1966(昭和41)年に第1回が開催され、トヨタ2000GTを駆る福沢幸雄選手/津々見友彦選手組が栄光のウィナーとなったところから歴史は始まった。
「インターナショナル・ポッカGTサマースペシャル」。
以前は“鈴鹿1000km”の呼び名で親しまれてきたこのレースは、今年で40回目という節目の大会を迎える。
元々はその名の通り1,000kmを走る長丁場だったが、2009年から700kmに短縮され、今年はさらに短い500kmで競われることになった。距離としてはちょうど半分になったわけだが、他のシリーズ戦とは異なり最大3人のドライバーを登録して戦える点は従来同様である。
前戦・SUGOを振り返ると、GT500クラスでは惜しくも表彰台にあと一歩届かなかったものの、「ADVAN
KONDO GT-R」が4位でフィニッシュ。レースメディアではタイヤウォーズの激化が伝えられているが、ADVAN勢もしっかり好走を見せて優勝を狙えるポジションに陣取っている。
GT300クラスはADVAN勢がワン・ツー・フィニッシュで強さを見せた。特に今シーズンからGTに参戦を開始したアレキサンドレ・インペラトーリ選手は3戦目にして初優勝の表彰台に立った。マカオグランプリでの活躍などフォーミュラ・シーンでの走りが印象に残るインペラトーリ選手だが、SUPER
GTでも期待に応える走りを見せてくれた。
昨年のこの大会では、GT300クラスでスバル・レガシィB4が初優勝を飾った。デビューから丸一年を経て熟成が進んだマシン、これを支えるADVANレーシングタイヤは初優勝に大きく貢献している。
山野哲也選手と佐々木孝太選手のコンビで戦ったレガシィB4は決勝を中段グループからスタート。じわじわと追い上げを図り、ライバルメーカーのタイヤを装着するマシンと終盤には一騎討ちの状態に。
勝負を決したのはADVANレーシングタイヤの大きな特徴である、優れたグリップ力の立ち上がりの速さ。
最後のピット作業を終えてコースに復帰したレガシィB4、その後方には1周前にピットアウトしていたライバル。しかしアウトラップからADVANレーシングタイヤががっちりと走りを支えるレガシィB4はハイペースで逃げきりに成功して、初優勝の栄冠を手中におさめた。
毎年、何らかのドラマが必ず生まれると言っても良い「インターナショナル・ポッカGTサマースペシャル」。恒例となっている真夏の祭典で、今年はどのようなドラマが演じられるのか、楽しみなレースウィークがいよいよ始まる。