング性能を確保した構造へと進化をしています。
もうひとつ、今回の決勝レースは250kmであるという点も忘れてはなりません。
パッシングポイントが多いとはいえ、短い決勝レースを有利に運ぶには予選でひとつでも上のポジションを獲得することが重要な要素になります。その上でグリップの高い、つまりはソフト系コンパウンドのタイヤを、どうマネージメントしていくかも戦略的には重要なところ。
決勝が短いのでGT300ではピットストップ時間を短縮するためのタイヤ無交換作戦もひとつの選択肢となるため、タイヤはより高い次元での耐久性、つまりコンスタントに安定したラップを長く刻み続けられることも必要であると考えています。
■第6戦(富士)・使用タイヤサイズ
[GT500] Fr) 330/710R18 Rr) 330/710R17
[GT300] 280/710R18、280/650R18、280/680R18、330/710R18