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Preview|次戦のプレビュー
2011年のSUPER GTも、シリーズ戦は残すところ2大会。終盤に入ってチャンピオン争いも激しさを増している中、第7戦は九州のオートポリスを舞台に開催される。

昨年はカレンダーから外れたためにオートポリスでの開催は2年ぶりとなるが、シリーズ争いではとても重要な一戦となる。特にGT300クラスでは前戦でシングルポジションをADVAN勢が独占する強さを見せたが、その中でも今季2勝目を飾った「初音ミク グッドスマイル BMW」がランキングトップに躍進。タイトル獲得に向けて、しっかり上位でチェッカーを受けることが至上命題と言えるだろう。

そこで2年ぶりの開催という点がクローズアップされてくる。
僅か2年と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、モータースポーツ、中でも国内最高峰のSUPER GTともなると、2年間での技術的な進歩は想像を超えるものがある。もちろんこの間に新しいマシンにスイッチしたチームや、新たに参戦を開始したチームもあったりして、実質的には全てのチームが全くデータを持ち合わせていないと言っても過言ではない。

その上でコースはテクニカル、かつ長いストレートもあるという複雑な要素が絡み合っており、パッシングポイントも多いために激戦が予想される。そしてこの難しいコースをしっかり戦うにはマシンのセッティングが大きなポイント。限られた時間の中でしっかりと最適なセットアップを出すことができるのか、ドライバーはもちろんだが各チームのエンジニアによる目に見えない戦いも激しく火花を散らすことになる。
 
COURSE GUIDE|コースガイド
COURSE GUIDE DRIVER
土屋 武士 選手 =Takeshi Tsuchiya=
今シーズンは「ZENT Porsche RSR」でGT300に参戦。
ドライバーとしてはもちろん、マシン造りやチームマネージメントの面でも、幅広く手腕を発揮している。
九州の国際サーキット「オートポリス」は、ドライバーにとってはテクニカルで攻め甲斐のあるコースです。
特徴は路面があまりフラットではなく、かつ逆バンクとなっているコーナーが多いことなどでしょうか。50Rから先のクネクネした部分などは本当にテクニカルで、ドライビングにも色々な走り方がありますし、マシンのセットアップも色々なやり方があるんです。その上で100Rというのは最もチャレンジングな高速コーナーであり、かつその先の登りヘアピン区間までのタイムに大きく影響するので、とても重要なタイムアップのポイントになります。

攻略方法はというと、やはり高速コーナーですからスピードを落としてはいけません。だからアクセルを踏んでいきたいところなのですが、あまり踏みすぎるとフロント側が浮き気味になってアンダーステアが顔を出すという、本当に難しいコーナーなのです。このセクションでアンダーが顔を出してきたときに、その原因がアクセルの踏みすぎなのか、それとも車のセッティングなのかを見極めて判断することも、ドライバーには求められますね。

そしてもうひとつ、オートポリスの特徴として忘れられないのが、タイヤにとても厳しいということです。路面が荒い上に、先に話したようにフラットではなくてギャップもいっぱいあるという感じ。なのでタイヤには本当に厳しいレースが毎年行われていて、高い安定性がタイヤには求められますし、マシンのセットアップもそうした方向性が重視されてきます。
ただ、一般的に安定したタイヤというのは、どちらかというとアンダーステアになりやすい傾向があります。フロントが浮いていくので、それを押さえつけるようなセットアップをキッチリと出すことがチームのエンジニアにとっては腕の見せ所になりますね。
そんなオートポリスですが、お薦めの観戦ポイントをひとつ挙げるとしたら1コーナーではないでしょうか。グランドスタンド席もあって、ピットアウトしてくるマシンも間近に見ることができますし、オートポリスでは1コーナーでいつも何かが起きるので、観戦初心者の方からサーキットにはいつも足を運んでいるという方まで、幅広く楽しめると思います。

オートポリスでのSUPER GTは昨年お休みして、2年ぶりの開催。ゆえにその間にマシンも変わっていたりして、ほとんどのチームはデータが無いと言えるに等しい状態で戦いに臨みます。その上でタイヤには厳しいわけですから、一筋縄ではいかないでしょうね。

ちょっと“通”な観戦のポイントをお教えすると、駆動方式の違いに注目してみてください。やはりエンジンの搭載位置と駆動輪の違いというは、タイヤの使い方の違いにおいて最もポイントになるところです。
タイヤに厳しいサーキットになるほど、当然ですがタイヤに優しい駆動方式の車は有利になって上位にあがってくる可能性があるわけです。
ではタイヤに優しい方式とは何かというと、重量バランスの良いミッドシップです。登りセクションのハイスピードコーナーが続くセクションではコーナーリング性能に長けたマシンが優位に立てますから、そういう面ではJAF-GT勢がオートポリスは得意とするレイアウトかもしれません。
ただ、ストレートは富士スピードウェイ同様に長いので、GT300ではFIA-GT勢がこの点は有利。コーナーリングのJAF-GT、対してストレートのFIA-GT。この対決も注目してほしいポイントのひとつですね。
 
ENGINEER'S PREVIEW|エンジニア・プレビュー
ADVAN TIRE ENGINEER
荒 川  淳 =Jun Arakawa=
横浜ゴム MST開発部 技術開発1グループ・リーダー

SUPER GTのタイヤ開発において、500クラス/300クラスの全体統括役をつとめる。
オートポリスは土屋選手の解説にもあるように、国内サーキットの中ではテクニカルコースのひとつであり、ラインの自由度もあるのでパッシングポイントの多いコースであると言えます。
このために各所でエキサイティングなバトルが期待され、SUPER GT開催コースの中でも見どころの多いサーキット。それゆえにタイヤとしてはコーナーリング性能を重視した設定となっています。

路面特性としてはSUPER GT開催コースの中では中間的な路面μのコースですが、開業からこれまでに大規模な路面改修が施されておらず、ややラフな路面という印象です。
このためにタイヤとしては高いグリップ性能が求められますが、テクニカルコースであるがゆえに負荷も高く、グリップ性能と摩耗耐久性能を高次元で両立させなければなりません。
昨年はSUPER GTの開催が無かったのでオートポリスでは2年ぶりとなりますが、タイヤについては2010年、2011年の開発を通じて、よりハイグリップなコンパウンドと高いコーナーリング性能を確保した構造へと進化をしています。

もうひとつ、今回の決勝レースは250kmであるという点も忘れてはなりません。
パッシングポイントが多いとはいえ、短い決勝レースを有利に運ぶには予選でひとつでも上のポジションを獲得することが重要な要素になります。その上でグリップの高い、つまりはソフト系コンパウンドのタイヤを、どうマネージメントしていくかも戦略的には重要なところ。
決勝が短いのでGT300ではピットストップ時間を短縮するためのタイヤ無交換作戦もひとつの選択肢となるため、タイヤはより高い次元での耐久性、つまりコンスタントに安定したラップを長く刻み続けられることも必要であると考えています。


■第6戦(富士)・使用タイヤサイズ
  [GT500] Fr) 330/710R18 Rr) 330/710R17
  [GT300] 280/710R18、280/650R18、280/680R18、330/710R18
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